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2012-12-31

[] コミックの自炊 14:57  コミックの自炊を含むブックマーク  コミックの自炊のブックマークコメント

毎回スキャンの設定とか忘れて違うものが出来上がるので今後のためにメモしておく。

iPad miniで見れれば良いので速度とファイルサイズ優先。綺麗なスキャンは目指さない。

用意するもの

分解

no titleを参考に。

とじ太くんでバラして背を数mm裁断するだけなのだが、このとき思い切って5mmくらい切ってしまうとちゃんと分解されずにスキャン時に事故ってしまう率が減る。

スキャン

コミックはjpegで保存した後でzipかpdfにまとめるものとする。最初からpdfにするとカラーページの処理や途中でミスったときの処理が面倒なのと、コミックならOCRは不要なので。

ScanSnap(S1300)の読み取り設定は

  • アプリ選択:「アプリケーションを起動しません(ファイル保存のみ)」
  • 保存先:保存したいフォルダを指定する(例えばタイトルのフォルダを作成しておく)
  • 読み取りモード
    • 画質:スーパーファイン
    • カラーモード:グレーもしくはカラー(※カラーページの度に一度スキャンを停止して設定し直す。途中で止めても連番は継続するので問題ない。)
    • 読み取り面の選択:両面読み取り
    • 継続読み取り:有効にする
    • オプション:全てチェックを外す
  • ファイル形式:JPEG
  • 原稿
    • 原稿サイズの選択:サイズ自動検出
    • マルチフィード検出:長さで検出
  • ファイルサイズ:2

ファイン+ファイルサイズ2とノーマル+ファイルサイズ1だとファイルサイズは大差無いが前者の方が綺麗。後でダウンサンプリングをかけるが、ファイン以上でスキャンしてあった方が仕上がりが綺麗。

なので画質はファインで良いのだが、カラーページはファイン以下だと干渉縞が目立つ場合があるのでスーパーファインにしている。

PDF化

  1. Acrobatを起動し、「ファイル→作成→ファイルを単一のPDFに結合」と選択。
  2. 「ファイルを追加」ドロップダウンメニューをクリックし、「フォルダーを追加」を選ぶ。
  3. 先ほどスキャンしたファイルが含まれるフォルダを選択して「ファイルを結合」。
  4. 終了するとPDFファイルが開くので、「ファイル→保存」をクリック。
  5. フォーマットを「Adobe PDF ファイル(最適化)」とし、「設定…」をクリック。
  6. 「画像の設定」でカラー画像およびグレースケール画像を150ppiにダウンサンプリングするように設定する。
  7. 「保存」をクリックすると最適化前に保存する必要がある旨を知らせるダイアログが出るので、それに従って保存する。ここで名前を同じにしておくと最適化後のファイルのみが残る。

*1:私が使っているのはLPLというカメラ関係の機材を扱うメーカーの製品だが、祖父が生前使っていたもので25年くらい前に買ったと思われる。

2012-12-18

[] ThinkPad X1 Carbonを買ってからやったこと 22:24  ThinkPad X1 Carbonを買ってからやったことを含むブックマーク  ThinkPad X1 Carbonを買ってからやったことのブックマークコメント

http://shopap.lenovo.com/jp/products/laptops/thinkpad/x-series/x1-carbon/

買ったので。

リカバリー・メディアの作成

なにはともあれ。

ThinkVantage ToolsのFactory Recovery Diskから作成。

USBフラッシュメモリとかもいけるらしいけどとりあえずいつものようにDVDで。

CapsLockを殺す

Ctrl2Capを使ってCapsLockをCtrlキーに変更。

コマンドプロンプトを管理者権限で起動して

> ctrl2cap.exe \install

した後に再起動。

指紋登録

ThinkVantage指紋認証ユーティリティーから。

ブラウザ

なんか最初Chromeが立ち上がった気がしたが慌てず落ち着いてFirefoxをダウンロードしてインストール。

続いてVimperatorをダウンロードインストール。

:mkvimperatorrc

とコマンドを打ってvimperatorrc作成。

その他いろいろ

後はまあ追い追い。

2012-12-10

[][] 湿度諸量の計算法(5) - 水分活性、不快指数、実効湿度 - 00:46  湿度諸量の計算法(5) - 水分活性、不快指数、実効湿度 -を含むブックマーク  湿度諸量の計算法(5) - 水分活性、不快指数、実効湿度 -のブックマークコメント

