赤耳(RX420AL)通信障害の自動解消は可能か
前回から、様々な設定を試してみたり、トラブル再現性をトライしてみた結果、優位にW-SIMの通信障害が「ある程度」忌避できたと判断されたことから、エントリ化します。今回のこの実験にあたり、i-toysさんが問題提起とその解決法を示してくださった下記エントリがなかったら、今回のこの実験もできなかったと思います。厚く御礼申し上げます。
(参考エントリ:電子玩具メモ・W-ZERO3【es】+赤W-SIMでの不具合状況(対処方法その1))
<実験方法>
■使用アプリ:【WakeAPP】、【ExecMulti】、【SetWSIM】
■アプリ設定
【WakeAPP】:「デバイスがネットワークから切断」をトリガーとして【ExecMulti】を実行するよう設定しました。
【ExecMulti】:下記パラメーター設定を【execmulti.ini】としてテキストエディタで編集し、「¥Program Files¥ExecMulti¥」に設置しました。
@-----【execmulti.ini】-----
[default]
sleep=8000
exec=¥Program Files¥SetWSIMc21¥SetWSIM.exe|/off
sleep=2000
exec=¥Program Files¥SetWSIMc21¥SetWSIM.exe|/on
@-----【execmulti.ini】終了-----
【SetWSIM】:通常通り本体メモリ上に導入しました(特にセッティングはなし)。
上記設定によって、W-SIMがネットワークから切断された段階で【WakeAPP】が「デバイスがネットワークから切断」されたと判断、【ExecMulti】を起動し、「execmulti.ini」パラメータ通り、切断から8秒後に【SetWSIM】によってW-SIMをオフ、2秒後にW-SIMオンを実行するようにセッティングされたことになります。
W-SIMがリセットされる時のメニューバー上のアイコンは上記のように表示されます(上から「通信時」、「通信切断時」、「W-SIMオフ(リセット)時」&「W-SIMオン(再リセット)時」)
■テスト結果
○通常使用で8日間連続テストを実施しました【(無設定/コントロール:4日間、上記設定オン:4日間)】。各設定条件における「メール送受信数」と「ネット接続/切断数」及び通信障害発生に関するデータは以下の通りです。
設定条件 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 合 計 | 発生率 |
---|---|---|---|---|---|---|
設定OFF | 88通/15回(3回) | 75通/12回(2回) | 98通/10回(3回) | 65通/12回(2回) | 326通/49回(10回) | 2.67% |
設定ON | 102通/9回(0回) | 72通/12回(0回) | 105通/15回(1回) | 82通/10回(0回) | 361通/46回(1回) | 0.25% |
*単位:メール送受信数/データ通信切断数(障害発生数/日)
*「障害発生率」に関しては「メール受送信」も「データ通信」も「通信1回」としてカウント。
■テスト考察
- このアプリ連携セッティング(W-SIMリセット法)によって、障害発生率は1/10にすることができた。
- 赤耳(RX420AL)の通信障害はW-SIMリセットによってほぼ解消されると考えられる。
- 障害発生をゼロに出来なかったのは、通信切断時に【WakeAPP】が動作しなかった可能性が高い(理由は不明)。
発生をゼロに抑えられなかったのは非常に残念ですが、それでもこのセッティングによって通信障害の悩みが軽減されるようになったのは、個人的には非常に助かっています(引き続き、連続使用中)。ウィルコムとしても、アルテルとしても対応・対策は大変でしょうが、早急に症状の解消を図って欲しいと思います。