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伊藤計劃:第弐位相

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09-24, 2006 涼宮ハルヒのディスキー

涼宮ハルヒの狂鬼人間 涼宮ハルヒの狂鬼人間を含むブックマーク

シュールすぎる。意味はある程度わかるのだが、この動画が存在するという、そのたたずまい自体が天然すぎて不気味な感じが漂う。声に出して笑ってしまった。

http://www.youtube.com/watch?v=PK9dSrrSg7s

一応ハルヒ怪奇大作戦両方見たことある人向け。

余談だが、「LOFT」の奇っ怪極まるテンションの演技を見て、さらに「日本沈没」の異様なキャラ造形を思うに、いま岸田森をやれるのはトヨエツをおいてほかにない、という確信を唐突に得た。

なぜなら、「最初から動け!」などとミイラに説教できる役者を探したとき、あるいは岸田森ならば可能であると思うからだ。「どこもかしこも死体だらけだ!」なんて、いかにも岸田さんが言いそうな台詞ではないか。

いま岸田森のポジションを担えるのは彼しかいない。はやく和製吸血鬼映画の製作を。はやく怪奇リメイクを。

nishiogikuchonishiogikucho 2006/09/25 00:29 なるほど! 岸田森をを補助線として導入すると、『LOFT』には『血を吸う』シリーズが見えてくる!ハッとさせられました。

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09-23, 2006 お祭りの話

ゲームショウ ゲームショウを含むブックマーク

メタルギアファン向け情報。てかもうネットで出回ってる情報しかないわけですが(それ以外は書けないし)。

http://www.konami.jp/kojima_pro/tgs_2006/

MGS4の音楽はハリー(=グレッグソン・ウィリアムズ)さん続投ということで、今回の予告編の音楽は……わかりますね、「マイ・ボディガード」風味です。ギターの調べがすごい燃える男な感じです。ハリーさんはジマー組(リモート・コントロール)の中でも地味にジマーとは違う路線を歩いている、単なるジマークローンではないコンポーザーであります(ジマー組であとはマーク・マンシナとか、ジョン・パウエルとかもいいですね。クラウス・バデルトとかはいまいち)。

今日のイベントステージで言ってたから書いていいと思うけれど、最初はもっと大物の「ウィリアムズさん」に頼もうとしてたらしいですが・・・うーん、メタルギアには合わないと思うけどなあ。最近はあの人、ちょっと仕事粗い気がします。「宇宙戦争」の伊福部エコーは悪い気がしませんでしたけど・・・。

どちらかというと、実はMPOメタルギアソリッド・ポータブルオプス)のほうが期待だったりします。MGS1のわくわくみたいなものを感じるトレイラーですねえ。シリーズレギュラの大塚兄貴、銀河万丈さんなどに加えて、若本規夫御大、屋良さん、郷里さん、さらに古川登志夫さん、とにかく暑苦しい声優陣が暑苦しい台詞を吐く様が、おっさん声優ファンにはたまりません。

ていうか、若キャンベルが古川さんかよ・・・なんかごついイケメンなんですけど。この人は昔、コードネームでチキン呼ばわりされてたような人のはずなのですが。

どうでもいいけど、MPOの歌がセリーヌ・ディオン風味ちうか、タイタニックな(007とはまた違った意味で)アメ演歌ですな。「スネークイーター」の「ゴールッフィンガアアア」みたいなシャーリー・バッシーな感じはスタイルとして消費されうると思うのですが、今回の歌はどうなんでしょう。80年代文化を呪いとさえ感じる70年代生まれにはちょっと判別つきません。

「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」早川文庫 「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」早川文庫を含むブックマーク

「パパの原発」のマーク・レイドローの書いたシンギュラリティもの。うーん、でもシンギュラリティなスペオペってワンパな気がしませんか。いや、まだ「シンギュラリティ・スカイ」と「ニュートンズ・ウェイク」しか読んでませんけれど。「ニュートンズ・ウェイク」はちょっとアレな感じだったし、ストロスのシンギュラリティが受けたのもハッカーカルチャーへの目配せみたいなものがけっこうあったりするような気がして、果たして得意点突破世界というのはどれくらい魅力があるのかというと、私としてはちょっと疑問符がついております。

