2010-01-13
サロモン XT Wing ベスト10+3 EXP レビュー
昨年末トレイル.JPで募集していたサロモンのトレラングッズ・モニターに当選し、サロモン XT Wing ベスト10+3 EXP が送られてきましたので、早速使用感などを報告したいと思います。
私は日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)をメインターゲットにしていますが、タイムは20時間を切ったことがないへたれトレイルランナーです。
したがってこのレポートも、日の出山を通過する時はもう日が昇ってしまっているランナーの視点から見た、20時間走りきるのに必要な携行品を持ち運ぶザックにふさわしいかという点です。
11時間で走れる人なんてそんなにいないし、そんな何も持たなくてもいい人の報告なんて読んでも仕方ないでしょ?
昨年2位の韓国の選手はサポートされていた会社のザックが届かなくて、ハイドレーションバッグを紐で背負っただけだったというし。
私が今使っているザックは本番用にカリマーのAR-10、練習用はグレゴリーのルーファスです。
さてXT−Wingはカリマーを蹴落としてメインザックの座を奪えるのか?
モニター当選の通知が来て、改めてカタログを眺めてみると、写真はこんな味も素っ気もないもの。これではよく判りませんね
スペックは
DIMENSIONS
45 × 19 × 10 cm
WEIGHT
416g
VOLUME
13L
- エアベント・ライト
- エクスパンダブル・コンパートメント
- 水抜きアイレット
- ギアキャリア
- ハイドレーションパック取り出し口
- 軽量ショルダー・ストラップ
- パワーメッシュ・フロントポケット
- ジップ付きベストポケット
- 止水ジッパー
- CUSTOM SYSTEM
- パーフェクトフィット・メッシュベスト
で送られてきた実物がこれです。
前から見ると...
やはり他のザックとの際だった違いは、胸や腰のベルトの代わりにフロントがメッシュのベストになっていること。
ベストという面で荷室の動きを押さえ込むことを狙っているようです。
ハイドレーションバッグを出し入れするファスナーは背中と接する面にあります。
後から見ると普通のザック
ザックはファスナーを開くと下のマチが開いて三角形の断面になり、容量がアップします。
下に排水用のアイレットが2つ付いているので、中に水が溜まることはありません。
ザックは2気室に別れていて、上部は正面のファスナーを開いて出し入れします。
着替えのような大きなものは入りません。500ccのペットボトル一本分くらいは入ります。
メイン気室を開くと内側にメッシュの小物入れがあります。
底にある赤いものはISUKAの防水袋で付属品ではありません。
マチを開いて広げるとこんな感じです。倍くらいに容量が増えるので、練習用と本番用これ一つでまかなえそうです。
ザックを使い分ける必要が無くなります。
この他に荷物を入れるところとしてはザックの左右と前にポケットが付いています。
写真でポケットの中に入っているのはモンベルのULジャケットです。
フロントベストの左右前側にファスナー付きのメッシュポケットがあります。
伸縮性のあるメッシュ生地なので見かけよりはたくさん入ります。
パワージェルなどを入れたフラスクなら大小2個ずつは入るでしょう。
ザック左側は上から入れる形のメッシュポケットです。
ペットボトル1本が入ります。
写真の自転車用ボトルではパツンパツンで一度抜いたら片手で差し込むのは至難の業。
ザック右側のポケットはアクセス口が前を向いており、ライトや地図などの出し入れが頻繁ではない小物を入れるのによさそうです。
面白い仕掛けとしては左側のポケットにフック付きのバンジーコードが内蔵されていて、ザックの周囲に付いている反射材付きのループに通して脱いだカッパやジャケットなどを挟んでおくことが出来ます。
さて荷物を実際に入れてみましょう。
先ずは大事な給水です。ハセツネに限らずトレイルランニングではハイドレーションバッグをメインにして、補助・非常用としてペットボトル1本という形が最も多いと思います。
サロモンならSOURCEのバッグなのでしょうが、私の手持ちのカモノハシ製と裏返して洗えるバッグ2種類で試してみます。
どちらも2Lなら問題ありません。
ただ3L用は長さが足りず収納できません。
現状では3Lバッグが入るのはAR−10だけです。
ただしAR−10は背面長が長い分荷物の入れ方によって腰の部分がザックと擦れて赤剥けするので痛し痒しです。
3社そろい踏み。中央がXT−Wingです。
2Lバッグに2Lの水を入れると、丸々と膨らみ、他の荷物に押されて水が無駄に沢山出てくるので好きではないのですが、まあ水は2L+0.5Lとして充分でしょう。
メイン気室にはハセツネの最低装備である
- カッパ(上・下)
- 救急セット
- ライト(ヘッド用、胸用、非常用ハンドライトとそれぞれの予備電池)
- 月夜見で入れ替える後半用行動食
が無理なく入り、さらにモンベルのULジャケット1個分の余裕があります。
さて問題は行動食を入れるフロントポケットです。ハセツネのような長丁場で無補給のレースではパンや大福のような固形食が欠かせません。
燃費の悪い私は、前半戦用の行動食でも結構なボリュームとなり、ジェル類も持つため、ルーファスやAR−10のサイドメッシュポケットには収まりません。仕方なく後付のフロントポーチを付けていました。
専用品ではないため走ると揺れてしまいますが、XT−WingにはCUSTOM SYSTEMというオプションがあって、専用のフロントバッグが2種類用意されています。
惜しむらくは欧州では一般的なショルダーストラップに付けるボトルホルダーが日本では用意されていないこと。
さて実際に走ってみた報告ですが、ハイドレーションバッグに水1.5Lと、重しとして2Lのペットボトルといういつもの練習用装備をXT−Wingに入れて試してみました。
最初に脇と腰の左右2本ずつのベルトを調整して、苦しくない程度のテンションをベストに掛けておきます。
通常のザックではハイドレーションバッグの水が減って来るに従って、ウェストベルトを締めていかないとザックが揺れるのですが、パワーメッシュベストの程よい締め加減がこの差くらいは吸収してくれて、何も調整せず35Kの山岳コースを走ることが出来ました。
ザックを担ぐというよりザックを着る感覚というか、他のザックとは明らかに異なる装着感です。
今は冬場ですので夏のムレについては判断できませんが、風をある程度通してくれることは感じられました。
これはちょっと久々にじっくり付き合ってみたいザックだと思います。
最後に苦言を一つ。サロモンに限らずトレランザックには金属製のジッパーが使われています。
冬でも汗をかくトレイルランニングでは、ジッパーのスライダーが汗で錆びて2,3年で動きが渋くなったり、全く動かなくなります。
軽くするため金属製の小さなジッパーを使いたいのもよく判りますが、是非改善して欲しい点です。
- SALOMONオフィシャルサイト
- トレイルランナー.JP「トレラングッズ 体感レポ」















しろと申します。
サロモンのトレイルバッグのレビュー、大変参考になりました。
ありがとうございました。
LSDやトレイルランのため、本日御徒町のアートスポーツで買ったのですが、こういうバッグは初めてなので、どういうふうに使ったらいいか悩んでおりました。ハセツネの荷物の種類や量についても大いに参考になりました。
私もこのバッグを使って、頑張ってトレーニングに励みたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
しろ拝