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2012-06-07 学生、研究者の標本作製意欲を高める方法

[][][][]学生、研究者の標本作製意欲を高める方法 18:45

 今日の午前中は標本を整理していました。大学の教員になってみて、植物標本の整理していて思ったのは、こんなことしている時間があれば、論文を読んだり、書いたり、実験しなければ・・・ということでした。多くの研究者や学生も同じではないかと思います。学術雑誌によっては、証拠標本をしかるべきところに収めて引用しなさい、と励行しているようですが、分類学者以外にちゃんと証拠標本を採集して、標本庫に寄贈しているという話をほとんど聞いたことがありません。ジェネラルコレクションをしている、という研究者なんて私の世代ではほとんどいないと思います。

 これは、多くの研究者や学生にとって標本を作る理由が証拠標本を残すためだけであり、特に必要なければ作らない、ということに起因しているのだと思います。これでは研究者を目指す学生が標本を作れるようになる訳がありません。だって時間があれば論文書いて業績を上げた方が就職に結びつきますし。そういった学生が教員になったら、更に標本を作れない学生が量産され・・・と負のスパイラルに突入することが予想されます(もうそうだと思うけど)。

 ということで、権威ある学会とかで標本作製賞みたいな、その年、もしくはある一定期間で、多数作製したり、博物館に寄贈したり、多くの論文で引用されたりしたような(論文の引用回数みたいなもん)、Goodな標本を作製した人を表彰するようなシステムができないものかなぁ、とふと思いました。

 現在の学会の功労賞みたいなものがこれにあたるのでしょうが、これは一生かけてたくさんの標本をつくってきたマイスターに送られているもので、若手に標本作りを励行させるようには機能していません。就職活動の際に、賞罰の欄に「●●学会標本作製賞(2012年)」なんてかけるようになったら、大学院生はこぞって標本作製に勤しむと思うのです(ほんとか?)。学会ではなくても、各博物館で独自にそういった賞を出してもいいかもしれません。いい状態の標本をたくさん寄贈してもらえるようになるかもしれません。

 何をもってGoodとするかは難しいところですが、あくまでいい標本をたくさん作れる研究者を量産し、様々な証拠標本をちゃんと残していくための一案です。なにかコメントがあればゼヒ。

[]120607 18:45

●処理済み

 ・標本新聞紙交換+データ入力(09:10-11:30;6675-6732)

 ・荷物片づけ(残り5-6箱!)

 ・F島大Kさんにサンプル送付

 ・東北地方ミクリ調査申請書作成(糸魚川市に連絡、他の書類は明日にでも作成)

 ・週末粟島行きの準備(日程の組み立てと同行者への連絡;地形図を夕方ジュンク堂で購入)

 ・論文文章なおし(14:00-18:20)

 ・プロジェクトUまとめの準備(Fさんにメールなど)

 ・研究者情報入力(残りはまた今度)

 ・電話(朝・昼・夜連絡とれず)

 ・メール返信(それなり)

●残務

【日々の仕事】

 ・8月東北地方調査準備(ルートまで)

 ・プロジェクトUデータ打ち込み

 ・質問対応3件(海外の植物の写真同定、K赤さんからの質問、フランス人からのメール)

 ・査読1件(Zくん修論

 ・植え付け(コウホネ

 ・荷解きと模様替え(段ボール残り10箱分程度)

【研究関係】

 ・ミクリの系統樹作成(ITSとcpDNA)

 ・ナガエジャニンジン(マイクロサテライト)の解析

 ・実験室の整備と理学部に挨拶

 ・原稿執筆(予定投稿先;個人的〆切)

   シモツケコウホネユビキタスジェノタイピング(Aquatic Botany;6月末に投稿)

   シモツケコウホネの流通株の特定について(保全生態学研究;2012年6月までに原稿完成)

   シモツケコウホネ保全事業の遺伝的評価(保全生態学研究;2012年7月までに原稿完成)

   シモツケコウホネコウホネの浸透交雑(国際誌;2012年度中)

   ヒメコウホネユビキタスジェノタイピング(国際誌;はやく書きたい)

   コウホネの形態的2型(もうAPGでいいや;もういいかげんに書きたい)

   日本産コウホネ属の分類(APG;もういいかげんに書きたい)

   シモツケコウホネの開花量、開花時期(水草研究会誌;2012年6月中に延期)

   シモツケコウホネの生活史(根茎)(Plant species biologyでいいや;忘れないうちに)

   ナガレコウホネの分布の報告(水草研究会誌;忘れないうちに)

   分類学講演会での発表内容の文章化(分類の依頼原稿;2012年8月〆切厳守)

   大阪府RDB植物のリストと2010-2011年のまとめ(大阪市立自然史博物館研究報告;2012年12月)

   淀川水系オオカワヂシャ(水草研究会誌;2012年夏まで)

   淀川水系ボタンウキクサ水草研究会誌;2012年夏まで)

   Project-Yのまとめ(大阪市立自然史博物館研究報告;できれば2012年中・・・)

   大阪府におけるアカウキクサ科の分布変遷(水草研究会誌;忘れないうちに)

   Hさん水草標本コレクション(自然史研究;2012年度中)

博物館の残務】

 ・竹下書簡の整理→川端氏からの翻刻チェック

 ・自分の標本、ラベル作り(特に大阪RDB関連の標本の整理・登録・配架

 ・鹿児島大学標本庫の標本整理と返却(6月15日〜17日に処理)

[]2012年06月07日のツイート 00:14