とはいえ、サイバーパンクを茶化した「ニュートリマンサー」を書いたレイドローのこと、これも一種の「シンギュラリティもののパロディと言えないこともない。フォースメディア、というのは、FTLネットワークちゅうかハイペの「真空の絆」ちゅうか、まあシンギュラリティ後に神AIが生み出した相対論無視ネットワークの名前。ファーストメディアからサードメディアがなんだったのかは作中で一切フォローなし(まあ、作中に「デッドメディア・アーカイヴス」と呼ばれる旧世紀のメディア墓場が出てくるんですけど)。

この時代ですから、当然液晶テレビはおろか平面状に画面表示するということそのものが消滅しているわけです。主人公は元情報軍特殊部隊員にして退役後は趣味のデッドメディア研究にどっぷりつかっているスターリング大佐。このスターリング大佐がグーテンベルグの聖書から液晶テレビに至るまで、さまざまな「死んだメディア」を探索して銀河系を渡り歩くという、それだけの話なのですが、作中でこの大佐が事あるごとに「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」とかほざく様はなかなか笑えます。ぺらぺらでくにゃくにゃであることがクレジット価値に直結する「ぺらぺら国家」ことユニオン・オブ・5.25インチ・ピープル(U5.25IPs)で窃盗の罪で裁判にかけられる場面では、「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」と被告人陳述で某教祖のごとく錯乱状態になり、「4th MEDIA(フォースメディア)対応の大型液晶テレビ欲しい!」を計52回絶叫、作中最もシュールなシーンになっております。

最近のシンギュラリティ物に疲れた人には、息抜きにちょうどいい軽さの一冊ではないでしょうか。

macgyermacgyer 2006/09/29 00:31 やっとギャグに気づきました。
ザ・フォース・フォースってことですね!
自分、はてなダイアリーを利用していないもので、サードメディア対応のテレビで我慢します。

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09-22, 2006 まにあわない世界で生きるぼくらの

手遅れの季節 手遅れの季節を含むブックマーク

さて、まだ回復していません。めんどくさいことになりました。ろっ骨の中を見るために切開した脇の下の傷が、抜糸、というか抜ホッチキスの日になってびっくり、感染してました。化膿してくっついてないのです。

脇の下に突如出来た赤くぬらぬらした裂け目は、くらくらするほどエグい眺めです。手術したらこんなびらびらできてました・・・って気分はマリリン・チェンバースです。クロ師匠の脇の下にアレな裂け目が出来てアレな突起が生える映画(映画ファン以外の人へ:私が下品なことを書いているのではなくて、本当にそういう映画があるんですよ)そっくりの眺めです。私がいまどんな感じか知りたい人はレンタル屋に行って「ラビッド」借りてきてください。これでお茶の水に通院した帰りに「ヒストリー・オブ・バイオレンス」買ったら、削除されたシーンでエド・ハリスがろっ骨の中の内臓をむき出しにしていたので、シンパシーが湧きました。体の中身を外に曝して歩いても問題ないのですから、人間の体って頑丈です。

きょうも今日とて「24」。ピーター・ウェラー登場。ふ、老けた・・・。しかし、こうも拠点を襲撃されまくる対テロ機関というはいろいろな意味でどうかと。頭のいいチームリーダーが不在なので話が転がっているという、すごいドラマです。楽しいけどね。荒巻大輔かジョージ・コーレイがいたら最初の2話(つまり2時間)ぐらいで終わりそうです。

しかし、このドラマ見て思うのは、我々は「手遅れの季節」に住んでいるのだなあ、ということです。

かつてのドラマや映画というのは「なんとかして守りきる」話だったわけです。いまでもその基本線は変わらないのですが、昔と違うのは、「大犠牲」は抑えるものの「中犠牲」は許容する、という作劇が普通化してきているということ。このシーズン2では核が炸裂し、シーズン3では生物兵器が解放され、シーズン5はごにょごにょ。

昔だったらシーズン3のバイオテロ被害(すごい数死にます)は、現実とのリンクをある程度まで重視するフィクションでは完全にアウトだったわけです。しかしこの「24」はわりとドライに無辜の民間人が両手単位で犠牲になっていきます。かつて「七人のマッハ(ファンタ上映時タイトル「ボーン・トゥ・ファイト」)」を見て、いやー、すごいねー、こんなに人質を大事にしない映画ははじめてだねー、とか書きましたが、いまにして思えば、ずいぶん楽観的なものを書いていたものです。あれはアジア特有の人命感覚なのだ、と正直なところ私は思っていたのですが、この「24」を見ると、かつてフィクションではリアリティの埒外だった「めっさ人が犠牲になる」という感覚が、アメリカ本土ではとっくに「物語許容リアリティ」として受け入れられていることに気付かされます。

と、このメガデス許容フィクションはいつからはじまったのでしょうか。9.11?

