2005-03-05
霍爾的移動城堡
映画 |
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『ハウルの動く城』。去年日本で見てきたのだが、台湾で上映されている“國語版”はどうかなと思って。ロードショーが始まってずいぶん経つので、三割くらいの入り。字幕を追わなくていい“國語版”ということで、館内には当然小さな子供が多い。
冒頭「スタジオジブリ」のマークが出るや、会場の子供たちから“totoro〜”の声が上がる。これは日本と同じ(笑)。が、映画の途中で飽きてしまう子供がそこここに。確かに何度も時空を越え、“蘇菲(ソフィー)”の容貌がころころ変わるので、小さな子供たちにはちょっと難しいかもしれない。『もののけ姫』にしても『千と千尋の神隠し』にしても、大ヒットを支えたのは大勢の小さな子供たちだったと思うが、正直難しかったんじゃないかなあ。もちろん映像自体を「わぁ〜っ」と楽しむのも立派に映画の楽しみかたではあるわけで、大きなお世話なのだけれど。
さて、私は“國語版”の吹き替えに最大の興味があったわけだが、原作によく似た声の俳優を使ってとてもよくできていた。アニメ“櫻桃小丸子(ちびまる子ちゃん)”などでもいつも感動するのだが、あたかも元のキャラクターが“國語(北京語)”をしゃべっているかのように聞こえるのだ。こういうところをこだわるというのは、ひとつは原作に対する尊重というかオマージュが感じられるし、加えてスタッフのオタク的なのめり込みかた、ようするに楽しんで仕事をやっている姿勢も感じられて、いつもとてもいい気分になる。
ただ、日本語版で美輪明宏が担当した「荒地の魔女」、“國語版”ではやはり迫力不足だなあと思った。あの味(特に王宮の階段をのぼるところ)はホント、他では得がたい。
翻訳者の“SOUL”。
たまに日本のアーティストのCDを台湾で買うことがある。日本で買うより安いこともあるが、多くが台湾限定発売盤なので、特別に歌詞の翻訳がついてきたりして楽しいからだ。
まあレコード会社*1やアーティストにもよるのだが、たいがい歌詞の北京語訳が別についている。歌を聴きながら北京語の歌詞を追っていると、絶妙な翻訳があって「おぉ〜!」とうなったり、ちょっとした誤解があって「わはは」と苦笑したり。もちろん詩の翻訳くらい難しいものはないし(というか、ほとんど不可能だと思う)、ひとさまの翻訳をあげつらうなんてそんなおこがましいこと、とても私にはできないが。
で、今回買ったのは“靈魂出竅(SOUL’d OUT)*2”のCDとDVDがセットになった“台灣獨占影音紀念盤”。私はあのDiggy-MO’って人の「みょんみょんみょ〜ん」という感じの声が好きでよくモノマネしたりしているのだが、まあそれはさておくとして、例えば私の好きな『Flyte Tyme』という曲から。
ねぇ おしえてよ束の間の涙明け暮れても
あれよ あれよ 気づけば時間だけが経ってたなんてよくある話
はぁっ?って感じじゃんダメじゃんじゃなくて
呼び合う星達が招くよC’mon! One time for ya mind It’s like that
WA! シュビドゥビドゥバFeel me tonight
…
いったいこれをどう北京語に訳せというのか。
というか、ラップの歌詞を訳すこと自体にムリがあるといえなくもないじゃんじゃなくて(笑)。
こんなの私は仕事としてはとても受ける勇気がないが、そこを台湾の翻訳者はがんばってらっしゃる。
嗯 告訴我吧 即使日往夜來有成串的淚珠
那個 那個 常聽說在意的話就用時間來解釋
感到搞不懂發出的“啊?”也不是不行
Nah 全力貫注 舞臺是宇宙 衝破大地 沒錯
吸引互相輝印的星星們C’mon! One time for ya mind It’s like that
WA! 咻比嘟比嘟吧Feel me tonight
…
苦労してらっしゃる……(^^;)。が、これを外野からあれこれ、たとえば「“那個那個”と訳されている『あれよあれよ』は、実は『あれよあれよといううちに』という意味なんだけどなあ」などと指摘するのは野暮というものじゃないか。
「はぁっ?って感じじゃんダメじゃんじゃなくて」を“感到搞不懂發出的“啊?”也不是不行”なんて泣かせる。歌全体からいくと本来的には「ダメじゃん」のあとで意味が切れるのではないかとか、そんなことはもはやどうでもよくて、ただただ「ここまで訳してくださってありがとう!!」と感謝したくなる。
このアルバムはこんな調子の歌詞が細かい文字で十数ページもあるのだが、それを全て訳した膨大な北京語版歌詞カードがついているのだ。「なんとか台湾のファンに伝えたい!」という熱い気持ちがなきゃ、とっくにちゃぶ台をひっくり返しているところだ。
*1:今時「レコード」会社ってのもナニですね。何かほかのいいかたはないものかな。「制作会社」「CD発売元」「音楽出版社」「音楽プロダクション」……う〜む、どれもいまひとつ。
*2:“靈魂出竅”というのも凄みのある訳だ。これってもともとはエクトプラズムがほわほわっと出てくるような、「幽体離脱」みたいなのを指す言葉じゃなかったか。

逆に私なんかも、向こうの歌を自分で日訳して、勝手に解釈して感動したりしてますが、「全然あさってな感動」だったりするのかも……(汗)。
残念な話ですけど、レコード会社の歌詞カードの翻訳者はだいぶアルバイトらしいので、いまいちのものが多いです。
娘。の歌詞の「私だけが淋しいの」というフレーズも昔BMGさんに「只有我淋濕了嗎」に訳されました(苦笑するか爆笑するかわからなくなってきた)。
今は、歌詞カードに堂々に「本翻譯僅供參考」を書いている会社もあります。
http://home.kimo.com.tw/duo751111/ (滷蛋妹的家〜魔幻城堡)