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2010-07-04 集団安全保障と集団的自衛権〜「米国に頼らない自衛力をつける為には

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ツイッターで「日本に、米国に頼らない自衛力をつける為には、どうすればいいのだろう。」というつぶやきがあったので、「安全保障は自衛権が例外で集団安全保障が原則です。原則論を展開すればいいのです。」と応えました。

これに対して、さらに別の人から「自衛権は例外で集団安全保障が原則というのは?この辺をもう少し分かりやすく解説していただけないでしょうか。」とありましたので、応えましたが、なかなか140字の字数制限では答えきれませんでした。


そこで、少し詳し目にブログの記事にしました。

集団安全保障については、国連憲章第7章「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」(39条〜51条)に規定されています。

http://bit.ly/djsnQ3


まず41条と42条。特に42条「安全保障理事会は、第41条に定める措置では不充分であろうと認め、又は不充分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍または陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。」

この条文が、国連による武力行使も含まれる集団安全保障を定めた条文になります。


次に51条「この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。」

この条文が、国連による集団安全保障の措置がとられるまでの間、各国が(個別的であれ集団的であれ)自衛権を行使できると定めた条文になります。


ちなみに、この国連憲章の条文に従って、日米安全保障条約でも規定されています。

日米安全保障条約日本国アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約)第5条「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

「前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。」

つまり、日米安全保障条約(いわゆる日米同盟)も、国連憲章の集団安全保障の枠内で機能しているに過ぎません。よく「国連中心主義(集団安全保障)か、日米同盟(自衛権行使)か」と言われますが、その問題の立て方自体がおかしいのです。


また、2006年に民主党が取りまとめた「政策マグナカルタでも、ハッキリとこのことについて整理がされています。http://bit.ly/9cLQ4V


「III. 平和を自ら創造する」

「7.自衛権の行使は専守防衛に限定」

日本国憲法の理念に基づき、日本及び世界の平和を確保するために積極的な役割を果たす。自衛権は、これまでの個別的・集団的といった概念上の議論の経緯に拘泥せず、専守防衛の原則に基づき、わが国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合に限って、憲法第9条に則り、行使する。それ以外では武力を行使しない。」

「8.国連平和活動への積極参加」

国連は二度に亘る大戦の反省に基づき創設された人類の大いなる財産であり、これを中心に世界の平和を築いていかなければならない。国連の平和活動は、国際社会における積極的な役割を求める憲法の理念に合致し、また主権国家の自衛権行使とは性格を異にしていることから、国連憲章第41条及び42条に拠るものも含めて、国連の要請に基づいて、わが国の主体的判断と民主的統制の下に、積極的に参加する。」


鳩山総理が小沢代表時代に取りまとめた「政権マグナカルタ」を軽視していたとは思えませんので、もう少しこのような中長期的な視点から普天間問題を語っていれば、結論が同じであっても受け止められ方は変わったのではないかと思います。


m@tezj.jp

2008-11-11

[]田母神問題は「文民統制」の問題 田母神問題は「文民統制」の問題 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク


本日(2008年11月11日)、田母神(たもがみ)前航空幕僚長が参考人として参議院外交防衛委員会に出席し、質疑が行なわれました。

田母神氏の論文は、アパのサイトから読むことができます。

http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf


田母神氏が政府方針に反する論文を公表したことそのことも問題でありますが、本質的な問題の所在は、政府方針に反することを論文に書いて公表することに対して、政府の側が何らのコントロールもできていなかった点にあります。

問題の本質は、「文民統制」です。


私は、最近、半藤一利「日本のいちばん番長い日」を読み返しました。

日本のいちばん長い日―運命の八月十五日

日本のいちばん長い日―運命の八月十五日


立憲君主制の下、昭和天皇は自分の意思を国政に反映することを禁じられていました。私は、極論すれば、昭和天皇が親政を行なっていれば、戦争は起こっていなかったのではないかと感じています。(もちろん、天皇の親政はその天皇の個性に左右されてしまうので、国家システムとしては危険きわまりないのですが、昭和天皇というのはそのように思わせるほど、見識のあった人ではないかと感じているという趣旨です。)

しかし、昭和3年の張作霖爆殺事件をめぐるやり取りの中で、昭和天皇は田中義一総理大臣の辞職を求め、田中総理は辞職の後に亡くなります。西園寺公望から、立憲君主制の下での君主は、内閣から上がってくることには異を唱えることを自重しなくてはならない・・・、と求められました。

日中戦争は、国体護持を唱える軍部が独走してはじめられました。しかし、戦局は本土決戦に追い込まれる寸前まで来て、ポツダム宣言受諾を迷ううちに、原爆も落とされ、ソ連も参戦しました。昭和天皇が、自分の身はどうなってもいいと御聖断なさり全ての責任を自らかぶって終わらせた戦争。そこまで天皇陛下にさせてしまった反省すべき軍部の姿を、自衛隊は忘れてしまったかのようです。


