モンスターペアレントという希望

理不尽な要求や難題を学校側に突きつける保護者、いわゆる「モンスターペアレント」が社会問題化するなか、堺市教育委員会大阪府警OBら2人を「学校危機管理アドバイザー」として採用していたことが13日、わかった。教職員だけでは対応が困難な事案の対処法について適切なアドバイスを行い、学校をサポートする。“モンスターペアレント対策”として教育委員会に警察官OBを配置するのは府内では初とみられる。
http://sankei.jp.msn.com/life/education/080613/edc0806131319002-n1.htm


学校がついに「元おまわり」という権威に頼り始めた。*1こういう学校を「モンスタースクール」と呼ぼう。ついでに、若年労働者を使い捨てにする派遣元/派遣先企業その他を「モンスターカンパニー」と呼ぼう。


「モンスター○○」というレッテル貼りには反対でした。対応が難しいからって化物呼ばわりはないだろうよという理由で。自分をモンスター扱いする人と誰がうまくやっていけるよ?
だけど考えを変えた! みんなモンスターでいいんじゃないの。積極的に「俺はモンスターだ。おまえを食べちゃうゾ」でいいんじゃないの。モラルだなんだとか寝言吐いてる奴なんて噛み砕いてしまえばいいんだよ。くそったれな諧調はここに消滅する。偽装されていない、ありのままの敵対性が教育現場において現出する! どう考えても理想的だと思うんですけど!

日本のある郊外の小学校で、ヒロインの白雪姫がなんと25人も現れる学芸会が行われた。そこには、原作に出てくるコビトや魔法使いのおばあさんの姿はまったくない。舞台作りをしたのが、モンスターペアレントと呼ばれる日本の父母たち。ヒロインに1人の女の子を選ぶのは不当だとして、教師たちを脅し、迷惑電話をかけて降参させたというのだ。記事では、「親たちにとって、勝利の舞台だった」と書いてある。記事タイトルは、「日本のモンスターペアレント、センターステージを奪う」だ。
http://www.j-cast.com/2008/06/10021573.html


このニュースなんて素晴らしいわ。「白雪姫が一人だけって誰が決めたんだ!」と迫ったのならこんな素晴らしいことはない。たった一人のお姫様という特権が25人に分ち与えられた以上、それはもう特権ではない。では舞台上に並ぶ25人の白雪姫は一体何者なのか? これは茶番ではないのか? 違う。まさに、「白雪姫が一人だけ」って思いこみがそもそも間違っていたのだ。みんなが白雪姫であるという時点で、「白雪姫」という個別性は霧散すると普通は考えられている。しかし実際には、25人がそれぞれ白雪姫たり得た。よくよく考えれば、たった一人のヒロインが25人同時に存在することはなにもおかしいことじゃない。自分が常に主人公であるというごくごく当然の事実。生とその個別性がどこまでも肯定される舞台。理想的としか言いようがないじゃないか! 一つ懸念を挙げるとすれば、実は内心魔法使いをやりたかった子が「みんな白雪姫やりたいよね!」に流されていないかということあたりか。


元記事は腐った価値判断を含んでるので修正↓

日本のある郊外の小学校で、ヒロインの白雪姫がなんと25人も現れる学芸会が行われた。そこには、原作に出てくるコビトや魔法使いのおばあさんの姿はまったくない。舞台作りをしたのが、モンスターペアレントと呼ばれる日本の父母たち。ヒロインに1人の女の子を選ぶのは不当だとして、教師たちを脅し諭し迷惑電話をかけて降参させた電話によって啓蒙したというのだ。記事では、「親たちにとって、勝利の舞台だった」と書いてある。記事タイトルは、「日本のモンスターペアレント、センターステージを奪う」だ。
http://www.j-cast.com/2008/06/10021573.html


私はモンスターペアレントを積極的に支持します。そして、モンスターと呼ばれることを誇ろう。*2

【URL追加】
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1138590.html

*1:警察OB、ただの人

*2:あ、でもモンスタースクールとモンスターカンパニーは支持しません