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2013-03-11

SFに賞味期限はあるか

久々に懐かしいタイトルを見た。

とうとう読んでしまった、SFの最高傑作として名高い『月は無慈悲な夜の女王』。大事にとっといた一品を食べてしまった、充実感と喪失感で胸一杯なところ。

なつかしい未来『月は無慈悲な夜の女王』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

「月は無慈悲な夜の女王」は言うまでもなく傑作だし、ガジェットの細かい部分を除けば確かに今でも通用する話だ。電子投票で不正をするなんてネタもあるし、面白い。

ただ、もうしばらくすると賞味期限切れなんじゃないか、とも思う。コンピューターが革命的に世界を変えた結果が反映されていないSFの賞味期限が切れるのはもうすぐだろう。

SFはもとよりテクノロジーのみに縛られるものではないけれども、そのストーリーの根幹がテクノロジーそのものを扱っている場合、どうしても賞味期限が発生してしまう。

未知の世界、端的に言って宇宙SFにおいてはなんとなればスペオペという言葉で現代から見た荒唐無稽さをあえて無視して楽しむことができるのだろうけど、すでに現実のテクノロジーで実現されてしまっているものについてはどうしても陳腐さが拭えない。ウェブがもたらしたコミュニケーションの革命は、古いSFのいくつかを滅ぼしているように思える。

1975年生まれというのはテクノロジーのボーダーラインに位置しているようだ。中高生の時期に古典SFに出会えたことは幸いだ(もっとも、SFの楽しみを教わってから行った図書館で最初に手にとったのがディックの「ザップ・ガン」だったのはある意味不幸としか言いようが無い)。当時貪るようにして読んだ名作の数々も、今読むと色々と引っかかりがあるのは確かだ。

少なくとも、ディテールを楽しむ人達にとっては、SFというのは極めて賞味期限の短いものなのではないか。

でも、僕はそうでもないかな、と思っている。SFとはマインドであり、想像力であり創造力だ。賞味期限が早いものほど、それが書かれた当時、人々は何を思い、何が問題でどう脱却しなければならないかと考えていたかがよくわかるものであるし、想像力を駆使することで現代から見ると非常識なその創造物を楽しむことができるはず。何しろ、書かれた当時には現代には存在するそのガジェットがなかったわけだから、当時の読者は僕たちよりもはるかに想像力を必要としただろうし、そのことを楽しんでいたんじゃないだろうか。

つまらんつまらん 2013/03/11 20:09 つまんない

NOV1975NOV1975 2013/03/11 21:18 あえてそれだけのコメントを残したあなたの深層心理に興味があります。

白蓮白蓮 2013/03/11 22:53 現在でも普通にジュール・ヴェルヌやH・G・ウェルズを読んでますけどね。
とても楽しいですよ。

NOV1975NOV1975 2013/03/11 22:56 僕も好きですよ。最後に書いたとおり、想像力の向け方次第では十分に面白いのです。

fish123fish123 2013/03/11 23:59 平成生まれのSF好きです
最近のSFですっと入っていけるのは仮想現実系でしょうか、
逆にスペースオペラ系?はファンタジーに近い認識で読んでます。
古典SFはしっくりこなくて今まで避けてたんですが、
これを期に読んでみようかと思います。
空想ありきのSFですもんね!
月は無慈悲な夜の女王早速ぽちってきますうひょー

take1117take1117 2013/03/12 10:53 僕個人としては、SFにおいてどんなマジキチのエイリアンが現れてもどんなすごい技術が開発されても扱うのは同じ人間であるってところを楽しんでます。科学はただの枕で実際は社会・人間風刺にも思えます。とくにウェルズなんかそうですよ。だから、人間の心が根底から変わらない限りは楽しめると思いますよ♪

菜々氏菜々氏 2013/03/12 18:09 SFの世界では、人類初の人工衛星や有人宇宙飛行を実現させた「謎の国」ソビエト連邦への畏怖があり、
米ソが最終戦争をしたり、火星移民の時代になっても東西冷戦を続けていたりする作品も多かったので、
「時代に追い抜かれる」ということもまたSFの醍醐味の一部なのでしょうね。

ガジェット通信編集部ガジェット通信編集部 2013/03/13 15:12 はじめまして、ガジェット通信編集部と申します。

私どもは、『ガジェット通信』(http://getnews.jp/)
というウェブ媒体を運営しております。
こちらのブログ記事を、興味深く拝読させていただきました。

「SFに賞味期限はあるか」

こちらの記事を、『ガジェット通信』に寄稿という形で掲載させて
いただきたいのですがいかがでしょうか。

尚、掲載の際には、元記事へのリンクも貼らせていただきます。
ご検討いただき、下記アドレスへお返事をいただけますと幸いと存じます。

post2012@razil.jp
以上、よろしくお願いいたします。
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ガジェット通信編集部
http://getnews.jp/

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