「東アジア共同国歌構想」が実現へ−諸国間の融和を期待

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アジアをめぐる経済・外交の枠組み再構築が活発に議論されているが,実現のための大きなポイントである「各国国民間の融和と連帯」を促進する様々なプロジェクトが始動している。
今日はそのなかから2つの取組みを紹介する。


日本・中国・韓国・カンボジアなど8カ国により協議が進んでいるのが「東アジア共同国歌構想」だ。
その名のとおり,複数国が共同で国歌を制定し,これを共に歌い演奏することで国民同士の親近感・連帯感を高めようというもの。
各国の国民感情にも配慮して,現行の国歌をいきなり「共同国歌」に置き換えるのではなく,まずはCDシングルで言うところの「カップリング曲」的な位置付けでスタートさせ,徐々に定着を図っていく方針だ。


様々な文化的背景を持つ国々全てが納得できる国歌を創り出すのは容易な作業ではないため,各国音楽界の第一人者が結集して「共同国歌制定検討委員会」で真剣な検討作業が進められている。
日本からは当初,世界的知名度を持つ坂本龍一氏が委員として参加する予定だった。
しかし対象国の国民18億人が親しみをもって歌うには「ちょっとメロディラインが複雑で高尚過ぎるのではないか」という声があったことから,「かに道楽」「小山ゆうえんち」など耳に残る数々のCM曲で有名な「浪花のモーツァルト」ことキダ・タロー氏に白羽の矢が立ち,8カ国の議論をリードしている模様だ。


現在確定しているのは,どこかで聞いたことのあるようなシンプルで懐かしいメロディに,対象国に共通するテーマを盛り込んだ歌詞(各国で自国語に翻訳)を乗せるということだけ。
毎日,数々の試案が提出されては喧々諤々の議論を経て却下される,という繰り返しになっている模様だ。
そんななかで,半数程度の検討委員が「これならOKではないか」とコメントしている現在の最有力候補曲が次のものだ。


欧米人が 眠る頃
僕らはみんなで目覚めるよ
起きたらみんなで 体操だ(ヤー!)
ラジオ体操第1や
太極拳や 昇龍拳
みんなで健康 はぐくもう
アジア アジア アジア 我らのすみか


アジア人なら あいさつは
何といっても お辞儀だね
合掌するのも いい感じ(な〜む〜!)
握手はちょっぴり 照れ臭い
ハグは死ぬほど 恥ずかしい
自然なあいさつ 交わしたい
アジア アジア アジア 我らの文化


世界遺産も 豊富だよ
奇跡の湖 九寨溝
何度も行きたい アンコール(ワット!)
ドラマでおなじみ 昌徳宮
京都の秋も 見逃せない
世界の人に 自慢したい
アジア アジア アジア 我らの故郷


暗に欧米を否定するかのような歌詞の連続に,先般,対アジア戦略が最優先課題だと表明したばかりのオバマ大統領は激昂,「アメリカもこの共同国歌構想に入る」ことを29日の緊急記者会見で宣言。
寝耳に水の共同国歌制定検討委員会では「アメリカまで入ると,共通点が『我らは同じ人間だ』『アという文字で始まる』くらいしか無くなり,歌詞が作れなくなる」として危機感を抱いている。今後の国歌制作の行方が気にかかるところだ。


もうひとつの取組みとして急速に進展しているのが「島ファンクラブ」構想だ。
これは,「竹島(独島)」「択捉島」「尖閣諸島」など,領有をめぐり問題が生じている島々について,各々ファンクラブを設立,国を問わず広く会員を募集するというもの。
ファンクラブ設立により,これらの島に対する「領有意識」ではなく「愛情」を,各国国民間で広く共有させることで領土問題色を薄め,二国間関係の悪化を回避するという大人の知恵とも言える作戦だ。


数ある島の中で,先頭を切って「第1回ファンの集い」開催にこぎつけたのは,1,700名もの会員を集めた色丹島公式ファンクラブ「シコタンラブ」だ。会員の構成は,日本人600人,ロシア人500人,中国人200人などが主であるが,「名前が似ている」という理由で世界中の「仁丹」ファンも多数入会しているため,会員の国籍は計73カ国におよぶという。


そんな「シコタンラブ」の第1回ファンの集いは,気温1℃と,やや肌寒いコンディション下で開催された。
スターの自宅に押しかけるのではなく,遠くから暖かく見守るのが真のファン」というファンクラブの流儀に従い,北海道・納沙布岬の特設会場に全世界から集まった1,519名の出席者(主催者発表)はまず,全員で色丹島に向かって一礼。
その直後,ファンらの前に色丹島をかたどったゆるキャラ「しこタン」が姿を見せると,会場は興奮のるつぼと化した。
ファンクラブ公式ソングであり,「しこタン」のメジャーデビュー曲でもある「オホーツクに抱かれて」の演奏が始まると,興奮したファンたちがステージに殺到。警備のためステージ前には鋭い棘を持つムラサキウニを敷き詰めてあったため,ファンがステージに上る最悪の事態は避けられたが,残念ながら演奏はわずか30秒で中止を余儀なくされた。
「しこタン」がステージから消えてもその後2時間にわたりファンらは「しこタン!しこタン!」と連呼,色丹島への熱い愛情を示すとともに,ファン同士の絆も深まり,結果的にファンの集いの目的は達成された模様だ。


これらの取組みが,今後の外交や経済にどのようなインパクトを与えていくことになるのか,引き続き注目が必要だ。