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Mozilla Flux RSSフィード

2009-04-13

Taskfoxのデモに見る新しいポイント

Weekly Updates 2009-04-06』でちらっと紹介したTaskfoxのデモだが、Mozilla Labsの『Taskfox Prototype: Ubiquity in Firefox』ではビデオ付きで解説されており、この件はライフハッカー[日本版]でも『Firefoxコマンドライン機能のデモが公開中』として記事に取り上げられた。

コマンドベース

Aza Raskin氏がHTMLとJavaScript(jQuery使用)で作成したTaskfoxのデモは、上の解説ビデオを見ながら実際に触れてみるのが一番わかりやすい。使用できるコマンドは限られており、ユーザーインターフェイス(UI)も最小限に絞ったものだが、『コードネーム:Taskfox』で触れたモックアップには見られない、新しい要素が含まれているので要注目だ。

新要素の一つ目は、プレビュー画面の強化である。検索結果が表示された場面で、いくつかの項目に「>」のマークが付く。マークを直接クリックするか、項目を合わせて[→]キーを押すと、リンク先のプレビューが出る。たとえば、Googleで「Firefox」を検索した場合でも、WikipediaのFirefoxの項目へとジャンプできるわけだ。

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二つ目は、修飾語をプレビュー画面に移動させたこと。以前は、"to"とか"from"といった助詞をロケーションバーの右端に用意し、ユーザーがスライドさせて補語を調達してはどうかとの話もあった(『UbiquityとFirefoxの融合に向けて』)。だが、これでは入力も処理も複雑になる。新しいアイデアは、より直感的だ。サービスを選択したら、ユーザーが入力するパラメーターは一つだけとし、あとは必要に応じてボタンで切り替えていく。翻訳サービスであれば、原語がパラメーターとなり、翻訳先の言語はボタンで選択することになる。

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三つ目は、プレビューウィンドウの分離だ。調べ物をした後で、その結果を脇に置いておけるこの機能は、Taskfoxの用途を確実に広げるだろう。デモは対応していないが、分離したウィンドウはもちろん再度ドッキングさせることができる。おそらく、ウィンドウを分離しつつ、別のプレビューウィンドウを呼び出すことも可能だ。

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マウスベース

実は、Raskin氏はマウスベースのTaskfoxについても、デモを作成済みだ。『UbiquityはFirefoxの一部となれるか』でマウスベースのUbiquityの話に触れたが、続報がなかったのでお蔵入りになったと思っていた人も多いだろう。筆者もその一人だ。

しかし、Ubiquityと違って、Taskfoxは操作をシンプルな形にまとめた。これをマウスベースのUIへとフィードバックすることは自然な流れだといえよう。タブこそ使わないが、内容的にはIE8の「アクセラレータ」と非常によく似ている。

ユーザーがWebページ中で語句を選択すると、"badge"(バッジ)と呼ばれるアイコンがカーソル付近に表示される。これをクリックすると、サービスの一覧が表示されるので一つを選ぶ。結果は、コマンドベースのときと同じようにプレビュー画面に表示される。

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このマウスベースのUIは、おそらくコマンドベースのUIと併存することになるだろう。お互い邪魔にならないので、片方に限定する理由はない。

今回扱った新要素は、どれも使っていて納得のいくもので、前途有望な機能だとの印象を受けた。

KompoZer 0.8 Alpha 2が早くも登場

リニューアルされるKompoZer』の続報である。Alpha 1のリリースからわずか一ヶ月半で、Alpha 2がリリースされた。今回はWindows版、Mac OS X版、Linux版が最初からそろっている。Alpha 1では、Mac OS版はLinux版から数週間遅れて出てきたのだが、そのタイムラグがなくなったわけだ。

Alpha 2に新機能の追加はなく、バグ修正がメイン。また、MozillaZine.jpフォーラムにこの件のスレッドも立った。なので、本来ならMozilla短信で扱うレベルの情報である。しかし、もじら組のamigomr氏が「前途多難に見える」と悲観的に取り上げているので、見過ごせなくなった。

