他人と触れ合うことで人になる〜『神童』

『神童』を観た。

あらすじ。

幼い頃から「神童」と呼ばれていたピアノの天才少女、うた。彼女は指を保護するために球技を禁止され、常に手袋を着用するという生活を強いられていた。しかし膨らむのは大人の期待ばかりで「自分が本当にピアノが好きなのか?」ということさえ分からない。逆にワオは音大を目指す浪人生。次の試験に落ちればピアニストをあきらめなければいけない。そんな二人がちょっとした出来事で出会い、うたはワオにピアノを教えるようになり…。

うたに成海璃子ははまり役。ワオの松山ケンイチもいい味。映画としては脚本、演出とも盛り上がりに欠け、演奏場面の使い方も「のだめ」のTVの方が上だと感じた。

でも、他人との接し方を知らなかったうたが、ワオと知り合い触れ合うことで成長していく姿には共感を覚えた。神童は、こうして人になるのだ。

以下蛇足。松山ケンイチの彼女役の貫地谷しほりは、意外に豊満でちょっと驚き。一方、この映画のときには成海璃子は痛々しいくらいに華奢で、壊れやすく繊細な少女というイメージ。この時期にキャスティングして撮影したことを奇跡だと思う。

神童 [DVD]

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