民主主義国家においては、武力を法の下にコントロールするということが非常に重要です。武装集団である自衛隊は、主権者である全国民を代表する政治家の中から選ばれた総理大臣が最高責任者となります。

当然、自衛隊員の全ては、今の政府の意思をきちんと認識して行動しなければなりません。

それは、自衛隊のトップでも同じことです。


自衛隊内部での教育については、政府はその内容について責任を持たなくてはなりません。そこで育った自衛隊員が、主権者である日本国民に代わって(自衛のために限るとはいえ)武力を行使するからです。

その点について、政府のコントロールが及んでいなかったのではないかというおそれが今回の問題によって明らかになったということです。


政府は、田母神氏について本人も望んでいるように、懲戒手続きに入るべきでありました。しかし、長引くからという理由で曖昧なまま幕引きを図ったのは、「文民統制」に失敗した自分たちの姿を隠すためであったとしか言いようがありません。


参議院議員 中村てつじ

メルマガ国会からの手紙」

http://archive.mag2.com/0000016530/index.html

公式サイト

http://tezj.jp/

メール 御意見を賜りますよう、お願いいたします。

m@tezj.jp

2008-11-05

[]ペシャワール会 中村哲 現地代表 参院外防委 参考人未定稿 ペシャワール会 中村哲 現地代表 参院外防委 参考人未定稿 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク

(記2008/11/06)

2008年11月5日に行われました参議院外交防衛委員会・参考人意見聴取の未定稿が上がってきましたので、アップします。

ペシャワール会の中村哲(なかむら・てつ)現地代表がおっしゃったことを読んでいただければ、政府が言っていることのいいかげんさもよく分かっていただけると思います。

ただ、このような内容をほとんどマスコミが伝えないのが、とても残念です。


(pdf版 32頁)225KB

http://data.tezj.jp/2008-1105san_gaibou_shohan.pdf

(テキスト版)105KB

http://data.tezj.jp/2008-1105san_gaibou_shohan.txt


[]ペシャワール会中村哲医師「武力ではテロは解決しない」 ペシャワール会中村哲医師「武力ではテロは解決しない」 - 中村てつじの「日本再構築」 を含むブックマーク


衆議院の解散が伸びたおかげで、給油新法延長法案の審議が打ち切られることなく続き、今日(2008年11月5日)、私が主張してきた参考人招致が実現しました。

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20081022


特に、ペシャワール会の中村哲(なかむら・てつ)現地代表は、現地からわざわざ帰国をしての出席でした。


中村哲医師の「武力行使ではテロは解決しない」という言葉は印象的でした。参議院の議事録に中村哲医師の証言を残せたことは、後世にとってとても意味のあることだったと言えます。

時間としては、13時から3時間という長めの参考人意見聴取となりましたが、聞き応えのある質疑になりました。


是非、皆様にもインターネット・ビデオでご覧になっていただきたいです。

未定稿ができれば、また、後日のブログで載せたいと思います。


以下は、毎日新聞(インターネット版)の記事です。

参院外交防衛委:アフガン復興支援2団体から現地情勢聴取


 インド洋の給油活動を延長する新テロ対策特別措置法案を審議中の参院外交防衛委員会は5日、アフガニスタン本土で復興支援を行っている2団体の参考人から現地の治安情勢などを聴取した。

 非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の中村哲氏は「外国軍隊の空爆が治安悪化に拍車をかけている」と指摘し、自衛隊の本土派遣について「百害あって一利なしだ」と強調した。また、今の給油活動も「掃討作戦の一環であり、『油は空爆に使われない』と言っても現地の人には通用しない」と批判した。

 力石寿郎・国際協力機構(JICA)広報室長は「(本土派遣をすれば)歓迎されざる存在になる」と語った。

【松尾良】

http://mainichi.jp/select/world/news/20081106k0000m010030000c.html



中村哲医師が出席された委員会の様子は、インターネットでご覧になることができます。是非、ご覧になってください。

(リアルプレーヤー)

http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_rm.php?sin=2878&on=1225895237&si=e3354d75c71361ac47134d93db0a65174&ch=y&mode=LIBRARY&un=0d4183a6823cb1648ea777bcffa8956a&pars=0.9607323190789382

(メディアプレーヤー)

http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_wmv.php?sin=2878&on=1225895237&si=e3354d75c71361ac47134d93db0a65174&ch=y&mode=LIBRARY&un=0488c6823e6c710105fa3412941bf33e&pars=0.5026178550849901

(質疑者ごとのビデオ)

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/reference.php?page=1&cd=2878&tx_mode=consider&sel_kaigi_code=0&dt_singi_date_s=2008-09-12&dt_singi_date_e=2008-11-05&tx_speaker=&sel_speaker_join=AND&tx_anken=&sel_anken_join=AND&absdate=2008-11-05&sel_pageline=10&dt_calendarpoint=2008-10-05&abskaigi=no



参議院議員 中村てつじ

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