<3.11経験の喪失>を越えて―東京、大阪の連続行動へ!

「3.11」政権最大の嘘と支配から卒業をーGo West!連続東京行動へ!
5月10日12時〜ミニトーク「復興政策から避難政策へ転換を」@横浜駅
20時〜トーク&上映「相次ぐ健康被害と3.11原発事故からの避難を考える」@早稲田あかね
5月12日13時〜脱被ばくネット新宿アルタ前デモへ参加

<3.11経験の喪失>を越えて

「福島でさえ国は避難させようとしないのに、みんな避難を口にしなくなってるのに、ましてや東京だよ!? 首都だよ。簡単には行かないよ、長い目で取り組まないと。」

「3.11直後はみんな近所の放射線量を測ったり、被ばくの学習会をしてたんだよ。でも2012年末ぐらいからぐっと減った。国が除染とかの復興政策を始めて、みんな混乱させられたからね。初期の恐怖感をそれで断ち切られたの。<経験の喪失>が起き続けているんだよ。」

仲間の言葉で最近一番印象的なものだ。
意識のある人でも、関東・首都圏の被ばくを語るとき、素直に「自分たちが怖い、自分たちがヤバイ」とは言えない。常に「福島/子ども/原発労働者」といった他者の被害として語る。(もちろん、より虐げられた他者がいないか考える事自体は大事な事だ)。
避難や被ばくが無視される中では、東日本在住者だけでなく、避難者もまた孤独な喪失状態に置かれている。

<経験の喪失>−−
私たちは、着実に進行する被ばく被害を自分の問題として考え、語る言葉などを奪われている。いや、そもそもまだ一度も手にしていない。
心身をボロボロにされると同時に、そもそも自分の状況を自分で把握し、自分の人生を自分で生きることができなくなっている。そこに死の恐怖がおおいかぶさる。

これが、被ばくや避難をめぐって混乱や対立が起きる理由だ。あまりにも不幸なことだ。そして、訳もわからず被ばくで殺されていく人々が、積み重なっている。これが見えない戦争の姿だ。

3.11とは、社会科学と自然科学の両方を総動員させて対処すべき、一大問題であり(国は逆の立場からそれをやっている)、
首都圏を含む史上最大の被ばく被害と避難とは、「新しい常識」を打ち立てなければいけないことなのだ。

そこでは、私たちは一体何のために生まれ、どこへ向かって生きているのかが問い直される。
子どもを持つ親が真っ先に避難したのは、自分の人生が子ども=未来と直結したから。「もういいや」と思った時、人はその場所に留まる。少子高齢化し、「今だけ・金だけ・自分だけ」の権力者がのさばる日本では、よりその傾向が強まる。

だから私たちは、人間と自然がともに生き延びていける、「新しい常識」を打ち立てなければいけない。
見える爆弾なら避けられる。見えない爆弾は、離れなければ殺される。
私たちは、幸せに生きるために、人を殺す社会を変えるために生きているのではなかったか。思い出そう。
そして奪われた自分たちの人生を、経験を、自分たちの手に取り戻そう。

僕の故郷・東京も、本当に終わっていく。その巨大な悲劇を希望に変えるには、<これほど大きな被害を生み出すのが、世界を支配する「核」だ。米国を筆頭に無くそう、二度と悲劇を産まないために>」と明らかにさせるしか無い。それは事実であり、そうして誰もが声を上げれば、世界は変えられる。無念にも殺された人々に、少しでも報いることができる。

「逃げよ、生きよ」に私たちが込めたメッセージは、そういうことだと思うんだ。