これまでのお話。

今回で一旦区切りにしようと思う。

今回は湿度諸量とはすこし異なる、生活の上で用いられる湿度に関連した指標について説明する。

水分活性

水分活性は以下のように定義される。

物質の水分と平衡にある空気の相対湿度の1/100の数値

密閉した容器の中に食品などを入れておくと、容器内の相対湿度はある値で平衡となる。要するにその時の相対湿度が水分活性である。

水分活性は食品の保存性に影響する。=0.65でも繁殖できる耐乾性のカビもあるが、たいていのカビは=0.80以下では繁殖ができない。乾燥食品や塩蔵食品、ジャムなどは水分活性を下げることで保存性を高めている食品の代表である。

不快指数

不快指数は温度と湿度の関数として「蒸し暑さ」を数値化した指標である。

1957年にアメリカでサムという人が空調設計のために考案したと言われているのだが、ちょっと探したところでは元の文献などは見つからなかった。

また、不快という言葉を使わずに温湿指数と呼ぶ場合もあるらしい。

不快指数には幾つかの計算法がある。

一番上は気温と相対湿度から、二番目は気温と露点から、三番目は気温と湿球温度(通風していないもの)から求める計算式である。各々多少は異なるが概ね同じような値が出る。

不快指数70を超えてくると蒸し暑さを感じはじめ、75-80では汗をかきはじめるようになる*1

3つの計算式をRで定義すると以下のようになる。

DI1 <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:不快指数
  0.81 * t + U/100 * (0.99 * t - 14.3) + 46.3
}

DI2 <- function(t, td){
  ## 入力:t…気温(℃)、td…露点(℃)
  ## 出力:不快指数
  0.99 * t + 0.36 * td + 41.5
}

DI3 <- function(t, tw){
  ## 入力:t…気温(℃)、tw…通風なしの湿球温度(℃)
  ## 出力:不快指数
  0.72 * t * (t * tw) + 40.6
}

実効湿度

乾燥した日が続くと木材が乾燥して火事が起こりやすくなる。

前日までの乾燥度を加味した湿度の指標が実効湿度である。実効湿度は次式により求める。

ここでは当日の平均相対湿度、日前の平均相対湿度である。係数は0.7を用いる。

用いる日数については一週間分もあれば十分であろうと思われる。使えるだけのデータを用いれば良いが、一ヶ月分使ったところで大差はない。

また、前日の実効湿度がわかっていれば、次式から実効湿度を計算できる。

実効湿度が50%以下、当日の最小湿度が30%以下で火災の危険性が高いと言われる。

Rで計算式を定義しよう。

EU <- function(U, EU1 = NULL){
  ## 入力:U…相対湿度(%) ベクトル
  ##     :EU1…前日実効湿度(%) 入力時は相対湿度は当日分のみで可
  ## 出力:実効湿度(%)
  if(is.null(EU1)){                     # 前日の実効湿度なし
    (1 - 0.7) * (U[1] + sum(0.7^(1:(length(U)-1)) * U[-1]))
  } else {                              # 前日の実効湿度あり
    (1 - 0.7) * U[1] + 0.7 * EU1
  }
}

参考文献まとめ

*1:上田(2000)による。なお、Wikipediaの記述ではもう少し緩い基準である(不快指数 - Wikipedia)。

2012-12-08

[][] 湿度諸量の計算法(4) - 露点温度、湿数 - 23:11  湿度諸量の計算法(4) - 露点温度、湿数 -を含むブックマーク  湿度諸量の計算法(4) - 露点温度、湿数 -のブックマークコメント

これまでのお話

前回は蒸発に関わるパラメータの説明をしたので今回は結露に関するパラメータの説明をしよう。

露点

水蒸気を含む空気を冷やしていくと、空気中の水蒸気が凝結し水滴となる。物体の表面でこの現象が起こった時、結露と呼ばれる。

その時の温度を露点と呼ぶ。温度であるため単位は℃となる。

定義は

湿り空気の温度を低下させていく時蒸気が凝結を始める温度。この温度での相対湿度は100%、飽差は0mmHgとなる。

である(『新訂 農業気象の測器と測定法』)。

なお、露点と湿球温度は似ているが異なる。湿球温度は乾湿計における湿球の温度である他に、飽和に達するまで断熱的に空気を過湿していった時に達成される最低温度という意味もある*1。過湿によって温度を下げていくと湿度が上がっていくので、その空気の露点も上がっていく。よって露点<湿球温度である。

