10号達成!映画の友よ最新号目次です

日本映画をほぼ全部見て、作り手の方や、映画について語り合いたい人に会いに行くメルマガ『映画の友よ』。
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最新第10号、配信中です。

<『花と蛇ZERO』主演・桜木梨奈登場!ザ・女優魂><蟹江敬三・南木顕生追悼><時代劇・男たちの「ふるさと」としての斬られ役人生><塩田明彦監督が自分の首を絞める「映画術」を書いた理由><足立正生が語る『新宿マッド』と第三世界>ほか

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00 ごあいさつ
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今回は、第1号の時点から、いつかはお話を伺ってみたいと思っていた女優・桜木梨奈さんにインタビューする機会を頂きました。東映映画『花と蛇ZERO』で主演の一人として団鬼六ワールドに若い彼女が挑みます! 一作一作その役柄に成り切っていった体験を話す桜木さんの青春を、その言葉を通して追体験することが出来ます。

前号から新連載として始まったテレビディレクター・吉川まいこさんの東映京都撮影所ルポ「時代劇を支えた男達」。今回は、「5万回斬られた男」福本清三さんをめぐって、意外なスターの面々が登場する豪華な回にいきなりなっていてビックリ。文字でありながら絵が浮かんでくるのはさすがテレビ人の吉川さん。「ここでこの人がこのタイミングで登場!」と頭の中にテロップが出てきそうです。

『抱きしめたい〜真実の物語』の監督であり、『映画術 その演出はなぜ心をつかむのか』の著者である塩田明彦さんのインタビューは第3回。おりしも、塩田さんの最新作『昼も夜も』が公開開始になりました!

今回は「映画という言葉にならないもの」をなぜ言葉にするのか、実作者にとって映画を語ることの意味……というより深い領域に話が進みます。

実作者による映画批評として、信頼を得ていた人物に、脚本家である南木顕生さんという人がいます。先日惜しくも他界されましたが、「切通理作の見てンぞ!映画」では南木さんの言葉の果たした役割について思うところを書かせて頂きました。

「『風景の死滅』は『風景の突破』である」と題した足立正生さんの聞き書き。今回は、個人的には最も好きな映画である若松孝二監督作品『新宿マッド』、足立正生監督作品『性遊戯』の話題に突入。スキャンダリズムを徹底化させた彼らの作品に、寺山修司が「ピンク映画の助監督になりたい」と志願してきたという話や、当時の学生運動家は決して若松孝二映画の支持者ではなかったという話など、目からウロコが落ちます。

奇しくも、足立さんが証言者として出演するシェーン・オサリバン監督作品の映画『革命の子どもたち』が7月5日より、テアトル新宿他で全国順次公開となります。

そして今回は、『映画はどこにある インディペンデント映画の新しい波』の編著者である寺岡裕治さんにご寄稿頂きました。

テーマは、日本映画界の若い才能について……と思いきやなんとあの蟹江敬三さんの追悼です。たぶん、世にいっぱい出るであろう追悼記事にない視点が、ここには書かれていると思います。僕らにとっては、蟹江さんはいつまでたっても『ウルトラマンレオ』の星人ブニョなのです。

カセット館長の後藤健児さんによるフェイク・ドキュメンタリーの名手・白石晃士監督論と、山口あんなさんの連載「世界を知るための映画」で語られる2本のフランス映画論。いずれも人間とは切っても切り離せない<死>に触れています。

映画を語ること。それは言葉による葬送と、再生の予感なのかもしれません。


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今週の目次
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[00]ごあいさつ
[01] ザ・女優魂 『花と蛇ZERO』主演・桜木梨奈ロングインタビュー!
[02]切通理作の「見てンぞ!映画」 南木顕生逝去に思う、作り手による映画批評の視座
[03]『映画はどこにある』寺岡裕治の特別寄稿 蟹江敬三を追悼する
[04]連載・時代劇を支えてきた男達〜映画『太秦ライムライト』の現場から 第二回 “僕たちの世代はみんな福本清三夢工場・撮影所を支えた俳優達(1) 筆・吉川まいこ
[05] 自分の首を絞める「映画術」を書いた理由〜『抱きしめたい』『昼も夜も』監督・塩田明彦に聞くPART3
[06] 日本映画ほぼ全批評
・私の男
・ライブ
・白ゆき姫殺人事件
・どうしても触れたくない
・あるひもりのなか
・マッチ売りの殺人少女
・東京戯曲
・紅い発情 魔性の香り
[07]連載寄稿 カセット館長の映画レビュー 人は殺意に染まった時、真に解放される〜白石晃士監督作品『殺人ワークショップ』 筆・後藤健児
[08] 連載寄稿 世界を知るための映画 幕を引く〜フランス映画で見つけた人生の終わり 筆・山口あんな
[09] 足立正生連載インタビュー 『風景の死滅』は風景の突破である 第3回 学生運動家に若松映画がモテたなんてことはない
・『新宿マッド』と第三世界 
・『性遊戯』は若者同士がぶつかるカオス
・総括とともに決起する
・批判をするための上映だった
寺山修司の助監督志願
・「出口出」としてのスタート
[10] 連載寄稿 女子ときどきピンク映画 筆・百地優子(脚本家) 第10回 そのルールは何のため?
[11]特撮黙示録1954-2014 『モスラ対ゴジラ』(後編)
[12]あとがき



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