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Mozilla Flux RSSフィード

2009-04-17

Firefox.nextのサポート対象はXP SP2以降となる見とおし

Firefox.nextはWindows 2000をサポートせず』の続報である。mozilla.dev.planningに数多くの意見が寄せられ、議論が進んだ結果、Michael Connor氏は主張を一部撤回し、Firefox.nextではWindows XP Service Pack 2(SP2)以降をサポートするという新たな提案を出した。ただし、Firefox 3のときと違い、未サポートのOSでもプログラムの動作はブロックしない。

Microsoftのサポート期間だけを捉えると、XP SP2はサポートしつつWindows 2000を切るのは一貫しないようにも見える。しかし、OSのセキュリティという観点からすると、XP SP2のほうがレベルは高いだろう。技術的には、XP SP2でOSのAPIが少なからず変更されたため、SP1以前とでは差があるのに対し、SP3との差は小さい。つまりGecko 1.9.2の開発やメンテナンスなどにかかる負担は、SP2を含めてもほとんど変わらない。ユーザー数から見ても、さまざまな理由でSP2からSP3にアップデートしていないユーザーは多いらしく、SP1や無印(サービスパックなし)と同列には扱えない。加えて、IE7/8やGoogle Chromeも、XP SP2を最低ラインに定めている。

Connor氏が主張を変えた理由は明言されていないものの、議論の流れからすると、上のような事情が考慮されたものとみられる。まだ開発総責任者のMike Beltzner氏がコメントを出していないが、Mozilla Corporationの技術担当副社長Mike Shaver氏はConnor氏と同じ意見のようであり、このまま議論が決する可能性は高い。

重要なのは、Connor氏が、「現在のプランでは、古いバージョンのWindowsも動作をブロックされることはない」と述べている点である。これだけでは意味をつかみにくいが、話の全体から判断すると、たとえばWindows 2000やXP SP1でもFirefox.nextの動作自体は可能ということだ。ただ、インストーラの扱いがはっきりしない。警告を出すだけなのか、それともインストールを停止するのかは極めて重要で、もし後者なら、自分でソースコードからビルドするか、あるいは私家版ビルドを使うことになり、ほとんどのユーザーにとってはそのOS上で動作しないのと変わらなくなってしまう。

これに関連して、Connor氏は、「サポートしない」とは次のような意味だとしている。

  • tinderboxのカバーなし
  • QAのカバーなし
  • ユニットテストとTalosのパフォーマンスのカバーなし
  • これらのプラットフォームにのみ影響するバグは、1.9.2以降ではBlockerとして扱わない
  • サポートされたOSのバージョンで妥協しない利害関係者からの修正は受け入れる

要するに、サポート対象外のOSでMozillaが公式のビルドを作成することはなく、動作テストは、自動化されたものも、手動のものも一切行わない。それらのOSに特有のバグが発生した場合、Mozillaが積極的に修正することはなく、それでは困るという人からの修正を消極的に受け入れるだけという趣旨である。

インストールできなくするとは述べていない点を重視するなら、インストーラは警告を出すだけにとどまると考えられよう。他方で、実際に警告だけでどれほどの効果があるかという問題もある。「そのOSはサポートしていないから特有のバグには対応しない」と言ったところで、ユーザーの納得が得られるかは別だ。コストを考えると、インストールを停止するほうがずっと楽だ。

帰趨がどうなるか、引き続き議論のゆくえに注目したい。

Firefox 3.0.10でもブックマークメニューが正常化

メニューバーの「ブックマーク」をクリックしただけなのに、なぜか「ブックマークに追加しました」というダイアログが出現する問題(『ブックマークメニューの不審な挙動』)。各所で話題になっているこのバグが、Firefox 3.0.10(米国時間の5月19日リリース予定)でようやく解消されることになった。

問題の原因や、それに対する対策については、『ブックマークメニューが正常化』を参照してほしい。そこで書いたように、Firefox 3.5向けには既に対策が施されたのだが、Firefox 3.0.x系列ではまだだった。最近になって修正の承認が得られ、現時点では3.0.10向けに修正済みとなっている(Bug 406646)。

時間はかかったが、解決されたのはうれしいニュースだ。ちなみに、筆者はFirefox 3.5の開発版を日々使っているが、この修正が入ってからは、意図しないタイミングで上記ダイアログに遭遇したことは一度もない。かなり効果があることは確かだ。

(09/05/07追記)修正はFirefox 3.0.11に持ち越された。

今日のコードフリーズはたぶん無理

Firefox 3.5 Beta 4のコードフリーズが遅れているが、おそらく今日中に到達するのは無理だろう。これを書いている時点で、障害となるP1 Blockerのバグが9個ある(バグリスト)。うち二つは形式的なものだったり、サーバーサイドの問題だったりするので、実質は7個。重要性でいうと、Vistaでフォームにタイプするとクラッシュする”Bug 488311 - Typing in various forms around the web causes Firefox 3.5b4pre to crash [@ nsAutoCompleteController::ClosePopup() ]”が真っ先に挙がるものの、パッチができているので近いうちに修正されそうだ。

厄介なのは、パッチが完成していない”Bug 442059 - [native JSON] allow to blacklist keys by name when encoding to JSON”と”Bug 471214 - Brand function-valued properties at set time, not call time”だろう。作業に米国時間で今週いっぱいはかかるのではないだろうか。4月24日のリリースは難しくなってきた。

加えて、リグレッションも気になる。本家mozillaZineフォーラムでは、スマートロケーションバーの動作が遅くなったと報告されている。Vistaに特有の問題らしく(Bug 488684)、筆者の環境でも同じ症状が出るのだが、開発者からのリアクションはまだ。コードフリーズまでに修正される可能性は低そうだ。ただ、Bug 488311と関連があるなら、一緒に直るかもしれない。

もう一つのリグレッションは、『カラーマネジメント・コンポーネントの更新』で触れた表示の問題だ。『Is your system ICC Version 4 ready?』で最新のShiretoko Nightly(3.5b4pre, ID:20090416044319)をチェックしてみると、ICC version 2に対応/Version 4には非対応の描画になる。Firefox 3.1 Beta 3では問題なく表示されるため、明らかに不具合なのだが、まだBugzilla@Mozillaに報告すらもないので、Beta 4では残念ながら修正されないだろう。

(09/04/18追記)
コメント欄でHide Kayさんに教えてもらったのだが、Alice0775氏が”Bug 488800 – qcms ICC version 4 doesn't work on Windows”を登録してくださった。次のマイルストーンでの修正を期待したい。