そう言ってしまえば、構図はずいぶん楽になるのですが、いまや世界のあらゆる構図が9.11をマザー・オブ・カタストロフにして結論づけてしまう傾向があり、私はあまり好きになれません。もちろん、さかのぼれば切りがないのですが、私はこれ、明確に始まったのは冷戦の終結に伴う、「ピースメーカー」「トゥルーライズ」に代表的な「核があっさり炸裂してしまうフィクション」あたりを母とするのではないかと思うのです。

核は今や、人類の生み出した最もおぞましいものという神棚から、通常兵器の座におろされつつあります。テロの頻発による大量死の遍在が、死者の数字に対する我々の感覚をおおざっぱにしつつあるのと、これはたぶんリンクしているのでしょう。我々は大量死の時代に生きている。大量に殺したり、大量に殺されたりする世界に。

決定的なところで、我々は何も止められない時代に生きているのではないか。実はスーパーマン・リターンズを見て感じたのも、そんな気分でした。我々は「手遅れの季節」に住んでいる。9.11を描いたとされる「ユナイテッド93」もまた、そうした「手遅れの季節」を語る物語だったのではないでしょうか。決定的な瞬間から、我々は疎外されている。それは何処とも知れぬ場所、何時とも知れぬ時間で起こり、それをとめることはできない、という。

ところで・・・唐突にクレイグ・トーマス・ハウエルが登場したぞ!なんだこれは!ローラ・パーマーのお父さんも副大統領として登場だ!まあファーストでもデニス・ホッパー出てたけど(ちなみにホッパーの息子役は「ハンニバル」のコーデルや「ブラックホーク」のハレル大佐やってた人だ)

成田の生理学成田の生理学 2006/09/23 04:25 ごぶさたしてます。お見舞いに行きたかったのですが、退院が早く、おみやげのDVDをお渡ししそこねました。今度渡します。映画ではないので(ここで期待しないように)、シネフィルの計劃氏を失望させるものではないと自負しております。

さて。
「24」は内容がシーズンごとシャッフルされてごちゃごちゃになっている拙者です。核爆発とバイオテロと航空機爆発と大統領暗殺がごっちゃになっていて、キーファー・サザーランドが100時間くらい闘う男に見える不埒者です。
今月、久しぶりに映画を観て、「マイアミ・バイス」「グエルム」「太陽」「ユナイテッド93」を駆け足で観ました(1日で)。疲れました。一番良かったのは意外にも「マイアミ・バイス」でした。納得いかないのはすごく些細なことで、リンキンパークのテーマ曲が冒頭のちょびっとしか流れないこととか、「4時間待った」とかいうジェイミー・フォックスがカット変わりに開口一番でそんなこと言うことだったり(待ってねえじゃん)、コン・リーの見えそうで見えないB地区だったり、コリン・ファレルの禁煙だったり、潜入捜査のための装備入手が「コマンドー」のパロディーみたいにシャキッ、シャキッ、となっていなかったり、フェラーリがテスタロッサじゃなかったり、HDの夜間撮影がゲイン上げて撮影してたせいで画質がザラザラだったり、ボートのシーンとか音楽の趣味が悪かったり(あそこだけ80年代にすんなよ)、最後のガンファイトがセコかったり(あれはセコい)、ほんとに些細な点を除いて、傑作だと思いました。ほんとに思ったんすよ!
「グエルム」も面白かったんですが、フィクションとはいえモラルを疑いかねない描写が数箇所あり(イカの足を食べるバカや、病院の意地悪な警官や、説明もなく被疑者を隔離する公務員や、「羊たちの沈黙」で昆虫チェスやってた男が博士に昇進して「この人バカです」って言うところのほか、もろもろ)ギャグでやってるにしたらセンスを疑う演出力であり、黒沢清みたいにギャグとシリアスを同居させる演出に親しむ身としては、笑えもせず、怪獣が出てくるまでイライラし続けたものです。
「太陽」は省略。
「ユナイテッド93」も省略。
また飲みましょう。

