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Mozilla Flux RSSフィード

2009-05-02

Adblock Plus vs. NoScript

Adblock PlusNoScriptは、Firefoxのアドオンの中でもトップクラスの知名度を誇る優れたアプリケーションである。ところが、今、両者の間でもめごとが起きている。

Adblock Plusの作者Wladimir Palant氏が書いた『Attention NoScript users』によると、Adblock Plusの対象広告リストとして有名なEasyListに、NoScript関連のドメインが追加されたのが発端のようだ。二週間ほど前のことである。リストに追加されると、Adblock Plusのユーザーに対してはそれらのWebサイトで広告が表示されない。NoScript側がこれに対抗措置を講じたことで争いに火が付いた。

当初、NoScriptの作者Giorgio Maone氏は、難読化されたコードを追加してAdblock Plusの一部機能を無効にしてしまったらしい。ユーザーがNoScriptをアップデートすると、Adblock Plusの機能に影響が出る形だ。NoScriptのフォーラムでは互換性の問題を解決しただけと説明されたが、Mozilla Add-ons(AMO)のポリシーに抵触する振る舞いだということで、この措置は撤回された。

しかし、今度はユーザーの同意無くAdblock Plusに独自のホワイトリストを追加するようになったのである。つまり、NoScript関連のドメインでは広告が従来どおり表示されるように、例外を設けたわけだ。これでは元のリストを上書きしたも同然だ。しかも、厄介なことにこのホワイトリストは無効にはできるが、削除できない。削除すると次回Firefoxを起動した際に追加される仕組みになっているためだ。加えて、NoScriptをアンインストールしたときも、この追加分は残ってしまう。

Maone氏の説明では、ユーザーにNoScriptの開発をサポートする機会を与えるべきだとのこと。本音では、広告収入が減るのは困るのだろう。

Palant氏は拡張機能作者が拡張機能から収入を得ること自体には反対していないが、今回の件はやり過ぎだとして非難している。AMOのNoScriptに対するレビューにもユーザーからの批判が殺到しており、中にはマルウェア扱いする声さえある。

Palant氏の発言からすると、今のところAdblock Plusがプログラム上の対抗措置を組み込むことはなさそうだが、対立が簡単に終息するとも思えない。拡張機能作者に対する寄付はさほどの額を集められないものとみられ、広告収入に頼らざるを得ない実情がある一方で、広告を見たくないユーザーの選択も尊重に値するから、それを実現するアプリケーションが存在することもまた正しいだろう。Palant氏はユーザーの犠牲のもとに拡張機能をマネイタイズすることに反対しており、正論ではあるが、かといって拡張機能作者に自己犠牲を強いていいのかという問題が残る。

筆者はユーザーの同意無くホワイトリストを追加するNoScriptの手法には反対だが、開発費の捻出に広告収入が必要だとの説明を先に表示し、明示的な同意を得てから追加するのであれば、それはやむを得ないと考える。

(09/05/04追記)続報:『NoScriptの全面譲歩で決着

kouithikouithi 2009/05/02 11:03 それで、ホワイトリストに追加していないNoScriptのページがホワイトリストに入ったのか…。
アドオンアップデートの時に通知してくれれば悪い印象を持たずにすんだのに…。

WizWiz 2009/05/02 14:44 私はNoScriptは使用していますが、Adblock Plusは使用していなかった為、今回のNoScriptのVersion Upが関わるユーザサイドとしての困惑はなかったのですが…。
ただ、以前から多少疑問に思っていたのが
> 開発費の捻出に広告収入が必要
この辺りの事柄でしょうか。
現状、Firefoxの開発母体であるMozilla FoundationはGoogle(Googleplex)と契約を交わして…ということで収入源がある程度確保されていると言われていますよね。
今後、このような収入形態がどうなるかはさておき、現状はこうなわけですし、FirefoxをはじめとするMozilla Foundationがリリースするアプリケーションは、拡張(Add-ons)によってその魅力、つまり、ユーザがそれを使いたい(使い続けたい)という構図があると言えると思うのです。
が、その魅力に貢献しているAdd-ons開発サイドには、なんら利益の配分というのはないのでしょうか?
ここのところ、Firefoxのメジャーバージョンアップ(3.0*系から3.5?系)に伴い、タブ周りやJavaScript周りなどなど、Mozilla Foundationサイドでブラウザ単体のパフォーマンス向上に力を注いでいるのはわかります。
がしかし、それらのパフォーマンスの試行錯誤だけを以って、他のベンダーがリリースするブラウザに勝るという感は私見ではあまり見受けらません。やはり、Add-onsの開発サイドの協力があってこそのFirefoxだと思うのですね。
ですので、この辺り(Mozilla FoundationはGoogleから、ということを踏まえ)、Mozilla FoundationはAdd-onsの開発サイドへの何らかの形での…ということは、どのような仕組みになっているのでしょうか?(無報酬…なのでしょうか?)
であるとすれば、今回の件について、Add-ons開発サイド同士や、それぞれのフォーラムでの意見だけでなく、Mozilla Foundationサイドの見解もほしいなと思った次第です。
長々とすみません。失礼いたします。

RockridgeRockridge 2009/05/02 17:21 kouithiさん、Wizさん、コメントありがとうございます。

> kouithiさん
どうやらNoScriptは最新版でユーザーの同意を求める方向に転換したようです。

> Wizさん

たしかにMozillaはアドオンの魅力によってユーザーを惹きつけ、シェアをより多く獲得することで、Googleと有利な形で契約を結ぶことができています。

しかし、Mozillaが選んだ利益の分配方法は間接的なものです。たとえば、AMOの継続的なアップデートがそれで、アドオン開発者にもアドオンユーザーにも使いやすいものを目指して基盤整備を行っています。アドオンをユーザーにアピールするための工夫も重ねられています。

また、Mozilla Developer Centerで開発者向けに文書を整備していますし、Firefox本体のAPIを改良することもここに含まれるでしょう。

直接的な利益の分配は、どこが主体になって誰にどのように分配するかの決定が極めて困難だと思われますので、上記のような間接的な分配方法は理にかなっているのではないでしょうか。

marumekunmarumekun 2009/05/03 19:39 >しかも、厄介なことにこのホワイトリストは無効にはできるが、削除できない。削除すると次回Firefoxを起動した際に追加される仕組みになっているためだ。加えて、NoScriptをアンインストールしたときも、この追加分は残ってしまう。

ちょっと誤解を招くような。
正確には削除は出来るけどFirefoxの起動時にホワイトリストにNoScript関連のドメインがないと再書き込みを行うわけですね。

で、問題は
ホワイトリストに書き込みを行うことか、それともそれをユーザーの許可を得ずに行うことなのか。

個人的には他の拡張機能に影響を与えることは出来る限り避けるべきだと思いますね。
仮にホワイトリストへの追加を認めるとしたら、Rockridgeさんの仰るようにユーザーの許可か、明示的に追加を行うと告知するべきだと思います。
あと、NoScriptをアンインストール時に追加分を消さないのはフェアじゃないですね。
Giorgio Maone氏の狭量さにげんなりします。

RockridgeRockridge 2009/05/04 14:41 marumekunさん、コメントありがとうございます。

> 仮にホワイトリストへの追加を認めるとしたら、Rockridgeさんの仰るようにユーザーの許可か、明示的に追加を行うと告知するべきだと思います。
> あと、NoScriptをアンインストール時に追加分を消さないのはフェアじゃないですね。

AMOもまさにそのように判断したようです。しかも、さらに厳しいハードルを課す方針です。この方針を打ち出すまでのスピードから見て、本件を重大視していることは間違いありません。

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