プラウドマン

 競馬を好きな人なら1頭の馬を追いかけるって事をした事があると思います。
POGをやってる人なら所有馬を追いかける事はあたりまえだ。
私はPOGを始める前に1頭の馬を追いかけた事がある。
その馬の名は「プラウドマン」。きっと皆の記憶の片隅にも無い馬だと思う。
この馬との出会いは2頭のモンスターとの出会いから成る。
ナリタブライアンヒシアマゾンである。
たまたまこの2頭の新馬戦をテレビで観た。
最後の直線は前脚をかき込む様にして突き進む。
例えて言うなら犬の様に・・・犬っ?と思われるかも知れないが、
あの大きな馬の体が、犬の様に体を収縮させながら走る・・って意味ね。
で、前脚が地面と水平になる位に上にあげる。漫画の「マキバオー」の走り方みたいに。
この「犬の様な・・」って印象を持った走り方をする2頭の馬が重賞をバンバン勝ちまくった。
つまりこういう走り方をする馬は重賞馬になる・・って定義が私の中に出来た。
この年、3頭目の犬が現れた。それがプラウドマンである。
ナリブーとアマゾンはもう有名になっちゃって馬券の配当に旨みは無いが、
このプラウドマンを追いかければ・・・って事になった。
それはすぐ3戦目にやってきた。
函館2歳Sに出走したプラウドマンは8番人気。
単勝を買っていた私は約4千円の単勝馬券をゲットした。
つまりこの3頭目の犬も重賞馬になったって訳だ。
私の相馬眼もたいしたモノだ!
ただしこの記事を読んで犬探しをする諸君に諸注意事項を・・。
この「犬走り」は若駒しかしません。
ナリブーもアマゾンもデビュー戦ぐらいでしか見せません。
若さを出した走りとでも言いましょうか。。。
筋肉が付いて体が堅くなると、もうこの走りは見れなくなります。
だから新馬戦やデビュー前の調教VTRなどで探して下さい。

 話を戻すが、プラウドマンはその後、人気になり配当の旨みは無くなりましたが、
ナリブー達とは違い、勝てなくなりました。
よって皆に忘れられる存在になりました。
ですが、その2年後の3勝目では単勝万馬券を演出しております。
ただ私は現在のネットの様な馬の情報源が無く、
故障療養で長期休養中だったプラウドマンが復帰する事を知らず、
この3戦目の万馬券は買いそびれてしまいましたが・・。
とはいえ、プラウドマンは僕の誇りです。
いまだにハズレた単勝馬券は持っています。
それにマル外ダービーと言われたNHKマイルCで、
1〜8着までを占めたマル外馬に混じり内国産馬最先着の9着になっています。(ファビラスラフインは14着)
引退してから知ったのですが、この馬の馬主さんは地元名古屋の人だったらしい。
しかもこの馬の引退前に亡くなられていたそうだ。
線香の1本でもあげたい想いです。

 この年に3頭の重賞犬を見つけた訳ですが、その後、長らく犬には出会えませんでした。
それが久し振りにいたんです。05年に。
グリーンチャンネルでやっていた情報番組で2歳馬の海外トレーニングセールの模様をやってました。
そこに犬がいたんです。見た途端、忘れかけていたショッキングな走りに胸を打たれました!
頭目の犬を発見!間違いない。
もちろんPOGでも所有しました。その名はドラゴンアロー。
デビュー2戦目には独特の犬走りで怒涛の追い込みを決め、勝ち上がりました。
が、この馬は後が続かず・・。頭の高いフォームで走る様になってしまい、
独特の犬走りで無くなってしまったんです。
しかも気性の関係から逃げの脚質に・・。
鞍上の幸騎手も「怒涛の追い込み」って騎乗に似合いませんし・・。
この馬は16戦を消化し(3−1−5−7)で引退。
私の相犬眼は全馬重賞勝ちから全馬勝ち上がりに格落ちしてしまいました。
ですが、私は信じます。犬は走ると。5頭目の犬はどこにいるのやら・・・。