過湿冷却では露点まで冷やせないし、湿球温度まで冷やしても結露は始まらないということである。

露点の測定

露点は直接測定することができる。

例えばコップに水と氷と温度計を入れてコップ内の温度を下げていき、表面に結露が見られた時点の温度を読み取ればそれが露点である。

自動測定が可能なタイプとして、塩化リチウムの吸湿電導性を利用した塩化リチウム露点計がある。これは保守性に優れるため現在でも気象観測用途で使用される場合がある(cf.404 Not Found)。

露点の計算

気温、相対湿度が分かっている場合に露点を計算するためには、

  1. 水蒸気圧を計算。
  2. その水蒸気圧を飽和水蒸気圧として持つ空気の気温を計算。

という2つのステップを踏む。

2つ目のステップでは飽和水蒸気圧を求める関数の逆関数が必要であるが、Goff-Gratchの式の逆関数を求めるのは手間なので、以下のMurrayの式の逆関数を求めよう。

ここでは気温であり、a=17.2693882、b=237.3(a, b何れも水面上の場合)、である。

計算手順は省くが、逆関数は以下のようになる。

Rで関数を定義すると以下のようになる。

dew <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:露点(℃)
  -(log(GofGra(t)*U/100/6.1078) * 237.3) /
    (log(GofGra(t)*U/100/6.1078) - 17.2693882)
}

GofGra(t)は気温(℃)から飽和水蒸気圧を求める関数で 湿度諸量の計算法(1) - 相対湿度 - - もうカツ丼でいいよなで定義した。

湿数

気温と露点の差を湿数と呼ぶ。定義は簡単でである。Rで定義すれば、

dew.dep <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:湿数(℃)
  t - dew(t, U)
}

である。

湿数はあまり使わない値のように思えるかもしれないが、高層天気図などでは日常的に使われている(cf.気象庁 | 高層天気図)。

例えば「アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図(AUPQ35)」を開いて、500hPa天気図*2(2ページ目)を見てもらいたい。ここには上空の気温などが書かれているのだが、気温は2行で表示されている。上段が気温で下段が湿数である。

目安だが、高層天気図では湿数3℃未満を湿潤、3℃〜6℃未満をやや湿っている、12℃以上(6℃以上とする時もある)の大きな湿数に対しては乾燥していると呼ぶ。

気温と湿数から相対湿度を求める関数をRで定義してみよう。

dewdep2rh <- function(t, dd){
  ## 入力:t…気温(℃)、dd…湿数(℃)
  ## 出力:相対湿度(%)
  GofGra(t-dd)/GofGra(t) * 100
}

適当に計算してみると分かるが、湿数3℃未満は概ね相対湿度80%以上に相当する。

参考文献まとめ

*1:乾湿計における湿球温度は感温部の形状や風速によって左右されるため実際には若干異なる。

*2:高層天気図は高度として気圧を用いている。気象観測に用いるラジオゾンデは気圧を直接測定するのでこちらの方が便利なのである。そして等圧線の代わりに等高度線を用いる。等圧面で考えると気圧と高度は対応関係にある。なお、500hPaは高度で言えば4,900m〜5,700m付近に相当する。

2012-12-03

[][] 湿度諸量の計算法(3) - 蒸発と飽差と飽差みたいな値 - 23:49  湿度諸量の計算法(3) - 蒸発と飽差と飽差みたいな値 -を含むブックマーク  湿度諸量の計算法(3) - 蒸発と飽差と飽差みたいな値 -のブックマークコメント

今回一番説明したかったのは絶対湿度とモル分率で残りは割とどうでもいいのだが、蒸発に関わる湿度量を無視するのはいくらなんでもアレなので説明しよう。

1. 蒸発とは

水蒸気の移動という視点から見てみると、蒸発というのは液面から空気中への水蒸気の拡散現象にほかならない。

水蒸気の分子量は約18g/molで、空気の平均分子量は約29g/molであるため、水面からある程度以上の高さでは水蒸気の浮力による乱流が発生し、湿度分布は一定となる。しかし、水面近傍には空気の粘性により乱流が発生しない領域がある。この領域の中を水蒸気は拡散によって移動する。この領域を拡散と呼ぶ。蒸発速度を支配するのが拡散層である。

