中村てつじの「日本再構築」 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-01-28 [住宅政策]規格化住宅(標準化住宅)の可能性

[]規格化住宅(標準化住宅)の可能性 規格化住宅(標準化住宅)の可能性 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク


「なぜ、中古住宅市場ができないのだろう」

これが、私が住宅政策に取り組んでいる動機です。


きちんとした中古住宅市場が出来れば、以前のブログにも書いた通り、サラリーマンが住宅ローンから解放されます。お年寄りの年金代わりにもなります。

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20111121

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20111115


問題は、中古住宅の評価の基準(標準)となる住宅がないことです。消費者が中古住宅を選ばない理由は、イメージが悪いことだと分かっています。(国交省「中古住宅リフォームトータルプラン検討会」の調査による)その際、イメージが悪い原因となっているのは、構造など建物の「質」が分からないことです。

また、注文住宅は、施主のこだわりが反映される反面、そのこだわりが第三者にとってはそんなに価値を持つものではないので、経済的な評価が難しいというデメリットもあります。


最近、中古住宅の基準になりそうな商品が開発されつつあります。それは、「住宅産業の5層構造」で言うところの「第4層:建材流通」が主導するパッケージ化された商品です。

f:id:NakamuraTetsuji:20111120210301j:image:w240:left


ナイス「フェニーチェホーム」

http://www.fenicehome.com/chomon.html

住宅建材総合商社の「ナイス」が地場の工務店の皆さんと一緒に提供している被災地向けの復興住宅です。明日(2012/01/29)にはBS12で特集番組があるようです。

http://www.nice.co.jp/release/pdf/2011/0125.pdf


東邦レオ「プラスワンリビング」

これは屋上庭園の標準工法です。

http://www.plusoneliving.jp/

「プラスワンリビングハウス」という形の規格化住宅もあるようです。

奈良の「ライフスケッチ」という工務店のオープンハウスに行ってきました。

http://lifesketch.co.jp/

確かに屋上から観る眺望は良かったです。

また、周りから見られることのない開放感は、特別な感じがします。

百聞は一見に如かずです。



ここでは私がたまたま知った2つの例を紹介致しましたが、私自身は、プロではないので、建材流通が主導する規格化住宅について他にも事例があるのかも知れませんが、よく知りません。規格化住宅について取り組んでいらっしゃる方は、情報をいただければ幸いです。

メール m@tezj.jp

2011-11-28

[]大阪都構想に見る奈良県の行方 大阪都構想に見る奈良県の行方 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク


11月27日、「大阪都構想」を掲げる大阪維新の会大阪府知事選挙大阪市長選挙を制した。大阪都構想がどのように具体化されていくのかについては、これからの議論を見るしかないが、奈良県などの周辺自治体としては大阪府大阪市が統合するような巨大自治体が誕生することを前提として自分たちの未来を考えて行かなくてはならない。

翌日である今朝、私が駅立ちの場所に選んだのは、JR大和小泉駅だった。奈良県有数のベッドタウンを抱える矢田丘陵から通勤する人が多い駅である。大阪に通勤しながら奈良で居を構える人に訴えたのは、「あえて奈良で住宅を持って頂いていることに対して、政治はその資産価値を低下させない住宅政策を展開するべきだ」という主張を伝える必要があると考えたからである。


橋下徹氏は、国政への進出を考えていると言われている。その当否は、私としては現時点でコメントする立場にないが、その前提条件として、大阪都構想に対して既存政党が賛成しないことが上げられている。この点は、選挙に負けた民主党としてはきちんと考えないといけない。

大阪都構想の具体的なスケジュールとすれば、実現は4年間を目指しているとされる。それならば、大阪都構想の具体的な姿は、構想の現実化に向けた取り組みがこの2年程度なされる中で見えてくることになろう。民主党大阪府連もその具体化のプロセスと平行して、「大阪都構想を実現するために地方自治法を改正するのか」という論点に対して、立場を明確にしていくことになろう。

私は、大阪府選出の国会議員ではないが、大阪府に出稼ぎに行っている県民を日本一たくさん擁している奈良県選出の国会議員である。そのため、第一義的には、大阪府選出の民主党議員民主党の立場を決めるべきだと思うが、大阪都構想を支持する民意が出た以上、その方向で進むことも視野に入れて奈良県としても奈良県民としても準備をして行く必要があると考える。


どのような形で大阪都になるのか未だハッキリとしないところがあるが、イメージとしては東京都のような特別区については首長が選挙で選ばれる行政体だと考えられる。そうすると、大阪市の領域だけで考えるのではなく、「大大阪」の概念で、「より大阪市領域に求心力を持たせる形で、周辺市町村を巻き込んだ都市政府づくり」がなされることが予想される。

つまり、「都市の持つ高度な生産力」を拡大する方向性の地方政府になるということである。今日発売のAERAで内田樹氏が「「選択と集中」と「トリクルダウン」理論の破綻」としてコラムを書かれている(p.11)通り、この方向性については、時代に逆行していると見る向きもある。しかし、「衰退していく大阪」という大阪の現状に我慢がならなかった大阪府民が、橋下氏の破壊力に期待したのは想像に難くない。

