ヨーロビジョン、欧州国別歌合戦2014

今年のヨーロビジョン、欧州国対抗歌合戦は、昨年の優勝国、デンマークで開催された.2014年の優勝国はオーストリアだったので、来年2015年の記念すべき第60回ヨーロビジョンはオーストリアで開催される.59年前、戦争で荒廃した欧州に楽しいイベントを創ろ…

日本の違法調査捕鯨について(4)

ハーグの国際司法裁判所の判決が、3月31日発表された.判決は予想通り、日本の完全敗訴.私が一番驚いているのは、日本の新聞記事各種に書かれる「予想に反しての敗訴」「驚きの完敗」「全く予想していなかった」などの見出しだ.私は、もし日本が勝訴する…

昔「私は無神論者です」というと「それでは善悪の判断はどうやってやるのか?」という質問を良く受けた.若かりし頃の話しなので、そういう人々とまともな議論ができたかどうかは忘れてしまったが、齢を重ねると次々に自分の曖昧な感覚をはっきりと他人に説明できるようになってきた.

若かりし頃はそういう質問をする宗教信者は、バカだと思っていた.人間としての常識や正義で善悪なんて判断できるじゃないの、と思っていた.しかし、その「常識や正義」というものが、世界各地、または社会の様々なグループで違うのだ、ということが解って…

私が小中学生のころ、先生達は戦前戦中を経験し、戦後の民主主義を追求する情熱に燃えた大人達だった.そして「人間はみな平等であるから世界の人たちと仲良くしなければいけない.これからの日本人は地球が舞台だ」と教えられた・・・

それから何十年も経ち、気がつくと日本は第二の鎖国状態.残念ながらマスコミや官僚は日本人を外に出さないためにあらゆる手だてをして「外国は怖いところ、外国は汚い、日本文化は世界一・・」などのプロパガンダが浸透し、人々は知らない外国を見る気を失…

1999年に浦島太郎状態でベルギーから日本に戻ったころ、丁度欧州でユーロを導入することが日本でも大きな話題になっていた.日本では欧州のことを「ヨーロッパ」というので、私が「ヨーロ」と言っていたら、何度となく訂正され「一体だれが欧州の通貨の名前を『ユーロ』と決めたのか?」という疑問を投げかけた.

まだ1999年には「ユーロ」と「ヨーロ」と両方見かけたが、ある人に寄ると朝日だか読売の大新聞が「ユーロ」としたので、それで定着したとか・・・欧州の言葉では欧州のことを「europe, europa」と書くので、その最初の4文字をとったのが通貨の名前になった…

日本ではこの10年ぐらいでタケノコ山のようにNPO法人が増えた.起業のための簡単な近道としてのNPO法人、と考える人も多いのではないかと思うほどだ.

しかし、私が実際に良く知っていた横浜の幾つかのNPOは、何となくみな如何わしい、と思わざるを得ない雰囲気を醸していた.情熱を持ってやるというより、「助成金やカネ目的」で、やることすべてがインチキ臭い.と思っていたところ、最近こんな記事を読んで…

文化はある時期の文化が最高だからこれで止めてそれを「伝統文化」とする、と言ったことがあるだろうか?捕鯨とイルカ猟に賛成する人たちの多くは「日本伝統の文化」だからこれからも継承していく、と主張する.そして捕鯨やイルカ猟に反対すること自体が、反日であり、日本文化を守るために対抗しなければいけない、という意見をよく聞く.

もし、南北アメリカ大陸が現在でも黒人やアジア人を奴隷として、使っていたら容認できるか?(権力者にゴマをすって自分だけは権力者に優遇してもらう努力をするか?)もし、ニュージーランドの原住民が「伝統文化だから人肉を食する」ことを現在でもやって…

ベルギーは無政府状態が2010年6月の総選挙以来続いていた.541日の無政府期間は約8ヶ月ぐらい前にギネス世界記録として登録されて以来、ずっと記録更新を続けやっと記録に終止符が打たれそうだという.(今日にも発表されるはずだが・・)

あまりに長い無政府状態は、欧州委員会も我慢の限界が来て、2012年度予算設定の期限を決められ、それでも予算の設定(=組閣)ができなければ莫大な罰金を課すると発表した.そしてやっと先週全ての党が合意した.もたもたしていたのは大臣の数とオランダ語…

日本の捕鯨の問題は、過去数十年に渡り官僚と実際に捕鯨を実行している(財)日本鯨類研究所の一方的な(ウソの)情報しか掲載しないメディアに責任がある.

私自身は特別に捕鯨に興味があったわけではなく、世界の普通の人が知っている環境問題の一つだった.ところが興味を持つ切っ掛けになったことは、日本の報道が伝えていたことが、世界とは逆の情報ばかりだったことだ(一般的な環境問題もどういう訳か世界と…

日本の南極での違法な捕鯨は世界中から非難され続けているが、日本のマスコミは全く真実を伝えていない.私は前回の南極捕鯨シーズン(2010年11月〜2011年3月)まで環境保護団体シーシェパードの通訳として5ヶ月に渡り、南極での船上生活をした.

