Viliv S5 SSD換装の件

実は2009年夏にViliv S5 というUMPC (すっごく小さいパソコン、x86だぜ、Windowsだぜ、エロゲーできるぜ)を購入していたんです。これが中々にすごいPCでしてね…、重量390gでAtom Z520搭載(フルHDビデオ再生できるぜ)、通常使用で8時間超のバッテリー(ヒロイン一人クリアできるぜ)と、欠点はキーボードがない事くらい。それもこれもIntelAtomを出してくれたからだよ。


一応説明しておくとAtomといってもAtom Zシリーズとネットブック等に搭載されているAtom Nシリーズは存在価値が違います。Zシリーズはハードウェアでデコーダを搭載しているのでh.264な動画がフル再生可能です。消費電力はかつてのPDA/スマートフォン向けCPU、Xscaleに負けはするが勝負可能なレベルです。神です。同様の500g以下の小型PCは以前もありましたが、トランスメタ Curusorやらを搭載したPCが価格20万以上、バッテリーの持ちは公称3時間、実測1.5時間程度、正直いってボッタクリな上に実用性皆無でした。が、Atomの登場で状況は一変するのです。重量400g以下、バッテリーは実測4時間以上、価格は5〜7万円程度。おいおい昔はPDAエロゲー入れて持ち歩いていましたが(エロイ人が移植ツールを作ってくれてる、Nscript使用のゲームは大概動く)今じゃそんなことをするまでもなくパソコンがPDA並だよ。時代は俺に移動中立ったままでエロゲーをやれというのか。やるのです。


S5以外にもmbook M1も持ってるんですが、Atom Zシリーズの欠点としてグラフィックドライバが死ぬほどメモリを食う(200〜300MB)のでOSをXPにしてもメモリ512MBじゃ辛いのです。OS最適化でメモリ使用量減らしてもどうにもならないレベルで、ドライバをIEGDつー組み込み向けに変更しなけりゃちと実用は厳しい感じです。ちなみにIEGDにすると上述の動画再生支援が効かない。どうでもいいですがウイルス対策ソフトのMicrosoft Security Essentials はCPU負荷は劇軽ですが、メモリはタスクマネージャの表示以上にすごく食べてますのでmbookには入れないほうがいいみたいです。
まぁ携帯性ではクラムシェルでキーボードなmbookのほうがS5より優れてるんですが。S5は液晶むき出しなため、結局保護カバー取り付けて更に重くなってしまいます。しかしながらバッテリーの長時間駆動と快適さで結局S5ばかりを持ち歩いてしまう。


Viliv N5? 流石にAtom Z5xxなPCを3台はちょっと買いすぎかなあと思って指をくわえています。


まぁそんな素敵なエロゲーマシンS5ですが、使用1年ちょいちょいでSSDにバッドセクタが発生してしまいました。前から調子悪いなーブルスク出るなーとは思ってたんですが、原因はSSDのバッドセクタでした。SMARTが「注意」から「危険」、バッドセクタは一気に増殖しないものの*1scandiskしても一応通るのにディスク異常のブルスクはとまらない。

ということでSSD換装してみました。なんかよくわからなかった点をメモしておきます。誰かに参考になればいいな。

  • S5のSSDはZIF接続、1.8インチハーフサイズ。厳重にテープ止めされてる。
  • S5本体側のSSD/HDDマウントするスペースは1.8インチ/5mm厚。
  • ZIF接続のSSD/HDDはマズお店にない。ネットで通販するが吉。
  • というか1.8インチハーフサイズは流通してる可能性が限りなく低いので通常の1.8インチで我慢する。
  • ZIF接続のSSDは馬鹿みたいに値段が高いので覚悟すべし(2.5inchの2倍以上か?)。
  • S5内部にmini PCIeコネクタがあると1.8インチのSSDは入らない。悲しいことに。
  • ZIF接続に日立ケーブル、東芝ケーブルとかLIF接続とか単語が出てくるが、基本的に40pinであれば互換性あり。ただしフレキシブルケーブルの厚みが薄いのと厚いのがあり、コネクタに入らないことがある。すなわち適切なフレキシブルケーブルが手に入れば問題なし。S5に刺さっているケーブルは厚みが厚いタイプなのでまず普通のSSDは刺さらないと思ってよい。
  • 一部東芝製HDD専用と書いてあるZIF接続のHDDケースは本当に東芝製のHDDしか認識しないことがある。素直に変換コネクタを買おう。
  • S5はUSBポートがひとつなのでDVDドライブをつないでOSを入れようとしてもF8が押せないのでインストールできない。ハブをかましてもキーボードを認識できないことがある。試してはいないがnLiteとかで全自動インストールすれば何とかなるかも。
  • まぁ素直に母機PCで入れ替えるSSDに環境を流し込むべし。
  • ZIF接続は1とか40とか番号が振ってある場合、表裏を間違うことはないが、番号がない場合裏表を間違える可能性がある。設計した人はアホだと思う。
  • 電源はキーロック状態にしてから分解する。裏蓋を戻すときは電源ボタンがキーロックの位置に来ていることを確認してから押し込む。ボタンがずれて電源操作できなくなるからね!


入れ替えたSSDJDS Blue polaris BP18Z032GM00、32GBのSSDです。
HDBENCHでの測定結果は100MB書き込みにて

  • シーケンシャル read 76.1MB/s  write 62.3MB/s
  • ランダム read 53.25MB/s  write 22.0MB/s

Randum writeが遅いですが、それ以外は昔の15k回転SCSI HDD並の速度です。もとのSSDの速度を計ってなかったのでなんともいえませんが体感は相当に速くなりました。と、同時にS5本体の重量が重くなりました。バッテリーがヘタって来ているので定性的ですが、若干消費電力が上がったような気がします。


とりあえずAtom Z 5xxの後継が出るまではこれで頑張りたい。

*1:一般的にSSDは寿命を迎えると加速度的に破損箇所が増え始めるらしい。書き込み回数の制限が厳しいので一箇所に集中しないように分散処理している為、破損し始めるとどこに書き込んでも破損するという悲惨な状況になるという。