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09-15, 2006 ソビエトファンタジー

ソビエトパンク ソビエトパンクを含むブックマーク

速水螺旋人さんの日記に載ってたアレ

http://www.youtube.com/watch?v=ZLTJXla9jkA

すばらしすぎて涙がでるほど。ディテールがね、ツボをそそるというか。その辺「RED STAR」や「赤い息子のスーパーマン(SUPERMAN:RED SON)」はアメリカ人の仕事なので、微妙にツボを外しているんでしょねえ(いや、好きですけど)。こういうディテールの気合いの入れ方はいかにもニッポニーズらしいアニメですな。さすが4℃

しかし思うのは、スターリンゴシック(以下スタゴ)のコンセプトとゆーのは、ぶっちゃけマンハッタンのパチモンであるわけですが、しかしどうしてソ連は摩天楼を目指さなかったんでしょうか。モスクワって地震が多いとか?スタゴってぽつぽつ点在していてランドマークにはなってはいますが、決して競って林立する方向にはいかなかったわけです。なぜなんでしょう。調べればわかるのかしらね。

どうでもいいですが、今日、はじめて外を歩きました。動かないと治らない、とお医者さんに言われたからです。「イシャはどこだ」よろしく、息吸うたびに筋肉から皮膚を剥がされるような面的激痛と、手術中脇を切開する関係でずっと上げて固定されていたため、ひどい寝ちがえ状態の関節疼痛が続く肩を右手で抑えながら、苦痛に歪んだニタニタ笑いを浮かべた不審者状態で近所を出歩いてきました(とはいえ、歩くのはわりかし楽な部類に入ります。困難なのは、仰向けだろうと横向きだろうと、蒲団に横になるのがものすごい大変だちうことです。まず蒲団に座るのに1分、そこから寝る姿勢までたっぷり2分はかかります)。すると、なんという偶然か「ロシア52人虐殺犯チカチーロ」がレンタルの100円処分ワゴンに放り込まれているではありませんか。HBOのテレビムービーですが、下品な邦題とは裏腹に、上品ささえ漂うなかなかの佳作です。サザーランドの制服姿が中々きまっててオヤジスキーとしてはたまらんものがあります。というわけで保護してきました。

さて、病人のための「24」シーズン5日記ですが、サムが出てきました。とはいってもフロドと男夫婦のラブラブを演じるわけではありません。CTU本部からお目付にやってきた嫌味な男として登場。スーツを来ているのがとても新鮮です。最初ショーン・アスティンだってわからなかったぞ。

と思って調べたら、このシーズン5、ピーター・ウェラーとジュリアン・サンズが出るそうですが・・・ほんとかよ。つまりアレですか、ジャック・バウアーはこれから北アフリカと思しき無国籍地帯へ迷いこんで、CTUへの報告書を、喋るタイプライターで打ち続けるようなテレビにあるまじきダウナー系トリップ展開に突入ですか。「ウィリアム・テルごっこをしよう」とか言ってトニー・アルメイダを射殺ですか。「ジャック・バウアーだ・・・喋る肛門の話をしよう・・・」とかサザーランドがいうわけですか。頭にたくさん乳首のついた謎のクリーチャーの乳液をちゅーちゅー吸いながら。

rasenjinrasenjin 2006/09/16 00:09 >スタゴ
 スターリンは林立させたかったのだと思いますが、死後フルシチョフが「掘立小屋に住んでいる同志もいるのにこんな建物を建てるな」と真っ当な批判をしたのでストップしたそうです。特にモスクワのスタゴ摩天楼が建設されたのは戦後になってからですから、ブームは10年なかったわけで。
 フルシチョフ以降のソ連建築はデザインとしては無個性であまり面白みがないものになりますが、それでもおそるべき巨大建築ぞろいですね。マンハッタンとは違い、主に水平方向に巨大化します。
 そしてソ連崩壊後、スタゴっぽいマンションがどんどん建てられているのは皮肉かもしれません。