拡散による物質の移動は濃度勾配に比例する。蒸発速度は拡散層内の水蒸気密度勾配に比例する。このことから、蒸発を制御するパラメータとしては以下の3つの影響が大きいと分かる。

  • 水温:水温が高いほど水面上の水蒸気圧が高くなるため、濃度勾配が大きくなる。
  • 外気絶対湿度:絶対湿度=水蒸気密度であるため、絶対湿度が低いほど濃度勾配が大きくなる。
  • 風速:風速が大きいと拡散層が乱され、薄くなる。結果として濃度勾配が大きくなる。

このうち特に影響の大きいのは外気絶対湿度と風速である。湯が早く蒸発することから水温の影響は大きいように見えるが、通常の気温の範囲ではあまり影響がない。

単位時間あたり、単位面積あたりの蒸発速度をとすると、風速が0.5m/s以上での蒸発速度は

で近似できる。は風速(m/s)、は飽和水蒸気圧、は水蒸気圧である。空気の絶対湿度と水面上の絶対湿度の差は圧力の形で表されている。これが後述する飽差である。

なお、蒸発速度は厳密には単位時間あたり、単位面積あたり、単位飽差あたりであり、単位はg/(m2・h・hPa)である。要するに風速が倍になれば蒸発速度は倍になるし、飽差が倍になっても蒸発速度は倍になる

蒸発についてはここではこれ以上立ち入らない。詳しくは参考文献にあげた上田(2000)などを参照のこと。

2. 飽差(Vapour Pressure DificitDeficit: VPD)

先に出してしまったが、蒸発速度に関して風速と同じくらい重要なパラメータであるのが飽差である。飽差の定義は以下のとおり。

湿り空気の水蒸気圧と、同じ温度の飽和水蒸気圧の差()。

単位はhPa等の圧力の単位。と同じ単位を用いる。

前回までに飽和水蒸気圧も水蒸気圧も計算できるようになっているので、気温と相対湿度さえ分かれば計算は簡単である。Rで定義すると、

vpd <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:飽差(hPa)
  GofGra(t) * (1 - U/100)
}

GofGraは温度tでの飽和水蒸気圧を求める関数である。

25℃、50%RHの条件下で15.8hPa。

3. 飽差?(Humidity Deficit: HD)

昨今、おそらく次のような定義と思われる値が園芸分野を中心に飽差と呼ばれている。

湿り空気の絶対湿度と同じ温度で水蒸気飽和状態にある空気の絶対湿度の差()。

英語でHumidity Deficit(HD)と呼ばれている値(HDの単位はmg/Lが良く使われるようだが)とほぼ等しいので、ここではとりあえずHDと呼ぼう。

単位はg/m3となる。絶対湿度も前回までに計算できるようになっているのでRで定義すると、

w.dif <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:飽差?(g/m^3)
  abs.hum(t, 100) - abs.hum(t, U)
}

abs.humは温度t℃、相対湿度U%での絶対湿度(g/m3)を求める関数である。

25℃、50%RHの条件下で11.5g/m3

絶対湿度は定義から分かるように同じ水蒸気圧でも温度が高いほど小さくなる。同じ量の水蒸気でも温度が高いと圧力が高くなるからだ。

よってHDの値は温度が高いほど相対的に小さくなる。

しかし、温度が0〜40℃くらいの範囲であれば温度の影響はそれほど大きくなく、水蒸気圧(hPa)の約0.7〜0.8倍が絶対湿度(g/m3)である。

飽差とHDの関係も同じであり、HDも飽差の0.7〜0.8倍の値である。要するに、HDも蒸発量の指標に使える。

とはいえやはりHDはHDであって飽差ではない。

HDは直感的には理解しやすい。HDの定義を言い換えれば

1m3の空気の中にあと何gの水蒸気を含むことができるか?

である。

この部屋の空気の中にあと何hPaの水蒸気を含むことができるか?

