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2007-03-13 第一回トークイベントを終えて このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

Nob-Kodera2007-03-13

昨日「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」第1回トークイベントに行ってきた。一番前の列にITmediaの岡田記者が居たので、並んで聴くことに。

前回のシンポジウムは出席できなかったので、今回初めて延長賛成派の三田誠広氏の弁舌を初めて生で聴いたんだけど。

周りの大半が延長反対派の中で、さぞや居心地が悪いだろうと思っていたのだが、いやぁこの人は強いはずだ。だって中味がなんにもないんだもん。この人は日本文藝家協会副理事長という役割として、賛成派という役を淡々とこなしているだけに過ぎないのだなぁと思った。

延長したのち、文芸の著作権管理をするデータベースを作るという話もあるが、福井弁護士が具体的なプランを迫ると、相手が全く見当違いの質問をしたかのような弁明をして見せた。結局手元に具体策など何もないことは、見る人が見ればよくわかるだろう。

今回のパネリストの中でもっとも光っていたのが、情報セキュリティ大学院大学副学長・教授の林紘一郎氏だ。氏の分析、それからプランは、どうしても当事者意識が強すぎるクリエイターの意見の中にあって、経済性、倫理性において白眉であった。城所先生と同じように、また後日ゆっくりお話しを伺いたいと思っている。その前に著作も少し読んでおく必要があるだろう。

今回のイベントで、著作権の何が問題か、著作権とは何か、といった議論が出始めたように思う。そういったそもそも論の流れは歓迎すべき傾向ではあるが、ややもすると机上の空論で終わりかねない。なにせ我々自身が著作権法を作るわけではないからである。

とりあえず今できることと言えば、「米国が70年にしろと言ってきてるからするけど、いいよね?」という政府の問いに対して、ちょっと待ったー、と言うことだけ、なんである。

著作権がどうあるべきかなんて、それぞれの利害を調整し始めたら、いつまでたっても同じ土俵には乗らない。だから70年延長をエサにして、これだけの蒼々たる人間を集めて同じテーブルに付かせている、というのが、今の現状だ。だからむしろ、70年延長したからどうなる、しなかったらどうなる、という話をこれ以上詰めてもしょうがなくて、今後はどのような権利処理の形が望ましいか、という流れになると予想される。

だが結局時間をかけて議論しても、結局は「じゃあ、延長するの? しないの?」というところにしか落とせる場所がない、ということが、最大の問題なのだ。

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