今年も日本はすでに南極への違法な捕鯨のために国民の血税から、715,000,000円の予算を用意した.この額は通年の54%増しだ.日本政府の原発事故の対応は、捕鯨にも同様に当てはまるが、違いは、原発事故は被害者たちが日本国内に沢山いることで、政府のウソ…

人種差別や性差別を無くそうと世界では様々な法律が制定され、幼稚園からそういう教育がされ始めて久しい.科学的に「人類は皆同じ」で上下の差はなく、白人も黄色人種もインディオも黒人もみな出身地はアフリカだ.

フランスの大統領の出身地はギリシャでユダヤ人だそうだ.ベルギーの首相に一番近いところにいる人はイタリア人、まだ無政府で首相になれないのは「語学力不足」が問題になっているから. 何々人は他の人種より知能が高いとか、優秀だとか、何人はきれい好き…

日本や米国でにわかに話されている「陰謀論」などに、よくフリーメースンが出てくるが、私が知っているベルギーのフリーメースンとは明らかに違うので再度調査してみた.元々教典のようなものは無い上ドグマや信条、定説などを嫌う組織(ベルギーでは)であるが、調べてみると実に様々な歴史や解釈などがあることに驚いた.ここには簡単な世界のフリーメースンのことと、ある程度詳しくベルギーのフリーメースンのことを明記する.昔数名のベルギーフリーメースンが友人(現在は全員他界している老人)だったことと、数週間前に初めて今年オープン

フリーメースンとは: 多分簡単に言うと、ライオンズクラブやロータリークラブのような集まり.この二つは約100年前に米国で企業人によって作られた(ビジネス関係)団体だが、フリーメースンは記録に残っているだけでも300年以上(ある記録からは千年以上)…

もし、日本のメディアが「ジャーナリズムの精神」に則り、国民のために真実を追求し、知らせていたら原発事故の被害も今より減らせたのではないだろうか?

私は地震津波原発事故があった時期は、オーストラリアのタスマニアにいた.24時間被災地の情報をくまなく放映するテレビとネットで情報を収集した.間もなく国際的な原子力の専門家などが「緊急事態に対応する為の会」を開催、3月12日からは「メルトダウン…

だれでも長い間信じていたことが、間違っているとは考えたくない.しかし、絶対普遍な思想は多分存在しないのでは?

昔ベルギーで、ベルギー人の元夫と知り合った頃、彼がいろいろな人たちに私を紹介するのに「日本人で仏教徒」と言っていた.彼と意気投合した最大の理由はお互いに「無神論者で反一神教」の立場であったからだ.それなのに他の人々には「仏教徒だ」と紹介し…

もし、日本教という新興宗教が存在するのであれば、それですべてが説明できるのだが・・・

日本で、しっかりと自分の意見を持って、それを貫く人々(有名人、凡人とも)に遭遇することは、非常に稀である.昔はそんなことはなかったと勝手に思っているが・・・日本のメディアが情報操作や誘導をしているのは、この半年で明らかになってきたが、モラ…

ウォール街の占拠は3週目に入り、米国百カ所以上で「・・を占拠せよ!」のスローガンの下、金融資本主義への抵抗が続いている.欧州でもチュニジアの革命以降急速に市民の意識が高まってきた.

数ヶ月前からギリシャやスペインでの大規模デモが毎日のように報道されるようになってから、欧州中の市民が「世界はおかしい・・」と考えるようになった.そしてその「変だ」を突き詰めて行くと現行の金融システムや資本主義に突き当たる.欧州各地の(多分…

この二つの理由で人類は100年以内に絶滅する、と主張する科学者の記事を数ヶ月前に読んでショックを受けた.天然痘を撲滅させるために貢献したフランク・フェンナーというオーストラリアの科学者だ.

以前書いたように1999年に日本に戻った時の最初の逆カルチャーショックは、女性蔑視がより悪い方向へいっていることだが、次の逆カルチャーショックは日本の「消費主義」.日曜日などの休日に、家族でショッピングセンターやデパートなどに行くことが、娯楽…

簡単で解り易い情報操作記事があったので、紹介したい.

フェイスブックの知り合いが書き込んだサンケイの記事「光速超えるニュートリノ・・」は、私もこういうニュースは大好きなので即読んだ.そして勿論他のメディア(英仏語)の記事も読んで、ひとつ考えさせられた.それは、事実は「スイスのジュネーブ郊外に…

昨晩ベルギーの国営第一放送で「経済とお金」の番組をやっていた.その中で「自発的に行なう質素生活」をする人たちを紹介していたが、すでに何千もの人々ができるだけお金を使わない反消費主義の生活をしているという.

様々な意見を持っている経済学者や大学教授のインタビューで驚いたのは、はっきりと「消費・資本主義を否定」する教授たちがそれに沿った授業をしていること.共通している考えは「有限である地球資源を基に、無限に利益を追求する大量消費の資本主義を成立…

数ヶ月前にベルギーで「公共の場でのブルカ(アラブの女性が顔を隠す為にかぶる衣装)禁止」の法律が施行された.何年もの間議論され、昨年議会で可決された法律で世界で二番目(最初はフランス)の施行となった.

