Sharpのアンシャープ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-12-14

SHARP2011-12-14

YAMAHAクラビノーバの後継機選び

一昨日のエントリで記した通り、YAMAHAクラビノーバCVP-98に致命的っぽい不具合が発生。メーカーの部品保存期限も過ぎているため、後継機を物色。

まずは各メーカーの公式サイトを見て、各社の最上級の鍵盤を備えている機種であるYAMAHA CLP470、KAWAI CA93、ROLAND HP307に絞り込み。その上で店頭で実物を見て試奏。以下は簡単なインプレ。

  • YAMAHA CLP470(実売価格 249,000円)

<良い点>

電子ピアノとして必要十分な数のボタンを備えたコントロールパネル

・安心のYAMAHAブランド

<悪い点>

・10年前のGH鍵盤(グレードハンマー鍵盤)から大きな進歩のないキータッチ

  • KAWAI CA93(実売価格 278,000円)

<良い点>

グランドピアノにかなり近付いた重めのキータッチ

・背面の反響板に響く重低音

・奥行きの薄さ

<悪い点>

・速いフレーズで指の動きについてこない癖のあるキータッチ

ボタンの数が少なくて機能の呼び出しが煩雑なコントロールパネル

・ボディの合板の貼り合わせの剛性感の低さ(剥れている店頭展示品あり)

  • ROLAND HP307(実売価格 269,000円)

<良い点>

・相応の重さがあり微調整も可能で癖の少ないキータッチ

外国ピアノのサンプリング音源を利用した華やかな音質

・それなりに操作性・視認性の良いコントロールパネル

・相応に高級感がありしっかりとしたボディ

<悪い点>

アコースティックピアノメーカーと比べたブランド力の弱さ

総括。

YAMAHA CLP470は、商品としてはもっともまとまった完成度だが、キーボードに進歩がなく、弾いていてわくわくするような感じが全くない。「ブランドに胡坐をかく」というのはこういうことかと思う。学校やスタジオの機材として買うのであれば無難なメーカーはここだが、趣味でわざわざ高いお金を払うのにこの「退屈さ」では躊躇せざるを得ない。

KAWAI CA93は、自分のペースで気持ちよく弾くという観点では、間違いなく最高のモデル。鍵盤も木製で、グランドピアノを相当シミュレートしているのが分かる。また、スピーカーから音が出るだけではなく、背面の大きな板に共鳴するため、ピアノに向かっているときの「鳴らす」という感覚を重低音域から味わうことができる。電子ピアノなのに、あちこちにアナログを取り入れているのがKAWAIの設計思想なんだろう。この機種を演奏する気持ち良さに心が揺らいだが、速いフレーズで指がひっかかるような感触が残ること、そしてタッチパネルが使いにくいことがどうしても気になった。もし次のモデルチェンジでこの2点が改良されれば文句なしの「買い」かもしれないが。

ROLAND HP307は、鍵盤のタッチの重さではKAWAI CA93には及ばないものの、YAMAHA CLP470よりはしっかりと重い。そしてCA93で感じたような癖がない。電子的に100段階まで調整できるということもあり、自分の好みや曲想に合わせられるのは良い。音質はCA93の「鳴る」感覚までは再現されていないものの、サンプリングの技術により複雑な倍音シミュレートしているようで、演奏していて本気になれる感じがあった。タッチパネルについては逆にYAMAHAには及ばないものの、どのボタンを押すとどうなるのかも分からないKAWAIに比べると明確な割り当てがされている。

総じて、ROLAND HP307は、道具としての完成度や使いやすさはKAWAI CA93に勝っていて、最新技術の追求という点ではYAMAHA CLP470に勝っている。あとは、製品としての外観・佇まいという点でYAMAHAと同等のクオリティだと言える(この点ではKAWAIが一番残念なメーカーだ)。

ROLANDというメーカーは、アコースティックピアノを作っていないという点でブランド力が劣るのは否めない。だが、アコースティックを作っているYAMAHAやKAWAIの場合、「電子ピアノはこのくらいで十分。さらに上を望むのであればアコースティックで」という魂胆が見え隠れするのに対して、ROLANDには「デジタル技術でアコースティックをとことんシミュレートする」という高い志が感じられる。また自社のアコースティックピアノという「しがらみ」がないために、かえって外国製のピアノ音源をサンプリングするなど、設計面での自由度を高めて良い方向に開発が進化しているように思う。

ということで、結論としては、ROLAND HP307。これの島村楽器コラボモデルのHP307GPを購入。269,000円也(配送料・設置料込み)。結果的に島村楽器コラボモデルになったが、店員さんは特定のメーカーをごり押しすることなく、常にフェアなスタンスで、必要な情報を提供してくれた。高いけれども、良い買い物ができたと思う。さよならクラビノーバCVP-98。よろしく、ROLAND HP307。

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