ProjectitohProjectitoh 2006/09/19 16:38 つまりスターリン批判の流れ、ということになるんでしょうか。スタゴというのはなんというか、ロシア・アヴァンギャルドの建築(あるいはそのコンセプト)と比べ、装飾過剰でしかもその装飾がどことなくパチモン臭いというか、ゴシックといつつバロックな感じも入ってたりして、ぶっちゃけ「虎皮の敷物」と同じようなおっさん的美意識をどことなく感じて、そこがまた面白かったりするんですが。でもガーンズバック連続体的架空都市の構築という点からすると、スタゴってあんま見栄えがしないというか、アヴァンギャルド建築(もしくはそれがコンペ案どおり作られていた世界)のほうがフィクションとしては見栄えがするなあ、権力的でマチズモっぽいなあ、と思っていたのです。スタゴを使って見栄えがする架空都市を作るとしたら、それこそベラボーに高層化して卒塔婆状態にざくざく立てる(それこそスタゴ版択捉@イノセンスみたいな)しかないのかしら、とこのPVを見てちょっと思いました。

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09-12, 2006 驚異の現代医学

びっくり びっくりを含むブックマーク

びっくり。

だって、いま、家にいます。地下鉄で帰りました。1時間の道のりを。

だって、胸剥がれたんですよ。内視鏡じゃ病巣の位置取りできなくて。脇の下から切り裂いて胸開けたんですよ。いまだに剥がした皮膚がくっついてないようで、乳首周辺半径10センチの胸を押すと、「下地」との間に空気ためてぷちぷちいいます。

なのに、退院です。おん出されました。金曜日に胸開いて火曜日退院。びっくりです。痛くて横になることもできないのに。左腕で何か支えると悲鳴をあげたくなるのに。

というわけで、家の蒲団に座り込んで、ひたすら「24」を見ることにしました。シーズンV、あの「いきなり殺されるんだってね」「何でそんなこと言うんだ〜!」の吹き替えCMで大量にスポット投下しているアレです。

実はシーズン3の2話ぐらいで見るのやめてたんです。核テロをシーズン2でやってしまってたので、これ以上デカい話にはならんだろ、という感じで、バイオテロはいまひとつな感じでした。

しかしこれだけ暇を持て余してなおかつ動けないのだから、というわけで、シーズンVを見始めました。第一話ですが・・・なんか、「ボーン・スプレマシー」序盤そっくりです。ジャックが旅立つ場面なんか特に。だって、平穏な生活が過去の亡霊によって撃ち破られ、濡れ衣を着せられ、隠していた武器をバッグに詰めて旅立つんですから。

とはいえ、シーズン2までにあった娘探しとかテロリストの婚約者とかそういういらんサブプロットがまるでないので、すごい快適に見れてます。いつからあのウザいサブプロット廃止したのかしらね。シーズン3?

MichiganMichigan 2006/09/12 22:53 退院おめでとうございます!

>だって、胸剥がれたんですよ。内視鏡じゃ病巣の位置取りできなくて。脇の下から切り裂いて胸開けたんですよ。いまだに剥がした皮膚がくっついてないようで、乳首周辺半径10センチの胸を押すと、「下地」との間に空気ためてぷちぷちいいます。

こんなことを書くと失礼かもしれませんが、ここらへん、なんとなくSFっぽくていいですねぇ。なんかの短編の1ページぽいです。

toshi20toshi20 2006/09/12 23:19 帰還、おめでとうございます。まずはご自愛ください。
>「ボーン・スプレマシー」序盤そっくりです
 俄然見たくなってきました。

ConnoConno 2006/09/13 01:00 おめでとうございます、というよりもちょっと心配です…
病院の対応ってそんなもんなんですかね?
当事者でも専門家でもないのでなんとも言えませんが、
なんにせよ気を付けてお過ごし下さい

ProjectitohProjectitoh 2006/09/15 23:33 みなさんどもども。なんとかやってます。痛くて痛くて、姿勢を変えるのが大変です。床に座るのに2分、座った姿勢から仰向けになるのに2分はっかります。大仕事です。体というのはどんなことをするときでもほど全身の筋肉を少しづつ使っているのだなあ(じゃなきゃ痛くならないでしょう)、と実感しましたです。

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09-06, 2006 アシタノセカイ

フューチャーな気分 フューチャーな気分を含むブックマーク

昨日映画館でかかっていた予告を見ていて、ちょっとずっこけました。

まあ、「燃える男」→「マイ・ボディガード」なんてのも凄い邦題でしたけど、

P・D・ジェイムズ(「女には向かない職業」とか有名ですかね)の 「人類の子供たち(Children of Men)」 が

「トゥモロー・ワールド」

http://www.tomorrow-world.com/

ていう、なんかえらく70年代臭い題名になってるのには驚きました。ぱっと見「スカイキャプテン」みたいですけど、あれはガーンズバック連続体な郷愁がコンセプトの映画だったからあの題名でしかありえなかったわけで、

