ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

Mozilla Flux RSSフィード

2009-05-28

JetpackはGreasemonkeyスクリプトとの連携を計画

Firefoxにスクリプトベースの軽量アドオンを追加可能にするJetpack。バージョン0.1.0からスタートしたエンジンはあっという間に0.1.5にまでバージョンアップし、さらにJetpack Enhancement Proposal(JEP)と呼ばれるAPI候補も公開されるなど、凄まじい勢いで開発が進められている。

そんな中、Product LeadのAza Raskin氏が自己のブログで『Jetpack FAQ』を公開した。ユーザーからの質問にRaskin氏が答える形式で、抽象的な回答にとどまっているものも少なくないが、時折強く興味を惹かれる記述も見られた。

一つ目がこれだ。

Q: Is Jetpack competitive against the Greasemonkey add-on or is the goal really something different?

They are different. Jetpack is informed by the success of Greasemonkey. Greasemonkey is awesome. It’s an add-on that makes it easy to make the current page you are looking at better. Jetpack is about making the entire browser better. We plan on adding support for Greasemonkey scripts to Jetpack to allow them work even better together.

JetpackがGreasemonkeyに影響を受けたことを認めつつ、Greasemonkeyスクリプトが現在閲覧しているページを改善するものであるのに対し、Jetpack(のFeature)はブラウザ全体を改善するものだと位置づけて、目的の違いを強調している。しかし、同時にJetpackがGreasemonkeyスクリプトをサポートし、両者をよりよく動作させる計画もあるとRaskin氏は述べている。

もう一つ、既存のアドオンとの関係も気になるところだ。

Q: Is there a way to port/migrate existing add-ons to the Jetpack model?

Currently, the Jetpack API is limited so not everything possible in current add-ons is possible in Jetpack. Over time, more and more add-ons will be portable to Jetpack.

That said, we plan on creating a converter so that any Jetpack can be turned into a standard XPI-style extensions.

Raskin氏いわく、現在のJetpack APIはアドオンの機能をすべてサポートするレベルには達していないので、アドオンからFeatureへの移植はまだ無理だ。しかし、Jetpack APIを利用したFeatureを、標準的なXPIスタイルの拡張機能へと変換するコンバーターを作成する計画だとしている。

こうした計画がいつ実現されるかは不明であるものの、現在の開発ペースが維持されるならば、遠い先のことではないだろう。なお、Jetpackは来週あたりに大きめのリリースを予定しているそうだ。バージョン0.2.0へのアップデートだろう。

FPD Meeting 2009-05-27

重要な時期なので個別の記事として扱う。

今週のFirefox Product Delivery Meeting(2009-05-27実施)より。なお、日付は米国太平洋夏時間(PDT)を基準にしているので、日本時間とはずれる。

Firefox 3.5のリリース関係

Firefox 3.5はゴールが近づいてきた。まず、RC1のコードフリーズは5月28日夜に再設定された。29日のテストデーにリリース向けビルドが間に合わないが、ナイトリーで代替するつもりなのだろう。コードベースは同じであり、ほとんど不都合はないはずだ。現在実質的なBlockerバグが12〜13個あるので、スケジュール的になかなか厳しいが、タイミングを考えるとここで開発作業を切り上げざるを得ない。

流れからすると6月1日にQA(品質テスト)をスタートさせることになるので、終了は6月9日〜12日。この時期にRC1がリリースされる。

問題はその先だが、本ミーティングに興味深い報告が二つ出ている。一つは、「Fastest Firefox」キャンペーンを6月1日に開始するというもの。以前触れたが、このキャンペーンは、Firefox 3.5正式版リリースの3週間前に始めるとされていた。単純に3週間足すと6月22日になるわけだが、そこまでピンポイントで狙っているとも思えないので、6月第3週の後半から第4週にかけてがターゲットだろうと推測される。

もう一つは、Mozilla Corporationが社をあげて社員参加のテストデーを実施するとしており、その日を今から2〜3週間後としている報告だ。つまり6月第2〜第3週を指し、テストを行うからにはフィードバックを考慮する必要があるので、製品のリリースはその先になる。上で挙げた「6月第3週の後半から第4週」に正式版を出すという予測と整合的だ。

RC1の開発が遅れているので、可能性が高いのは明らかに6月第4週のリリースだが、第3週のうちに登場するサプライズも捨てがたい。いずれにせよ、昨日述べたとおり周りが既に動き出しているので、開発陣はRC1に致命的な不具合がないかぎりRC2をスケジュールに載せないだろう。

その他

Firefox 3.5 Beta 4のユーザー数は70万人を突破し、なおも増加中。Firefox 3.5正式版に対応したアドオンの割合は64%(先週+4%)に向上した。

Firefox 3.5 RC1は73ロケールに対応する予定だ。また、3.5のECMAScript 5サポートについて、ドキュメントが公開され始めた

最後に、Firefox 3.0.11は、これまで6月2〜3日とされていたリリース日が6月4日に変更された。

Thunderbird 3の開発動向 2009-05-26

今週のThunderbird Status Meeting(2009-05-26版)その他より。日付は米国太平洋夏時間(PDT)が基準である。

Thunderbird 3 Beta 3は、新検索システム(Bug 474701)が完成していないため、スケジュールが立たない状態のままだ。ただ、Beta 4のスケジュールも合わせて策定するそうなので、決まるときは一気に決まるだろう。

Beta 3はUI、バックエンド、ローカライズなど、後の作業に重大な影響を与える部分をまとめて変更するリリースとなる。重要度の低いものはBeta 4に回すわけだ。しかし、新検索システムのマルチバイト対応(Bug 472764)がBeta 4に回されている。つまり、Beta 3では、新検索システムが日本語の全文検索に対応しない。このあたりの作業は変更として大きいはずで、どうやら重要度が低くなくても、作業に時間がかかるものは後回しになっている模様。

こうした状況にあって、公式にはなおFinalを第3四半期中に出すことになっている。実現しようと思えば、7月末にBeta 4をリリースし、9月初めにはRCを出さねばならないだろうが、はたして可能なのか。

最後に、気になった点を挙げておくと、『スタートページのスペースを活かす』で採り上げたフォルダサマリー機能(Bug 492158)は、いまだにBeta 3を実装目標としている。開発版のスクリーンショットを掲載しておこう。

f:id:Rockridge:20090528061136p:image

もう一つ、テーマの改訂も動き出した。Windows版では、Vista/Windows 7とXPでアイコンや色を変えるという。

また、上記ページで「3(.1) 」という表記になっている点にも注目だ。Thunderbird 3の次は、比較的小幅なバージョンアップを予定しているらしい。Lightningとの統合など、積み残しを拾うのがメインになると予想され、エンジンもGecko 1.9.1.xベースを維持するのではないかと思う。