なのはなテレビ

ここは、しづはのブログです。

奇跡のリンゴ

映画を見てはじめて知りましたが、リンゴというのは長い年月をへて、品種改良を重ねた結果、あのようにおおきく甘くなった反面、人間の庇護がなければ、病気や害虫に対しては非常に弱く、収穫するまでにとても手のかかる作物になってしまったのだそうです。病害虫から守るために一年に16回も農薬を散布しなければなりません。この薬代だけでもそうとうなものです。一本や二本の樹にまくわけじゃないのですよ。リンゴ畑全体にまかないといけないのだから、数百本でしょう。農薬だってタダじゃありません。クミアイから共同購入するにしても、けっして安いものじゃないはずです。それを年に16回も。
しかも、農薬は化学薬品である以上、人体に対しても有害です。この映画の主人公の奥さんは、農薬にアレルギー反応をおこしてしまいます。ひどいときには、一ヶ月も寝込んでしまうのですって。
主人公は、そんな奥さんを見るに忍びなくて、無農薬でリンゴを作る!と宣言します。そんなことはできるわけがないと周囲の人たちは反対します。無農薬栽培ができるくらいなら、とっくの昔にそうしているわけですから。
案の定、無農薬栽培は失敗します。なんと十一年も。そのあいだ、収入はほとんどありません。リンゴ農家がリンゴを作れないのですから。村八分みたいな状況になってしまいます。
農薬を使えばいいのですよ。ほかの農家はみなそうしているのですから。でも、十年以上も無農薬に挑戦しているので、もう意地みたいになってしまっているんですね。ここまでやってきたのに、いまやめてどうするんだ、みたいな。
そして、十一年目…

この作品を見るまで、リンゴがそんなにたいへんなものだとは知りませんでした。

主演は阿部サダヲさん。奥さん役が菅野美穂さん。義父役が山崎努さん。


奇跡のリンゴ DVD(2枚組)

奇跡のリンゴ DVD(2枚組)