よりも圧倒的にイメージしやすい。

おそらく語訳が定まっていなかったので「飽差」としてしまったのだと思うが、このままでは、飽差(VDP)と飽差(HD)が出来てしまう。正直名前は別にして欲しかった。

しかしおそらくもう手遅れである。ヤフー知恵袋の回答に出てきたし、新聞も載ってしまったし、トマト栽培指標にも使われているし、大学教授の発表スライドにも出てきているし、園芸資材メーカーのHPにも載っているし、まあとにかくもう手遅れである。

工学分野とその他の分野の「絶対湿度」のように、「園芸分野で言うところの飽差(HD)」と「その他の分野で言うところの飽差(VPD)」が混在するよく分からない世界になっていくのだろう。というかもうなっている。

まあ飽差(HD)と飽差(VPD)は上述の通り大して差のない値なので、参考にするくらいならそんなに問題はない。というか、実際のところ飽差(HD)と飽差(VPD)のどちらが蒸発速度の指標として適切なのかよく分からない。

温度が高くなると同じ圧力でも水蒸気の密度が薄くなるのだから、飽差(VPD)は蒸発速度に対して大きくなるような気がするが、温度が上がると拡散係数が大きくなって蒸発速度が大きくなるという関係もあるので、一概には言えない。

まあ計算すれば分かるのかもしれないが、今日は眠いのでまた今度。

参考文献まとめ

[][] 湿度諸量の計算法(2) - 絶対湿度、混合比、比湿、モル分率 - 00:13  湿度諸量の計算法(2) - 絶対湿度、混合比、比湿、モル分率 -を含むブックマーク  湿度諸量の計算法(2) - 絶対湿度、混合比、比湿、モル分率 -のブックマークコメント

前回: 湿度諸量の計算法(1) - 相対湿度 - - もうカツ丼でいいよな

今回は絶対湿度を中心に解説しよう。「絶対湿度」は日常生活ではあまり聞くことがなく、使うこともない湿度の表現方法だが、概念としては相対湿度よりも理解しやすい。

前回のはじめ、空気の中には水蒸気が重量で1〜3%程度含まれていると述べた。要するに「空気に含まれている水蒸気の重量」を直接示したのが絶対湿度である*1

今回は絶対湿度および似た概念である混合比、比湿、そしてモル分率の説明をする。

なお、計算式の入力としては基本的に気温、相対湿度を用いる。

1. 絶対湿度(absolute humidity 工学:水蒸気密度)

単に絶対湿度といえばおそらくこちらを示す場合の方が多い*2

定義は

湿り空気1m3中に含まれる水蒸気質量。

であり、単位としてはg/m3またはkg/m3が用いられる。

式で表すと、絶対湿度(g/m3)は

  •    …(1.1)

である。は空気中に含まれる水蒸気の質量(g)で、は空気の体積(m3)である。

ここで理想気体の状態方程式

  •    …(1.2)

を考える。圧力(hPa)、:モル数(mol)、気体定数(0.08314462hPa m3 K-1 mol-1)、絶対温度(K = ℃ + 273.15)である。

いま注目したいのは水蒸気圧(hPa)なので、とおき、式(1.2)を式(1.1)へ代入する。

  •    …(1.3)

水の質量数を(18.01528 g/mol)とすると、モル数は次のように表現できる。

  •    …(1.4)

式(3)へ式(4)を代入する。

  •    …(1.5)

式(5)に具体的な数字を入れていこう。

  • = 18.01528
  • = 0.08314462

なので、

  •    …(1.6)

である。なお、セルシウス度(℃)。

計算して、

  •    …(1.7)

となる*3

さらに、相対湿度(%)の定義

を思い出すと、

であり、式(1.7)に代入すると、

  •    …(1.8)

となる。式(1.8)を用い、気温、相対湿度が入力となるようにRで関数を定義すると

abs.hum <- function(t, U){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ## 出力:絶対湿度(g/m^3)
  2.166740 * 10^2 * U * GofGra(t)/(100 * (t + 273.15))
}

となる。なお、関数GofGraは前回定義した飽和水蒸気圧を気温から求める関数である。

25℃、50%RHの時の値は11.5g/m3

2. 混合比(mixing ratio 工学:絶対湿度)

混合比は次のように定義される値である。

ある湿度の空気中に含まれている乾き空気1kgに対する水蒸気の質量。

空調分野などではこちらが絶対湿度と呼ばれることがあるらしい。

絶対湿度が体積比であったのに対し、混合比は重量比である*4。また、分母から水蒸気が除かれているという点も異なる。

定義から分かるように無次元であるが、便宜上kg/kgやg/kgのような単位が使われる。

混合比(kg/kg)を式で表すと、

  •    …(2.1)