Apple Trailers

http://www.apple.com/trailers/universal/childrenofmen/

こういう映画には合ってないような。これはなんというか、「未来世界」とか「フューチャー・キル」とかそっち方面のノリじゃないですか。「未来世紀」ブラジルとか「未来惑星」ザルドスとかああいう。

この予告編見るたびに「ヒーザーン」のニューヨークが視覚化されたらこんな感じかなあ、と思います。しかし・・・トゥモローでワールドか・・・国道沿いにある消費者金融の看板みたいだなあ。いっそのこと「アシタノセカイ」とかアカルイミライ方式でカタカナにしてはどうか。それこそセカイ系、ってことで(なんのこっちゃ)。

入院 入院を含むブックマーク

唐突ですが(いや告知は二ヶ月前に受けてたんですが)、また手術します。木曜入院の金曜手術。去年抗癌剤で叩いたとばかり思っていたやつが、また育ってきてしまい、まあ去年の予定通り手術するということになったのです。新しい病巣ではなく、去年(抗癌剤で小さくしてから)取るはずだったものをやっぱり取るだけなので(抗癌剤がききすぎて、写真から消えて手術しようがなくなってしまったこの前までの状態のほうが実は「予定外」だったのですが)、段取りは去年と同じですし、あまり心配はしておりませんが、二週間ほど会社を休むことになりました。

まあもちろん、抗癌剤で綺麗さっぱり消えてくれればそれに越したことはなかったんですがね。そううまくはいかないものです。この体をすこしづつ削られていく人生、「逆どろろ状態」と私は名付けることにしましたんで、そこんとこよろしく(何が?)。

ドロシードロシー 2006/09/06 18:56 いつも楽しく拝見させていただいおります。
予定通りとのことですが、無事に成功することをお祈りしております。
復帰楽しみに待ってます!!

SayaSaya 2006/09/07 05:47 復帰、お待ちしております。行ってらっしゃいまし。

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09-04, 2006 マーチング・ヒーロー

マーチの国の神 マーチの国の神を含むブックマーク

アメリカはマーチの国だ。

アメリカほどマーチが好きな国はそうないのじゃないだろうか。日本人の我々にとって、パチンコのイメージが染み付いた軍艦マーチはいまやギャグでしかないし、「威風堂々」もなんか行進つーよりは典雅な感じ(いや、勿論行進曲なんだけど)。マーチ王、なんてものすごい渾名をもつジョン・フィリップ・スーザの「星条旗よ永遠なれ」なんて、もうごりごりのマーチ、って感じがする。

ユージュアル・サスペクツ」以来、いろんな映画音楽からのコピペで済ますジョン・オットマンと一緒にやってきたブライアン・シンガーは、あんま音楽に興味のない監督なのだろう。と思っていた。しかしそれが今回の「スーパーマン リターンズ」では、驚くべき効果を上げることになる。

この映画がもしかして面白かったり、神々しかったりしたとしたら、それは間違いなく音楽のせいだ。もちろん、それはオットマンの音楽ではない。ジョン・ウィリアムズの「スーパーマンのテーマ」のせいだ。

明快なテーマ曲のないヒーロー。

どうしたものか、最近のハリウッド映画のアメコミヒーローはこの「口ずさめる明快なテーマ」ってやつを監督にお預け食らって久しい。エルフマンの「スパイダーマン」はテーマ曲こそあれメロディーラインを持たぬもやもやしたものだし、ヘルボーイデアデビルも、その点は一緒だ。まあ名曲を毎回生み出せというのは、神もといウィリアムズならぬ身のコンポーザー達には辛いオーダーではあるけれど、ぼくにとって「ヒーローとワンセットになった明快な曲」というのは、エルフマンの怪奇映画風な「バットマン」が最期だった。シューマッカーになったとき起用された現代音楽畑の「上品な」ゴールデンサールに、「テーマ曲」なんておっぱずかしいものが書けるはずもなく、「ロビン」「フォーエバー」はとんと曲の印象がない(あ、でもね、ゴールンデンサールって「agnus dei」って言葉を映画音楽に流行らせたパイオニアだと思うんですよ。ジマーあたりのお手軽宗教チックコーラスでこのフレーズがものすごいお手軽に使われるようになったのって、この人の「エイリアン3」のおかげだと思うのですよね)。

