中村てつじの「日本再構築」 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2017-04-11 認知症サポーター養成講座を受けました

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先週の日曜日、認知症に関わる地域の人たちが集まる座談会に参加いたしました。

在宅療養の会「在宅ネットさが」で告知されていました。

今回は第1回で「認知症サポーター養成講座」が開かれていました。


地域包括支援センターの職員さんが、認知症について教えて下さいました。

奈良に居る時に「バリデーション」という認知症の方に接する方法を教えていただいたことがあります。

興味深く、また共感をしながら拝聴しました。


認知症はボケでも何でもなく、今までできていたことができなくなるという機能障害です。

その結果、起こることは本人が一番気づき傷ついていることだと教えていただきました。


最近、私は、正しさよりも人の感情に興味が向いています。

私は今まで正しいことを実行することを基準にして生きてきましたが、

ある人にとって正しいことはある人にとっては正しくないこともあります。

そこで立場を越えられるのは人間性、その人の感情に寄り添えるかどうかということだと感じています。


認知症の人への対応は、まさにその人の感情に寄り添えているかどうかが問われることになります。

極めて専門的で繊細な感覚がいります。

介護職の皆様に求められていることの重さを実感しました。


また介護職の皆さんがおかれている状況についても伺いました。

私は民主党政権時代に介護職の待遇改善に取り組んできましたし、

昨年の参議院選挙でも介護職の皆さんの待遇改善こそが経済政策になると訴えました。

だから、自分たちの取り組んできたことの価値を再確認できました。

自信をもって訴えていかないといけないと思いました。


これからもいろいろな現場に入っていきたいと思います。

お声がけ下さい。よろしくお願いいたします。

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2017-01-13 クラウディングアウトのしくみ

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クラウディングアウトという現象について考えてみよう。

クラウディングアウトとは、広辞苑によれば「政府公債増発が民間の資金重要と競合して金融市場を逼迫させ、金利の高騰を招いて民間企業の資金調達が締め出されること。」と定義されている。

これはどのようなメカニズムで起こるのだろうか。

まず政府国債公債)を増発する。

これにより、政府は得たマネーを使って政府の支出を拡大する。

その支払の決済として、政府が(公債発行によって得た)マネーを民間に流す。この分のマネーは民間が保有するマネーが単純に増えるという結果になるので、マネーストックは増える。

マネーストックが増えるので、物価が上昇する可能性が生まれる。貨幣数量説の通り)

物価が上昇した場合には、中央銀行が金融の引き締めを行う結果、金利を上げるため、銀行による融資が抑制され、民間企業がお金を借りにくくなる。

以上がクラウディングアウトのメカニズムだと考えられる。

従来の通説的説明では、国債発行+政府支出増によるマネーストック増をハッキリと意識していないために物価が上がらない場合にもクラウディングアウトが起こるかのような曖昧な説明になっていると思われる。

上記の説明では、マネーストックが増えても、分配が不十分でマネーの所有者が偏在するようなケースでは物価は上昇しないこともありうる。

物価が上昇しないケースでは、中央銀行は金融引き締めを行わないので、金利は上がらず、銀行による融資姿勢には変化がないことになる。ただ、その場合も、そもそも(物価が上昇しないような不況下においては)銀行による融資姿勢は消極的なので、新規の融資は抑制され、信用創造の第1の経路でのマネーストック増は期待できないということになる。

このようにクラウディングアウトは起こっていないけれども、実際上は融資がなされないために、クラウディングアウトが起こっていると解釈する人が出てくるという点が、不況の場合にクラウディングアウトの理解をしにくくしている原因になっているとも思われる。

2017-01-12 *なぜマネーストックの上限が法定準備率で決まると考えているのだろ

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なぜ多くの経済学者はマネーストックの上限が法定準備率で決まっていると考えているのだろうか… という疑問が尽きませんでした。今日は、出張で東京に居るのですが、ふと空港に向かうバスの中で気づきました。今日は、そのことを記事にしたいと思います。

先日のブログにも書いたように、多くの経済学者は、

銀行が日本銀行に預けている日銀当座預金の額が先ず決まり

→それに法定準備率(の逆数)をかけて(法定準備率で割って)

→マネーストックの上限が決まる=信用創造の制限になっている

という考え方をしています。

しかし、実際には、

融資など銀行が行う「預金設定」の結果、マネーストックの額が決まる

→それに法定準備率をかけて

日銀当預預金(の最低額)が決まる

という流れで日銀当座預金の額が決まります。

そのため、日銀当座預金を人為的に増やしてもマネーストックが連動して自動的に増えるということはなく、必要以上の当座預金が日銀当座預金口座に積み上がるという、いわゆる「ブタ積み」という現象が生じます。(マネーストックの量は、貸し出しか、国債の発行+政府支出増でしか増えませんのでね。)

それでは、銀行が自行の設定している預金総額では、日銀に預けている当座預金の額が不足するような場合にはどうするのか、というと

1.まずは短期無担保市場で日銀当座預金を他の銀行から借りる

2.手持ちの日銀当座預金を増やしたい場合には、持っている日本国債を市場で売って日銀当座預金を増やす(他の銀行から国債の代金を日銀当座預金口座に振り込んでもらう)

という方法で各銀行は法定準備率に見合う日銀当座預金を確保します。

つまり、財務状況が普通であれば他の銀行が融通してくれますし、融通してくれた金額がある程度まとまったら国債を売って返せばいいのです。

そうか、と思ったのは、

昔は、金本位制だったので、元金になるのが金(ゴールド)であり、今のように簡単には元金を調達することができなかったという事実

に気づいたからでした。

戦後もブレトンウッズ体制の下で、各国通貨とドルとのレートは固定化され、ドルは金と交換可能でした。アメリカ中央銀行が保有する金(ゴールド)の量によりドルのマネーストックの上限は規定されているような状況だったと思われます。

そのため、レートが固定されている各国の通貨も、間接的にアメリカが保有する金(ゴールド)の量によって制約を受けるという理論を経済学者の皆さんが採用されたのは理解できるような気もします。

まあ、経済成長や貿易収支が各国によって違いますし、その数字も毎年変わります。そのような中で金(ゴールド)を中心に通貨のレートを固定するということがそもそも無理な話だったということです。そこで、1971年のニクソンショックに繋がったわけです。

ニクソンショックの後は、完全に通貨の価値と金(ゴールド)の保有量は切り離されましたので、通貨の流通量のコントロールは中央銀行当座預金とその国の通貨建ての国債で行われることになりました。

だから、今の時代は、かつての金(ゴールド)の保有量で制約を受ける時代とは違う理論構成が必要になったのだと思います。

ちなみに今も必要以上の日銀当座預金が積み上がっていますが、これは、法定準備率によって義務づけられている日銀当座預金の額を超えるもの(これを超過準備と言います)には基本的に0.1%の金利が付いているからです。

この部分の日銀当座預金を使って国債を買っても、国債の金利の方が安いので損をしてしまいます。だから、日銀当座預金口座に積まれたままになっているのです。

順を追って理解すれば簡単な話なのですが、なかなか広まらないですね。

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