である。ここでは水蒸気の質量(kg)、は乾き空気の質量(kg)である。

式(2.1)は水蒸気の密度(=絶対湿度)を(g/m3)、乾き空気の密度を(g/m3)とすると、次のように書き換えられる。

  •    …(2.2)

ここで、水蒸気と乾き空気の状態方程式を考えると、水蒸気と乾き空気の密度はそれぞれ次のように表現できる。

  •    …(2.3)
  •    …(2.4)

は水蒸気の気体定数で、は乾き空気の気体定数である*5

式(2.3)、(2.4)を式(2.2)に代入すると、

  •    …(2.5)

である。乾燥空気と水蒸気の気体定数の比は約0.622である。また、乾き空気の分圧は大気(hPa)から水蒸気分圧を引いた値なので、式(2.5)は

  •    …(2.6)

となる。式(2.6)を元に、気温、相対湿度を入力とする関数をRで定義すると

mix.r <- function(t, U, P = 1013.25){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ##     :P…大気圧(hPa、省略時標準大気圧1013.25)
  ## 出力:混合比(kg/kg)
  0.622 * (U/100 * GofGra(t)) / (P - U/100 * GofGra(t))
}

となる。

25℃、50%RHの時の値は0.0987kg/kg

3. 比湿(specific humidity)

混合比は分母が乾き空気であったが、これを湿り空気としたのが比湿である。定義は以下の通り。

湿り空気1kgに含まれる水蒸気質量。

比湿(kg/kg)を式で表現すると、

である。混合比と同様に計算すると、

となる。実際に式変換をやってみた人はわかると思うが、こちらの方がやや複雑である。

気温と相対湿度を入力としてRで関数を定義すると

sup.hum <- function(t, U, P = 1013.25){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ##     :P…大気圧(hPa、省略時標準大気圧1013.25)
  ## 出力:比湿(kg/kg)
  0.622 * (U/100 * GofGra(t)) / (P - 0.378 * U/100 * GofGra(t))
}

となる。

25℃、50%RHの時の値は0.0978kg/kg

ちなみに、通常の大気であれば比湿と混合比はほとんど値が変わらない。普通の気温の範囲ならば大気圧に対して水蒸気圧はかなり小さいからだ。

そこで、通常の気温の範囲であり、厳密な精度が必要ないのであれば、混合比も比湿も次のように計算してしまってもよい。

4. モル分率(mol fraction)

絶対湿度、混合比、比湿は質量、体積を基準に定義された値である。

それに対し、モル分率は水蒸気と湿り空気のモル数の比を基準に定義される。定義は以下のとおり。

空気中の水蒸気の物質量()と、空気全体の物質量()との比

無次元だが便宜的に単位mol/molを用いる場合が多い。

ドルトンの法則(cf.ドルトンの法則 - Wikipedia)によると、圧力比は物質量の比と等しいので、モル分率

と表現できる。

定義は物質量同士の比だが、計算上は物質量よりも圧力から求めたほうが簡単である。

温度、相対湿度を入力としてRで関数を定義すると以下のようになる。

mol.frac <- function(t, U, P = 1013.25){
  ## 入力:t…気温(℃)、U…相対湿度(%)
  ##     :P…大気圧(hPa、省略時標準大気圧1013.25)
  ## 出力:モル分率(mol/mol)
  U/100 * GofGra(t)/P
}

25℃、50%RHの時の値は0.0156mol/mol

参考文献まとめ

*1:絶対湿度について話をするとき、若干注意を要する点がある。湿度諸量を表す用語には一部の工学系分野とそれ以外で異なっているものがあるのだが、この「絶対湿度」に至っては同じ名前で別の概念を表している。絶対湿度という単語が出てきた場合は、定義を確認する必要があるし、自分が記述する側である場合は定義を述べておくべきだろう。

*2Wikipedia(湿度 - Wikipedia)では明示的に「容積絶対湿度」という呼び方をしている。

*3:次のような表現も使われるが、丸め誤差程度の誤差を除いて実質的に同じ式である:。式は上田(2000)による。

*4Wikipediaでは重量絶対湿度という表現が使われている。

*5:この各気体に固有の気体定数という概念は気象学の分野でよく使ものだが、詳しくは 大気の熱力学 - 理想気体の状態方程式 - もうカツ丼でいいよななどを参照。

raycyraycy 2014/02/14 08:37 勉強になります。なお、綴りですが、deficitが正のようです。

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