アニメ感想

うえきの法則 16 (16) (少年サンデーコミックス)

うえきの法則 16 (16) (少年サンデーコミックス)

うえきの法則 第五十話「植木vsアノンの法則」4
脚本(川瀬敏文)、絵コンテ(松本佳久)、演出(わたなべひろし)、総作画監督(堀越久美子)、作画監督(原田峰文)

というわけで今回は、植木とアノンの最終決戦が始まるって話。
わたなべひろし監督自らの演出に気合の作画により、花鳥風月(セイクー)を使ったスピード感ある空中バトルに、「魔王」を使ったガチンコバトルが派手で格好良かった。
何と言ってもやはり、ビジュアル的に派手に描き込まれた「魔王」の格好良さが白眉であり、「魔王」の強さが前に押し出ていたのが良かったな。
で、最後の最後であの「才」の法則がこんなところで伏線消化される辺りの衝撃ぶりが、この作品の面白さなんだよなあ。
で次回は、ついに「うえきの法則」も最終回である。


うえきの法則 第五十一話(最終回)「空白の才の法則」5
脚本(川瀬敏文)、絵コンテ・作画監督(田頭しのぶ)、演出(高山功)

というわけで今回は、植木は自らの消滅をかけてアノンとの最終決戦に挑むって話。
ああもう・・いい、いい最終回だなあ。
キャラクターデザインである田頭しのぶ自らによる絵コンテ・作監により、ポイントポイントでは原作準拠な絵柄を交えつつ、前半は決死のラストバトル、そして後半は余韻たっぷりのエピローグと、原作のラストをこれでもかと表現しての爽やかさ満載の最高の最終回であった。
特に、森あい役の川上とも子さんの演技もあいまってか、泣いたり喜んだり一喜一憂するあいちんの可愛さが破壊的で素晴らしく、これまでEDの絵となってた植木への抱き着きは大感動・・つうか、その感動のシーンで麻原のテロップなんぞ入れおってからに、マジ死刑にすんぞ(怒)
それはともかく、「植木消滅」と見せかけつつ、ここでヒデヨシが実は大金星を得ている辺りが、まあこの作品らしい二転三転の駆け引きバトルのおもろい落としどころだよなあ。
あと、EDも初代OPの島谷ひとみを持ってきての、ゆるやかな歌が非常にマッチングしており・・
「必ず〜また会える〜♪」
と、「再会の才」と微妙に絡んだ歌詞が最後のエピローグを盛り上げていて非常に良かった。
最終最後のアイキャッチが、「みんなと会えてよかった。」にしてる辺りが、これまた粋なんだよなあ。


というわけで総論。
うえきの法則」4(75点)
うむ、面白かった。
つたなさもあるが真っすぐな原作を、一年というスパンで丁寧にかっちりと最大限に表現しており、スタッフの原作への真面目な取り組みが非常に好感を持てるアニメであった。
能力バトルなんかも動かすとこはきちっと動かして、派手でありながらもスピード感ある能力バトルになっており非常に楽しめたし、総作画監督に堀越久美子が常に入っていて安定感がなかなかあったのも良かった。
特に前半は、「動作一原」の松竹徳幸が良い仕事をしており、頭ひとつ違う作画が楽しめた感じであった。
でも後半はその体制もなくなって、ちょっと作画的「抜け」が少なくなったり、原作後半の怒涛の神懸かったテンポについてけないところがあったり、ちと詰め込み過ぎな内容になってしまってダイジェスト気味になったりしたのは、ちょっと残念なところだったかな。
それはそれとして声関係では、非常に豪華な声優陣がオンパレードだったおかげもあってか、「声的」な安定度は抜群で、作品のレベルを1ランク押し上げていたのは良かったな。
何と言っても、朴道美さんと川上とも子さんの熱演ぶりが光っていた・・朴さんはEDも歌ってたしね。
あとOPの歌も、普通のavevミュージックでありながらも、ポイント押さえた歌詞があったり、ココぞという時に盛り上げとして使われていたりで、意外にアニソンしてるのもいい感じであった。
とりあえず、終了した原作をきっちりかっちり丁寧に作ったスタッフの方々には、感謝の言葉と慰労の言葉を述べたい。
あとは、サンデー本誌で福地君との「再会」を望むばかりである・・早く福地君と「再会」したいです・・。
で、もし「プラス」がアニメ化されるなら、ぜひこのスタッフでお願いします・・。
頑張れ、福地君・・。