MAD視聴者による消費行動

ニコニコ動画は関連商品を販売するニコニコ市場というシステムと連動しているわけだが、MAD動画からどれだけの購入があったかという統計ととると面白いかもしれない。

  1. 動画が削除されたか/公認されたか
  2. 再生数
  3. 関連商品の売り上げ(金額および数の分布)

といったデータを取ると面白いかもしれない。経済学を学んでいる学生あたりで夏休みを利用して調査してくれる人でもいないだろうか。

削除されたMADで
【アイマス】さよなら菊地先生【絶望OP】 by potechi アイドルマスター/動画 - ニコニコ動画
がみつかったが、再生64,272回、市場ではDVD(\7,140)が503本、CD(\1,200)が1,109枚売れている。
のべ再生数に対して販売数がえらく多いように思うがどうなのだろうか*1。動画自体にリピーターが結構いるはずなので、ユニークユーザ数(重複のない視聴者数)あたりの売上本数比率は単純に計算した2.5%よりも高いはずである。

ニコ厨はタダ見したいだけで、消費なんかしない」という主張は、まず否定されるだろう*2。対比としてWebの広告スペースでの動画の売上/再生数比率などと比べてみると面白いかもしれない。もっともWebの広告スペースの場合は、まるで無視されることも多いから、売上/ページビューとは単純比較できないわけだが。

ビジネス的見地から見ると、特定の嗜好を持った消費者がかなり高い純度でそこにいるというのは、広告媒体としては凄く旨みがある。MADなんかはファン活動だからそもそも広告の製作費もかからない。

アニメ制作の費用についてしらべてみた。 - たまごまごごはんとか見ると、30アニメで製作費が2300万あれば足りるのか。商品の広告に5分ぐらいの質のいいアニメを1000万ぐらいで制作会社に発注して、著作フリーで用いたとしたら、変にTV広告とか打つよりもよほど効果がありそうだ*3。ゲーム関連で仕事するならこの手をまじめに検討してみるとしよう。

*1:アニメDVDは売れて1万本ぐらいと言われているようだ。このMAD1本でその5%の本数を売り上げた、と思うととんでもない話とも言える。

*2:中にはタダ見だけしたいというニコニコ動画ユーザがいることは否定しないが、それが大多数だという主張はできない。また、ひとりでもいたら、ほら、いるじゃないかと鬼の首をとったかのように言う人間は論理思考ができないので話にならない

*3:マクロスFキラッ☆みたいなシーンを狙って作れるかというところが難問だが