2012-03-19
ホームズと源氏と三銃士
先週の金曜に、「シャーロック・ホームズ『シャドウ・ゲーム』」を観て盛り上がってたら、昨日の日曜洋画劇場で第一作をやっていた。
一作目は劇場で観たときから、設定と道具立てが自作の「倫敦橋の殺人」と重なりすぎて興がそがれていたが、主役のロバート・ダウニー・Jrのホームズキャラが出色に魅力的で、全編の柱となっているのは間違いない。
重なった道具立てというのは、修道会、フリーメイソン、ドック、建設中のタワーブリッジ、などだが、時代背景が同じだから、まあ他の作品にもありがちなことではあり、ストーリーはさほど新味を感じなかった。
しかし、二作目は、原作やかつての映画化作品のエピソードをたくさん取り入れてるから、結末まで見えているにもかかわらず、飽きさせない演出と役者のがんばりで、傑作になっているから、すばらしい。
敵役のモリアーティ教授やホームズの兄マイクロフトなど、すみずみまでキャラクターを作り込んでいて、かつ昨今にありがちなキャラクターもののように、内輪受けや甘えた演技を廃しているため、ハードボイルドな笑いあふれるアクション活劇になっているのだ。
しかし、ダウニー・ホームズは、♪なんで〜あんなに〜かわいいのか〜よ♪(「孫」)
振り返ると、ここ最近(といっても年末あたりから)観た3本がみな超有名原作の映画化だった。
もう一本は「源氏物語〜千年の謎」。
女優さんが好きな人ばかりだったのでストーリーは期待せずに行ったら、けっこう楽しめた。
能衣装を意識してキャラに会わせた色柄を着せ、全員同じワンレンロングのヘアスタイルも生え際や髪質で微妙に変えてあり、眉やアイラインなど舞台化粧風でかつ自然な、ヘアメイクと衣装に感心した。
同じ髪型だからか、顔立ちが個性的な女優さんをそろえてあり、若いのにみな演技も達者であったが、一人きれいすぎて誰だかわからなかったのが葵の上。
ノーブルなキャラだからぴったりだったのだが、低い声でようやく最近人気の真木よう子だとわかって、びっくり。
ジャニーズ揃いの男優も、源氏役は踊りがきれいだったし、藤原道真役はスター演技がはまっていて良かった。
ストーリーは、源氏物語を紫式部の史実と重ねたスタイルだけで、特に起伏を欲張らないところが逆に良かったのかもしれない。絵巻物を見るような映画だった。
残念だったのは「三銃士と王妃の首飾り」(タイトルもうろ覚え)
華やかだし、普通のアクション時代劇としてハリウッド色にできていたが、それだけ。
ダルタニャンやポルトスまでかっこつけさせる演出が、関西人の私には面白くなかった。
冒頭のエピソードなど、ルパン一味と不二子ちゃんを思わせる怪盗シーンなのだが、ルパン三世がなぜ人気かって、ルパンが三枚目で、五右衛門と次元のキャラもまったく違う風に作られているからだ。
本来三銃士もその配置なのに、アラミスとアトスのキャラの区別から今ひとつ、ダルタニャンは子供なのに二枚目扱いで、仇役のミレディとバッキンガム公爵が頑張っても、主役四人があれでは生きない。
美形のキャラが派手に絡んでいれば、それで受けると思う作り方は、安易。
マイケル・ヨークのように魅力的なダルタニャンや味のある三銃士役を見つけてくるか、ストーリーによほどのひねりがないと、原作を知っている観客の心に残らない。
筋がわかっている観客を驚かせようと工夫するか、原作の人気に甘えるか、そこで出来はかなり分かれているなあ。
2012-01-30
ネガティブキャンペーン?