奈良県民としては、その成功・失敗の結果が数十年後に出るとしても、今日は大阪として「選択と集中」の都市形成に入るというスタートの一日になったということであり、かつ、この数十年はその大阪のふるまいに付き合って行かなくてはならなくなったということは、認識しなくてはならない。それが、奈良大阪の「周辺」地帯であることの宿命である。


以上の現状認識の下で、私の現時点での立場を述べておく。奈良県は、関西広域連合に参加しつつも、奈良県としての行政体は維持をする。決して、大阪都に合併するような形で統合されるのではなく、大阪の「周辺」自治体として存続する。

その意味は、大阪まちづくりには、大阪と一番経済的に関係の深い「周辺」自治体として協力をして行くが、あくまで自主自立の存在として、大阪都に対しては主張を行って行くという意味である。

このような立場でなければ、うまく行かない例として、今回の台風12号の被害がある。広域的な連携があったからこそ災害復旧に当たれているが、更に進んで大阪都の一部であったようなことを考えた時、大阪都知事が集中的に取り組めたのかとは思えないからである。ここは、紀伊半島という特殊な地形の中心部を担っている奈良奈良県という単位で行政体を持っていたから故に、県知事県議会議員も災害復旧に当たれていると考えるのが素直だ。


この姿勢なくして、大阪のベットタウンとして奈良が住宅都市としての地位を維持することはできない。…これが、今朝、小泉駅で主張した演説の骨子である。

11月15日の予算委員会の報告をビラにしたものを配布したのも、その主張の一環だった。

(委員会議事録)

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20111115

(ビラの内容)

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20111121


私が奈良県選出の国会議員として住宅政策に取り組んでいるのは、住宅都市としての奈良県の宿命と向かい合うためである。そこまで問題意識を奈良県自治体の首長と共有できていないのが残念なところではあるが、そのような愚痴を言っていても仕方ないので、私は私で理解されるまで言い続ける、と決意を新たにしたところである。

2011-11-21 [住宅政策]住宅ローンから解放/中古住宅市場の整備

[]住宅ローンから解放/中古住宅市場の整備 住宅ローンから解放/中古住宅市場の整備 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク

(プレス民主号外「日本再構築」vol.39:2011/11/28up)

駅頭等で配布しているビラの原稿です。11月15日の質問内容をベースにしています。

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◇ 住宅エコポイントと省エネ住宅化

11月15日(火)参院予算委員会で住宅政策について質問しました。第3次補正予算の審議だったので、今回復活した住宅エコポイントから伺いました。今回の特徴は、リフォーム瑕疵保険に1万ポイントを付けたことと、耐震改修に別枠で15万ポイントを加えたことです。つまり、耐震・断熱・太陽光、3点セットの同時改修をした場合には、最高45万ポイント+耐震補強補助金(自治体)+太陽光パネル補助金(経産省)というかなり条件の良い補助制度になりました。

7月の「復興基本方針」ではエネルギー自給に向けて「ネット・ゼロエネルギー住宅」の普及促進がうたわれました。耐震断熱性能を上げてエネルギー消費量を減らし、更に太陽光発電などでエネルギーを作り出して、正味のエネルギー消費量をゼロにするという住宅のことです。

太陽光パネルの場合、補助金とは別に「固定価格買取制度」があります。2009年11月から始まった制度で、家庭用の太陽光パネルで発電した余剰電力を1kWh当たり42円(平成23年度価格)で10年間電力会社が買い取ることになっています。10年間の買取期間で初期投資費用が回収される制度設計になっているので、大変お得な制度と言えます。

私が問題提起したのは、11年目からの買い取り価格がどのようになるかということです。枝野経産大臣は電力会社との相対取引となると答弁しましたが、価格が確約されているわけではありません。そこで重要になるのが、定置型の大型蓄電池です。野田総理からも「蓄電池のところを戦略的に取り組まなければいけないということは大変御示唆をいただきました。大変勉強させていただきまして、ありがとうございました。」と答弁を頂きました。


◇ サラリーマンを住宅ローンから解放

より大きな問題は、日本では年間19兆円も住宅投資をしておきながら、住宅ストックが250兆円ほどで留まっていることです。「住宅投資は「投資」でなく耐久消費財の「消費」だ」と言われるのはそのためです。サラリーマンを苦しめる住宅ローンですが、他の国で住宅ローンが余り問題になっていません。払えなくなっても、物件を手渡せば残りのローンから解放されるしくみになっているからです。

この問題を解決するためには、諸外国と比べて著しく流通量の少ない中古住宅の流通を促進し、質の良い中古住宅の資産価値が下がらないような中古住宅市場を作ることです。

そのためには、消費者に一番近い不動産業者が使い易いしくみを用意する必要があります。リフォーム瑕疵保険や住宅エコポイントだけでなく、金融のフラット35、契約の定期借家、お年寄りの年金代わりとなるリバースモーゲージや家賃保証が重要です。それらについて質問をし、いずれも促進していくべきとの答弁を得ました。このようなしくみを作るのは政治の仕事です。民主党政権になったからこそと言われるよう、今後とも消費者目線の住宅政策を展開して参ります。


(2011年11月21日)

参議院議員 中村てつじ