たぶん、シンガーは知っていた。ジョン・ウィリアムスのあのテーマをかければ、この映画は勝利することができる、と。

もちろん、正義と真実とアメリカン・ウェイを口にできるような時代じゃない。しかし、スーパーマンにはリチャード・ドナーの残してくれた、音楽という強い味方があった。アメリカン・ウェイを言葉にせずとも、スーパーマンはアメリカであり、そのアメリカ性はジョン・ウィリアムズが保証してくれる。このテーマ曲なくして、9.11を経た我々に、スーパーマンを提示することは不可能だったろう。このテーマ曲なくして、スーパーマンは神の座につく事はあり得なかったろう。スーパーマンの現神性は、その力ではない。音楽によって付与される。物語として提示するには生臭すぎるアメリカ性を、音楽という非視覚、非言語的要素によって付与することで、スーパーマンは2006年のこの世界に降り立つ事が可能になったのだ。

それは非常に暴力的な体験でもある。ウィリアムズのマーチは、その明快さと迷いを知らぬコードによって、我々の知る現代の霧を吹き飛ばす露払いとなる。音楽が先陣を務め、マーチの騎兵が切り開いた軍勢の谷間を、スーパーマンが攻め込むのだ。傲慢で、他者を慮る心など一片も持たぬ、強権的な音楽。

2006年の混沌は、クリプトナイトなど比較にならぬほど「彼」を弱らせたはずだ。「スーパーマンは必要か?」というロイスの書いた記事を覆す力は、純粋な映画存在としてのこの作品には、ない。2006年の戦争の世紀において、スーパーマンのレーゾンデートルは失われてしまった。しかし、ブライアン・シンガーはそれを切り開くすべを知っていた。

2006年、スーパーマンは航空機を持ち上げることができるだろうか。
2006年、スーパーマンは島をひとつ持ち上げることができるだろうか。

音楽が「彼」に先攻して鳴っていれば、それは可能なのだ。スーパーマンの本体は、もはやその肉体にはない。彼は来る冷戦の終結を予想してか、存在を別の位相に完全にシフトするという選択をとったのだ。鳴っていれば、どんな時代だろうと、どんな場所だろうと、彼はいる。その曲が、力強く、高潔に、傲慢に無神経に鳴らされていさえすれば。

いい映画だとは思わない。ただ、この曲を使うと決めたシンガーは、2006年におけるスーパーマンの生存において、最適戦略をとったのだ。

結果ですが 結果ですがを含むブックマーク

まだページには載っていないんですが、4日発表と書いてあったのでまあいいでせう、たぶん。

ラスボス、もとい、小松先生のお眼鏡にかなうことはできませんでした。

というか、該当者なし、だそうです。全滅でした(それとも引き分け、なのかしら)。うーん、俺が駄目とは思うていたが、皆が駄目とは。こっちのほうが残念かもしれん。他の人のを読んでみたかったので。

というわけで、いろいろ暖かいお言葉をいただきました皆様、ありがとうございました。初めて書いた長篇ですが、とりあえず自分は人に誉められはしなくとも無視されないだけのものは書けるのかもしれん、という小さな自信だけはつきましたので、これからも何か書いていきたいな、と思いますです。小松先生には選んで頂けませんでしたが、予選委員が大森さんだったらしいので、ミーハーなSFファンとしては、大森さんが小松先生に読んでもらう3作品として私のを選んでくれた、というだけでもかなり嬉しいもんです。

・・・でもなあ、SFが応募できそうなのって、この賞と徳間のふたつぐらいしかないんだよなあ。がんばってファンタジーでも書いてみるべか。

MichiganMichigan 2006/09/05 15:08 「スーパーマン・リターンズ」、SFファン兼かな〜りヌルメの映画ファンとしては観るべきかどうか微妙に悩む映画ですが、伊藤映画評は音楽から攻めはりましたか。なるほど!

>大森さんが小松先生に読んでもらう3作品として私のを選んでくれた
結果は残念ではありますが、小松左京に読まれたというだけでも、うらやましい限りです。ああ、僕も昔はSF作家になりたいと思っていたなぁ。

toshi20toshi20 2006/09/05 15:56 「小松左京賞落選作品」として太田出版に持ち込むしか<黙れ。落選は残念ですが、いやあ、正直読みたいですね。日の目を見る日を楽しみにしています。

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