先日NHK教育テレビの「サイエンス・ゼロ」で、太陽活動の異変についてやっていた。
かいつまむと、黒点の数が増えず、磁気が減っているので、歴史のデータから見て天候不順が多くなり、日照が減って気温が下がるプチ氷河期の前兆が予見される、という内容。
数日後、「笑っていいとも」で、なぜか科学者が登場して、この話題を取り上げていた。
番組の性質上珍しい話題だが、バラエティらしく明日にでも氷河期が来てもおかしくない状況、と盛り上げた。
うがちすぎかもしれないが、太陽エネルギーはあてにならないよ、というネガティブキャンペーンなのかな?と、ふと思った。
原発メーカーは、急激な脱原発で損失が出るのは困るし、海外に原発を輸出し続けているが、今の日本国民に対して原発推進を大声では言えない。
原発メーカーのうち、家電メーカーでもある大企業は、太陽光発電と省電力技術に活路を見いだそうとしている。
しかし、そのうちの大手鉄鋼企業は、シフトするにしても無関係な太陽光発電にばかり注目されるより、巨大な鉄の風車を必要とする風力発電を推したがっている。
マスコミも、政治家や経団連が指向する太陽光や風力、メタンハイドレートなどばかり取り上げて、揚水発電や、地熱発電など、小規模で有望なところには注目しない。
今現在、脱原発を唱えている人々が、太陽エネルギーにちょっと不安を感じたとして、じゃあ原発はやっぱり必要だ、となるだろうか。なりはしない。
問題は、安全性の確保なのである。
原発のストレステストをいいかげんにされていることに、強い反発が出ているのを、感情的な反応と片付けるのは短絡すぎる。
この先、氷河期が来るにしても、エネルギー枯渇が来るにしても、多様で安全性の高い、持続可能なエネルギー源を確保しようという方向を見なくては、意味がないのだ。
太陽光と風力で争うのは、自由主義経済としてしかたないのかもしれないが、この危機に面して、足の引っ張り合いをしているひまはない。
どのエネルギー源がぽしゃっても、他で補えるシステムを作るのが、本当の意味で安全性の確保と言える。
盛り上げるなら、あらゆる可能性を盛り上げて普及させる力を、テレビは持っているのだから、そういう方向へ発揮して欲しい。
ま、うがちすぎかもしれないが、太陽光発電への投資が減ったら、誰も得しないんだよと言いたいわけです。
農業だって、大規模集約農業をやるから大量に農薬を使って、バランスを崩したとたん害虫が大発生したり、風水害で全部だめになったりするのだ。
多少効率が悪くても、多様にやっていれば、リスクを分散できるということを、色々な方面で学んだはずなのに、まだ一つの(自分たちが独占できる)技術で一気に解決しようとする横着な意識を捨て切れていない。
それは自分が属する組織の利益を、地球全体の利益より優先するからだ。
特に政治家や大企業やマスコミの人は、自分たちの選択が、大きく地球に影響するんだから、もっと愛をもって考えてね。
すべては回り回って、自分や家族にも因果は及ぶのですよ。
2011-10-14
数字とリスクと人生と
数字とは、リスクを避けるために利用されるものである。
基準値を超えてないから食べても大丈夫。
たくさん売れてるから、このCDは買っても損をしないだろう。
これだけのフォロワーがいるのだから、この人のツイートは読んだらためになるはず。
コレステロール値を安全圏内にしておくために、運動しなきゃ。
などなど・・・
しかし、数字をどう読むかは、主体的であるべきだ。
マイナーでも、このCDがなんだか気になるから買おうっと。
フォロワーが多くても、読んでみたらうさんくさいから、信用しないどこう。
血液検査なんか気にしてたら、生きてて楽しくない!俺は太く短く生きる!
とか・・・
なぜなら、どのリスクをどれだけ負うかは、実は人生の豊かさに直結するからだ。
「みんなが、多くの人が、そう言うんだから、正しいんだろう。面白いんだろう。自分もそうしよう。そう思おう・・・」では、最後の最後に自分の人生に責任が取れなくなってしまう。
そして、最後の最後には、誰も他者の人生の責任を取ってはくれない。
失敗した〜と嘆くのも、自分が選んだことなら、まあ許せるが、他人の基準をあてにした結果では、納得できないでしょう。
人生の責任を取る、とは、自分の人生は自分で豊かにするしかないってこと。
2011-08-14
テレビ三昧
体調が悪くなると、テレビを見る(聞くだけの時も)時間が長くなる。
出かけないのはもちろん、原稿を書くのと本を読む気力が無くなるからだ。
毎年、お盆から九月にかけて下り坂なので、見る番組を探して録画しまくっている。
先週おもしろかったのは、番組というよりピース又吉の作った「文豪ジャパン」@「どや顔サミット」。
日本の文豪でサッカーチームを組んだメンバー表なるもの、サッカーは詳しくないけどキャラ解説に笑った。
フォワードがスピード感のある太宰と芥川。
攻守を受け持つセンターが三島由起夫、その左が江戸川乱歩、安部公房のトリッキーサイド。
最後尾DFはチームのまとめ役ができる夏目漱石。
一度見ただけで記憶できたほど納得のライン。
よくわからないのが、チームで唯一太宰と関係のいい井伏鱒二(笑)。山椒魚のようにゴールの中に閉じ込められてるからか?
ピース又吉、ジャンピングしながらの陰気なギャグも面白いし、今最も注目しているお笑いの人。
あの髪型はもしかして太宰か芥川?金田一耕助かと思ってた。
お気に入りのドラマは、「ドン・キホーテ」
児童相談所というテーマも興味深いが、基本好きな人情コメディで、好きな役者さんたちがキャラを楽しくしている。
松田勇太もかっこいいし。あれ?あの髪型も太宰っぽい!
(私は太宰より漱石ファン。でも、あの髪型にしてみようかな・・・いや、単なるおばちゃんだろ。)
韓国ドラマ「イ・サン」は、子役がかわいくて見始めたのだが、大人役に変わってから最初「子役と似てない〜」と思ってた主役3人が、回を追うごとに似てきた。
王子役の下がり眉とか、ヒロインの目を見張る顔とか、三枚目のニカッと笑う顔とか。
ヘアメイク技術なのか、監督の演技指導なのか、気のせいか?
三枚目のテス役だけは、登場時のオールバックがかっこよかったので、あのままいって欲しかったな〜。王子よりかっこいいとまずいのかね。
時代設定でひげ面や髪型、制服まで同じ同僚が多く、見分けがつきづらくなってきた。
監督は「大王四神記」と同じ人らしい。恋愛より政治的駆け引きや骨太な試練などが面白く描かれているので好きだ。


