狸ブログ


(撮影車両と桜)


御閲覧ありがとうございます。
さて、当ブログではこれまで長きにわたり写真ブログとして猫の写真などを取り上げてまいりましたが、
新年度より狸の写真を撮影する狸写真家として、狸写真ブログへ移行いたします。


当地におきましては狸の人里に親しきことこの上なく、猿、猪などとともに農作物への被害、狸親父に騙されて高額商品を買わされる例や、
狸寝入りを決め込む主婦などの姿がいたるところに見受けられます。
唐津市の通行人の2割は狸が人の姿に化けているものと思ってまず間違いないでしょう。
唐津を離れましても、なんと首都、永田町においては狐と狸が甘いマニフェストで国民を騙し合いしていることは今日広く知られているところであります。
そこで当ブログにおきましてはこの親愛なる獣に焦点を当てることといたしました。
近年里山の減少、環境の破壊にともない、この愛すべき隣人の棲家は年々追いやられております。


現実は平成狸合戦というわけにはいきません。
車道に出ては撥ねられ、毒餌を撒かれ、狸の安住の地はもはやなくなったと言わざるを得ません。
今回の写真で紹介いたします狸も、疥癬を病んでまだらに禿げ、なんとも無残な様子。
民家に近づかなくては餌を摂れないため、痩せこけているのが見て取れます。


狸はほんとうに繊細な動物です。
夜行性のため人の目に触れることは少なく、その臆病さと好奇心、なによりも賢いことから、
人を化かすといったさまざまな説話が生まれてきました。
「ぶんぶく茶釜」「かちかち山」と、どうも悪役に据えられる狸ですが、
セロ弾きのゴーシュに出てくる狸の子などからは、いかにも賢治が狸という動物を愛していたことが読み取れるのです。
皆様も幼少の折、「げんこつ山のたぬきさん」などをお母様から聞かせていただいたことはないでしょうか。


僕はこの可愛らしい動物の将来の安寧を願ってやみません。
新生、狸ブログへ、今後ともかわらぬご愛顧をいただけますようお願い申し上げます。