戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

地下から噴き出すもの…

今日、お昼に草津白根山が噴火した、とのニュースが流れました。

しかも湯釜ではなく、本白根山の噴火でだとのこと。

しかも、噴石がゴンドラにあたり負傷者が出た、とか、

山麓のスキー場で雪崩が発生、行方不明者がでている、との情報が流れています。



コマクサを見る自然観察会で訪問した山でもあります。

昭和時代、白根山山麓の地質を調査し、

溶岩や火山灰を追っかけていた、私にとっては衝撃的なニュース…


御岳のときも衝撃でしたが、

自分が歩いていたフィールドでの災害は、衝撃度がまた違います。

地質屋として、噴火の続報を見守っていきたいです。

「火山灰は地下からの手紙」です。

地下で何が起こったのかを、記録した大切なもの…

今回の火山灰も実際に見てみたいなぁ、と思い、

いろいろなつてをたどっているところです。



活火山を甘くみてはいけない…

地球は生きていて、まだまだ変化をしていくのでしょう。


深海や宇宙だけではなく、我々の足元にも未知の世界が広がっています。

先日見た長野盆地の地下1250mの世界も面白かったのですが、

地下深くの資源を探した時のガラス乾板の画像が残っていました。


昭和初期、裾花川沿いで石油の試掘をした時のものです。



必要不可欠なエネルギーを求め、夢と希望を持って試掘したものと思われます。

残念ながら期待ははずれ、村史の1ページに残っているだけでしたが、

写真師を呼んで、こうして記念撮影をしていただけでも、

当時の世相が分かりました。貴重な資料だと思います。