ベルギーにいるほとんどの回教徒の女性は、ヒジャブと呼ばれるスカーフで髪の毛と首を隠すぐらいで、顔は出している.目以外は隠すブルカ禁止の法律に関係する女性は30人程度だと言う.私自身は見たことはないが、施行当日か翌日には数名が逮捕され、罰金刑…

日本を離れ一年以上になるが、改めて日本人のマスコミ信仰の根が深いことに気がついた.

原発事故が切っ掛けで、日本の権力3兄弟(大企業、官僚、マスコミ)のウソや情報操作のことを話す人々が増え、昨日の反原発デモも6万人を集める一大デモとなったことは、世界中で報道された.非常に喜ばしいが、問題はまだ山積みとなっている.私は4月頃…

グローバル化と資本主義の矛盾

世界状況を知れば知るほど矛盾だらけで、一体世界はどこへ向かっているのだろうという疑問が湧いてくる.今日はその矛盾の一つ「食・動物と海の生物」の話.一生懸命真面目に働くことの理由はより良い生活(より幸せになるため)のためのはずが、何だかおか…

欧州のテレビでは、連日911の真相について過去のドキュメンタリーの数々を放映したり、討論会などが催されていた.米国の正式な発表には、ウソが多く信頼できるものではない、というのが大旨欧州(ベルギー、フランス、イタリア等)のテレビ討論の結論だ.

実際に10年前の9月11日の事件の時は、仕事を終え真夜中過ぎに自宅へ戻ってテレビをつけたら中継していたので、びっくりしつつ朝まで見てしまった.その時に中継を見ながら思ったことは「米国はテロを予想していて、わざとやらせた」.その数年前に子連れで…

欧州の様々な町を訪ねると、その町の政治の歴史的経緯などが町づくりに反映しているのが良くわかる.それが楽しくて旅行は止められない.

6月にイタリアのボローニャとフィレンツェを訪れた.知らない町なので、ほとんど中心部に安宿を探した.私が旅行をする目的は、「歩き回る」こと.町がどのように形成されているか探ることが、一番おもしろい.事前の知識はほとんどなく(一般的なことのみ…

「村雨橋の闘争」と聞いてピンとくる人々は、残念ながら沢山はいなくなってしまった.これは、当時の横浜市長が先頭に立って、市民、学生、役人達が国と身体を張って闘ったという事実だ.

1972年、時はベトナム戦争が終盤に近づいている頃、アメリカ軍は何トンもある戦車を相模原の基地から、横浜港のノースピアまで持って行き、そこで空母などに載せベトナムへ運ぼうと計画した.ノースピアの入り口には、村雨橋という橋が架かっている.そして…

ギリシャに続き、イタリアも経済危機が問題になっている中、人口550人の小さな町(Filettino)が、独立を宣言した.紙幣まで印刷し、町中で使用可能という.

発端は、中央政府から「1000人以下の市町村は、経費節約のために周りの市町村と合併する方向へ話し合いを始めること」という通達を受け、合併せずに独立を考え始めた.町長が先頭に立ち、資源や人材など様々な角度から独立の可能性を調査した結果、可能であ…

欧州と日本の共通点は、どちらも芸術に通じる職人文化があった事だ.日本は戦争に負けた事が理由なのか、欧州よりはずっと速くその文化が消えようとしている.

最近、またブリュッセルの街並や建物の写真を人に見せたくて、別の写真ブログを再開した.ここの街並の何が美しいかと言うと、沢山の職人が腕にかけた見事な作品の集積だということが解った.もちろん優れた建築家がトップにはいるが.ブリュッセルに限らず…

最近面白い事を知った.「村八分」というのは大昔の日本にあったことかと思っていたら、なんと現存するという事実.横浜という自由な都市で生まれ育って、早くから日本を飛び出したので、そういうことすら知らなかった私には、とても新鮮な面白い事実で、沢山のことの説明になる.

面白いのは、「村八分」の裁判があったという.ウィキペディアからの引用: 新潟県関川村沼集落において、2004年春お盆のイワナのつかみ取り大会において「準備と後片づけでお盆をゆっくり過ごせない」と一部の村民が不参加を申し出た。 集落の有力者が「従…

6月後半に(38年ぶりに)スウェーデンへ行って、非常にショックを受けた.スウェーデンは世界最初の社会福祉国家(1930年半ばから)1971年(有名なストックホルム会議)には環境汚染問題を「地球規模の問題」とした最初の国だ.

英国に留学していた時、デンマーク人の友人がいてある冬休みをデンマークとスウェーデン南部で過ごした.想像通りの素晴らしい国.人々は高い生活水準であるにもかかわらず、とても節約家でしかも社会がそのようになっていた.友人は、デンマーク大学の言語…

世界の環境問題と経済は密接な関係があることは、だれでも気がついている.そこで、幾つかの例をあげて説明したい.

日本には、現在進行している放射能汚染が深刻化しているが、同じように深刻な環境や社会問題が山のようにあるのはご存知だろうか?ソマリアを中心に東アフリカの飢餓 世界各所での原生林の伐採. 中国全土の環境汚染と公害. 世界各所での砂漠化 インドの環…