ジュラご飯とは
エマニュエルはジュラ出身で、今日の食卓はジュラ色が強い。
まずアンディーブとハム、コンテチーズのサラダが出て、メインはジュラのソシソンMorteauにふかしジャガイモが付け合わせになったもの。この蒸かしジャガイモはやはりジュラ産のcarcoillotteチーズをかけて食べる。carcoillotteはとろとろとしたチーズで、純と黄ワイン入りがあり、どちらも程よく癖があって美味しい。ジュラのチーズと言えばやはりコンテが有名だけれど、この日デザートで出されたMorbierも有名なコンテチーズだ。これはその昔牛乳の収穫量が少なく2層に分けてチーズを作っていた頃の名残で、今でもあえて真ん中に黒いラインを入れているのが特徴だ。味は特に変わったことのないコンテだが。
最後にガレットが出たのだけど、ピエールがまず王にあたり、続いて私のピースから女王が出てきて、記念写真となった。
エマニュエルとファビアンのこと
エマニュエルとファビアン夫妻は数年前に結婚し、新婚旅行で3ヶ月間マダガスカル島を自転車で縦断してきた強者だ。その際の1000枚以上にわたる写真をフィルム形式にしたので見に来いとピエールはかれこれ1年以上前から誘われていたのだけれど、それが今回ようやくかなった訳だ。
エマニュエルはニコラと同じエージェンシーに勤める、いわば自転車業の人。会社ではおとなしいと評判のようだが、常に微笑みがちで物静かだけどよく話すし、感じのいいひとだ。ファビアンはかわいそうなことに1週間前に双子を流産したという。妊娠7週で、まず第一子を、一週間後に第二子を失ったらしい。それでも1年前に生まれたマロがいるからまだ元気でいられるという。
マロはとてもかわいい赤ちゃんだ。おおおおおきな栗色の瞳がくりくり動き、絶えず機嫌がいい。14ヶ月になるというのにまだ歩き出さず、ものすごい勢いでハイハイする。