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disc of the month
the innocence mission / birds of my neighborhood
一月に一番聴いた一枚。
この素晴らしさについていろいろ書きたいと想ったのだけれど、
今の自分では、どうにもまとまらない。
とりあえず、言えることは、
なにか新しい音楽を聴くきっかけを欲しい人。素敵な歌を感じたい人、
ぼんやりとでも"やさしい"とか"あたたかい"音楽にふれたい人、
そしてやっぱり...多くの音楽を愛する人に聴いてもらいたい。
キーボードをギターに持ち替えたKaren Perisの歌が、
過去に自分が感じてた息苦しさからは解放され、
のびのびとしたさらなる無垢さと胸がつまるくらいのせつない響きを与えてくれる。
この変化には、夫であるDon Perisの音楽的背景が大きく関わっているような気がしてならない。
Folk,Trad,Country,Blues,果てはVelvet Undergroudまで...。
様々なルーツを感じさせながらもしっかり血肉化された、
印象的なギターのフレーズやソロ、そして音色のバッキングが、
Karenの歌をさらに色づけ引き立てているように感じる。
十年前くらいに聴いた1st『The Innocence Mission』や、
続く『Umbrella』では、こんな清々しさや深みを得られることはなかった。
2ndが1991年で、『birds〜』が1999年。
その間には、ジャケットも素晴らしい『Glow』*2を挟み、
メジャーレーベルからの解約打ち切りという暗い話題もあれば、
念願の第一子にも恵まれたという明るい兆しもあったらしい。
このアルバムからドラムスが抜けて、3人で楽器を持ち替えたりしての製作だったらしいけれど、*3
この簡素なスタイルが良い変化をもたらしてくれたのかもしれない。
特に、ラストの小品「Green Grass, Red Tree」なんて、
とても新鮮で過去の編成からは生まれなかったよう憶う。
Hope Sandvalの不在を埋めるどころかオールタイムベストなほどの感動を届けてくれた、
Karen Peris、そして、innocence missionの今後を見守っていきたい。
この一枚を聴いた時、真っ先に憶い浮かんだのが、
sakana『BLIND MOON』でした。
こちらも今まで聴いてきた音盤のなかでもベストな一枚だけれど、
innocence missionの新作発売を機に、もし来日なんてことになったら。
ぜひともsakanaが前座なんて話になって、一緒に観れたらなぁと期待しています。
http://www.theinnocencemission.com/ ←デザイン変わったなぁ。
*1:http://www.theinnocencemission.com/birds.htm
*2:未聴。 http://www.theinnocencemission.com/glow.htm
*3:未確認の情報なので正誤は怪しいのですが、聴いた印象ではたしかにそう想います。
*4:http://www.bls-act.co.jp/music/detail.php?wpid=3217<id=32