まずは修正事項から見ていこう。Alpha 1に対して寄せられたバグ報告の50%程度をAlpha 2で解決した。修正された主なバグは次のとおり。

  • 切り取り/コピーが壊れている
  • CSSエディタでツールバーのアイコンが消失するバグその他
  • フォント設定ウィンドウで「getIntPref」エラー
  • メニュー項目の「View > HTML source」が働かない

こうしたバグ修正の甲斐もあって、KompoZer 0.8 Alpha 2はNvu 1.0やKompoZer 0.7よりも安定性が高まったという。次のターゲットはサイトマネージャの改良で、今はローカルファイルしか扱えなくなってしまっているが、リモートのファイルも適切に処理できるようにする。そのほか、”DOM sidebar”のバグ修正やCSSエディタをCSSツリーにリンクすることなども計画されている。

Alpha 1では、単純にソース全体を表示するモードを撤去したのだが、ユーザーからは不満の声が強い。とはいえ、Nvuのカスタマイズされたコードを流用すると動作が重くなりすぎるばかりか、バグも多いので、実装は後回しにならざるを得ない。ただ、改訂作業を行っているFabien Cazenave氏は、コメント欄などで、Alpha 3ではSeaMonkey Composerのコードを組み込むことで暫定的に対応すると述べている。なお、この場合構文のハイライト表示はされない。

全体的に見れば、KompoZer 0.8の開発は着実に進んでいるとみるべきだろう。SeaMonkey/Thunderbird開発者のRobert Kaiser氏は、この開発成果がSeaMonkey Composerだけでなく、Thunderbirdにも利益をもたらすだろうと述べている。Thunderbird 3でさえ、メール編集のコンポーネントはMozilla Composerの古いコードを引きずっているばかりか、管理者も事実上いない状況だ。KompoZer 0.8あるいは0.9がGecko 1.9.1に対応するようになれば、Thunderbird 3とレンダリングエンジンが共通になるので、移植もしやすくなることだろう。Thunderbird 3.xでKompoZerのコードが取り込まれることも充分ありうる話だ。

Cazenave氏は、さらに、『Future of KompoZer』の中でKompoZer 0.9に関する将来像に言及している。それによると、KompoZerをOpenKomodoをベースにビルドすることを考えているらしい。より詳しくいえば、プログラムのソースコード編集とデバッグに特化したScintillaというコンポーネントがまずあって、これをMozillaアプリケーションに対応させたSciMozというコンポーネントがある。OpenKomodoがSciMozを利用しているので、そのコードをKompoZerでも使うという流れだ。

先進的だが動くコードがなかなか更新されないBlueGriffonと比べて、KompoZer 0.8は「早めにリリース、しょっちゅうリリース」というオープンソース開発の鉄則を守り、漠然とではあるが将来像も見えている。道のりが険しいことは確かだが、そう将来を悲観したものでもないだろう。

(09/04/14追記)
Re: KompoZer 0.8 Alpha 2が早くも登場』というリアクションが返ってきた。

手短に感想を書いておこう。まず、KompoZer 0.8というかなり小規模のプロジェクトに対して、ナイトリーできっちり固めてからAlphaにしろと要求するのは酷な気がする。それから、注目を集めたいならKompoZerのオフィシャルサイトで大々的に発表すればいいが、そうせずにCazenave氏の個人サイトで公開している事実は、もっと考慮されていい。

次に、主観的にHTMLの手打ちを最高と思うかはともかく、客観的にWYSIWYGのHTMLエディターに需要がないと言えるのか。みんながみんなブログを使っているわけでもないだろう。「ごくごく一部のユーザのニーズ」と断言する根拠は? 国内/非市販/開発継続中のものに限定しても、Crescent Eveez-HTMLあたりは有名なはず。ニーズが乏しければ開発は打ち切られていそうなものだ。ちなみに、当ブログではどの検索語でページにヒットしたか統計が出るのだが、3月に「KompoZer」を含む語句で175件のヒットがあった。KompoZerの存在もまだ忘れられてはいない。

あと、SeaMonkey Composerはブラウザスイートを使う人向け。KompoZerのような単独のソフトにも需要があることは言うまでもない。加えて、ソフトウェアの将来像は、漠然とでも見えていれば開発の方向性に迷わずに済むのだから、「見えている/見えていない」の二分法で割り切らねばならないものではない。