地球温暖化対策に「最終兵器」登場−もうCO2は怖くない?


注意:この記事は,将来起こるかもしれない事件を妄想を交えて記したもので,少なくとも現時点においては全く事実ではありません。実在の人物・団体・事件等にも一切関係ありませんのでご注意ください。



地球温暖化防止に向けて,クールビズなど涙ぐましい努力が続いている中,日本の地球物理学者グループが画期的な地球温暖化防止対策を発見した。
京都議定書については,米国が未だに受入を拒否している等多くの問題を抱えている上,仮に途上国を含む全ての国家が締結したとしても,温暖化を劇的に食い止めることができるわけではない,とされている。また,議定書における対象期間である2012年を過ぎた後の国際的な温暖化防止の枠組みは全く議論されていないのが実情。省エネ・クールビズといった草の根的運動は啓蒙活動という意味合いも含め,一定の成果を挙げているものの,その効果は,全世界で飼育されている肉用牛の「げっぷ」に含まれるメタンガスによる温室効果を5%程度削減するに過ぎない,という,なんともやるせない研究結果も発表されている。こうしたことから,現在の枠組みを超えた,抜本的な温暖化防止対策が強く求められていた。
そんな中,筑波大学畠中洋一教授らのグループが「世界温暖化防止学会」で提言したのが,「地球を太陽から遠ざける」という,何とも大胆な案。「温暖化の根本的原因はCO2ではなく,地球を暖める太陽。人類が総力を結集して地球を太陽から少し遠ざけることが出来れば,CO2が少々増えても地球上の温度は上昇しない」という説を極めて真摯な態度で説明した。
しかし,太陽から約1億5000万kmの距離の公転軌道上を,時速約10万kmという猛烈なスピードで移動する地球を,公転軌道から離脱させるためには猛烈なエネルギーが必要とされ,相当大規模な小惑星の衝突等がない限りはあり得ないというのが地球物理学界の常識。ましてや,地球の引力に支配された地表で人類がどんな衝撃を地球に与えても,これが公転に影響を与えることは100%あり得ないとして,畠中教授らは出席した学者らの冷笑を浴びた。
しかし,畠中教授のグループはあきらめずに横浜にある「地球シミュレータ」を利用して膨大な計算を実施。約7ヶ月にわたる計算の結果,ついに,赤道を中心に南北200km,東西1kmのエリアに平均体重62kgの人類合計1億8700万人が集結,日の出から4時間16分後に合図とともにいっせいに50cmジャンプして着地すると,その影響で地球の公転軌道がわずかにずれ,1年で約7万km,100年では約782万km,太陽から遠ざかるという結論を得た。このペースで地球が太陽から遠ざかった場合,現在のペースで人類がエネルギー消費を続けても地球上の平均温度が全く変わらないことも試算上明らかになっており,「現実的な地球温暖化対策としてはこれしかない」と,同教授らは改めて学会および日本政府に今回の案の採用を働きかけている。


同教授らのグループによれば,今年で最適なのは,7月29日のエチオピア標準時午前10時48分に,アフリカ大陸東岸地区で実行するプラン。精緻な計算の結果得られたプランだけに,同教授らは「人数,体重,跳び上がる距離などを正確にする必要がある。与えるエネルギーが少なすぎると地球は全く動かないし,多すぎると予定以上に軌道を外れて,太陽系からおさらばしてしまうことになる」と説明,慎重にことを進めたい,としている。
また,今回の計算は,該当エリア以外の人類がじっとおとなしくしていることが大前提となっている。「他の場所で大騒ぎをされると計算が狂ってしまう」と,同教授らは国連を通じて,実行時刻の前後1時間,地球上のあらゆる人類の活動を自粛するよう呼びかけていく方針だ。日本に関して教授が懸念しているのは,ぴょんぴょん跳びはねる応援が特徴のロッテマリーンズファンの動向と,当日新潟・苗場で開催予定のFUJIロックフェスティバルの盛り上がりぶり。同教授は「ロッテファンにはおとなしく着席して応援するよう,またFUJIロックフェスティバルの観客には体育座りで演奏を楽しむよう,呼びかける必要がある」としている。

同教授から直接説明を聞いた小泉首相は18日「いいプランだ。早速日本からも100万人程度,現地に派遣してはどうか」と,体重62kgの日本人をリストアップするよう,安倍官房長官に指示した。政府がどうやって全国民の体重データを得ているのかは不明ながら,「召集されると体重がばれてしまう」と反対の声も上がっている模様だ。