綾小路きみまろさんが次期首相候補に急浮上−「戦後70年談話」で存在感

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「中高年のアイドル」ことタレント・綾小路きみまろさんが,先週末に実施された読売新聞社世論調査で「次期首相にふさわしい人」第3位(支持率12.8%)に急浮上し,永田町をざわつかせている。


ことの発端は,綾小路さんが「20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会」(略称:21世紀構想懇談会)の追加委員として招集されたこと。
同懇談会はいわゆる戦後70年談話の内容等を検討するためのもので,西室泰三日本郵政社長を座長,北岡伸一国際大学学長を座長代理としている。
しかし,そのメンバー構成について,「官邸寄りの人間しかいない」「国民の気持ちや実感に近い結論が出るのか不安だ」といった声が寄せられていた。
これを気にして官邸内で「議論への関心を高めるためにも,知名度が高く国民人気も高い芸能人等を数名委員に加えたらどうか」という意見が強まり,元テニスプレーヤーでタレントの松岡修造さん,歌手の北島三郎さんと,綾小路さんの3名に声がかかったもの。

3名が加わった初回の会合では,難しい顔をして議論する他の委員に向かって松岡さんが「もっと体を使って表現しようぜ!みんな!」と呼びかけたが反応は鈍く,北島さんがこぶしを効かせて演歌調にそれまでの議論をまとめてみても,まばらな拍手が起こるのみ。
ところが綾小路さんが,得意ネタである「あれから40年・・・」をベースに,「あれから70年・・・」と題して感情豊かに,終戦から今日に至るまでの歴史を約30分間にわたり熱弁をふるったところ会場の空気が一変。

ユーモアを基調としながら,時に哀しみや怒りを,時に歓びを織り交ぜたその漫談は,「わが国内外の多くの人々の心に直接響く内容だ」(座長代理)と,全ての委員が時が経つのも忘れて聴き入った。
漫談終了後,西室座長は感極まった表情で「全員一致で,綾小路さんの漫談を懇談会の答申として首相にお伝えすることでいかがか」と提案。
割れんばかりの満場の拍手により,21世紀構想懇談会は予定よりも2か月早く,答申をまとめ上げることに成功した。


安倍首相もこの答申を直に聴き,「心から感動した」と高く評価,了承した。
ただ,問題はこれをどのように70年談話として読み上げるかという点。綾小路さんの漫談は,そのテンポ・口調を伴って,はじめて高い共感を得られるものであり,安倍首相がいつもの口調で講じてもその効果は発揮されない。このため,綾小路さんを内閣特別参与に任命し,8月に想定される談話発表までの間,週2回のペースで綾小路さんが安倍首相に漫談指導を行うこととなった。
しかし,早口でまくしたてる喋り方が持ち味である首相にとって,ゆったりしたリズムで大きな抑揚をつけながら進める漫談は苦痛以外の何物でもない。
3回目のレッスンを受けた日の夜,練習で疲れた首相が記者達とのオフレコ懇談会で「いやあ,僕には荷が重すぎて。8月の談話発表はきみまろさんにやってもらおうかな」と冗談交じりに語ったところ,早とちりした一部の新聞が「首相 今夏辞任へ」「後継は綾小路きみまろ氏有力」と大々的に報じた。


安倍首相は「オフレコの場でのジョークを額面どおり報じるとは,理解力の無さにもほどがある」と怒り心頭。
報じた新聞社は早々に訂正報道を余儀なくされたが,「綾小路首相」という報道を広く国民が目にしてしまったことから,世論調査における「首相候補」としての急浮上につながったものだ。


当の綾小路さんは,「首相になってしまうと地方営業の時間が取れなくなるから困る」と,とぼけてみせるものの,17日の埼玉県蕨市での公演では「首相になったらああやってみたい,あんなこと,こんなこと」と題した漫談を披露,会場を爆笑の渦に巻き込んでおり,まんざらでもない模様だ。


地方創生を担当する石破大臣も「各地での営業を通じて地方の心を理解している人だ」と高く評価,支持する姿勢を打ち出しているほか,会場の予想外のリアクションにも臨機応変に対応できるその人間力は,特に外交などで威力を発揮するのではないか,と評価する永田町関係者もいる。さらには,万一スキャンダルが発覚しても「うまいこと切り抜けられそう」という面でも評価が高いという。


一寸先は闇とも言われる政界で,今後綾小路さんが首相への道を歩むことになるのかどうか,世間の注目が集まりそうだ。