感想:NHK番組「コズミック フロント」「出現!新型宇宙船オリオン〜アメリカ火星有人探査の最前線〜」(2014年11月20日(木)放送)


 NHK番組「コズミック フロント」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■コズミック フロント | NHK宇宙チャンネル
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic.html


 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2014年11月20日(木) 22:00〜22:59)。

出現!新型宇宙船オリオン〜アメリカ火星有人探査の最前線〜


■概要

http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic_141120.html
>12月、NASAの新型有人宇宙船・オリオンが試験飛行のために打ち上げられる。オリオンが最終的にめざすのは火星。そのためアメリカ国民の期待が高まっている。

>アポロが月に着陸して以来、次なる目標は「火星」だった。しかし1972年のアポロ17号を最後に、人類は地球の軌道を離れることなく40年以上が経った。実は、月と火星、到達するのは雲泥の差がある。アポロの月探査は2週間の旅だったが、火星有人探査はなんと2年半もかかる。しかも、大気の薄い火星にどのように着陸するのか、人体は長期間の無重力や宇宙放射線に耐えられるのか、など未解決の課題も多い。

>さらに、莫大な予算が果たして国民の支持を得られるのか、という政治的な問題も抱えている。宇宙大国・アメリカが長年温めてきた火星有人探査の夢。オリオンは果たしてその夢を実現することができるのか? 大きな一歩を踏み出そうとしている、アメリカ火星有人探査計画の最前線を探る。

■内容

 アメリカは有人宇宙船オリオンを製作中。アポロ計画以来40年ぶりに地球を離れる宇宙船である。


Front 1 NASAの描く火星への旅

 第一段階で4基のロケットを打ち上げて二機の無人宇宙船を作り、火星に送り込んで、無人工場を作る。第二段階でやはり4基のロケットで有人宇宙船を作り、半年かけて火星に送る。火星で一年半過ごし、10ヶ月で戻ってくる。



Front 2 アポロに立ち戻るオリオン

 オリオンはスペースシャトルの事故を教訓に、非常用脱出装置を取り付け、また耐熱タイルを何枚も張るのではなく一枚にしてタイル欠けの事故を起こさないようにしている。



Front 3 困難な火星への着陸

 火星の空気は地球の1/100の薄さなので、パラシュートや翼では速度を落とせない。逆噴射で自動で上手く着陸させるシステムを開発中。



Front 4 人間は耐えられるか

 国際宇宙ステーションに勤務した宇宙飛行士の1/3は目の神経がおかしくなっていた。重力が無い場所では体液が下に下がらず頭の上にいってしまうこともあるので、それで異常が出るらしい。火星への旅では長期間無重力にさらされるので何がおきるか解らない。また「銀河宇宙線」がどう影響するのかも解らない。



Front 5 予算削減との戦い

 アポロ計画の後、NASAは1980年代には火星に行くつもりだったが、ベトナム戦争のあおりで予算を削減された。また2004年にブッシュ大統領が火星への旅をぶち上げオリオンの開発が始まったが、2008年のリーマンショックのせいでまた計画はポシャッた。火星への旅への予算が付くのかも問題。


■感想

 オリオンというかNASA火星探査計画の歴史というか、の回。そこそこ良かった。