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蛍石ヴォイス

2009-08-26

回帰・赤とうがらし帝国

| 14:39 |

2回目の観劇になります劇団鹿殺しの舞台。今回は下北沢駅前劇場にて、劇団としては第20回公演かつ今年で10周年なのだとか。はぁ、すごいですね。

覆面プロレスラー「テンヤモンウルフ」の娘として生まれた女、タエ。脇役として人生を過ごした父に対し、常に主役を求めて走り続けるタエの半生を、彼女の「骨」――タエの人生に関わり、通り過ぎていった男性たちが語るというストーリー仕立て。「嫌われ松子の一生」を思い起こさせる感じでした。ただこのステージでは、次々死んでいく男たちに対してタエは「絶対死なない」のだけど。女は生き残って戦い続けなければならないのですよ。

「お前の体の中には小人の国があって、強く願えばその小人が何でも叶えてくれる。その国の名前は赤とうがらし帝国。タエ、お前が女王さまや。」


前作「ベルゼブブ兄弟」と比べてヒロイン・タエがガシガシ前面に出て来ては一人ピンで歌う、という場面が多く、もうちょっと違うもの観たいなぁと思うところもありましたが、全体的には面白かったです。…こういう心地よい狂いっぷり好きです♪身体さばきや何かに芸達者な役者さんが多くて、歌も上手かったですし。これも前作ではあんまり気づかなかったけど、菜月チョビさん身体づかい上手っ!歌もすごっ!他の役者さんたちも台詞が力強いから、狂った物語の中でも言葉が流れずちゃんとずしんと伝わってくる。


「お前が何に生まれてこようと、それはもう終わったことや。お前にはその腕がある。それでつかめんものはない!」

個人的には父から子へのこの台詞がいっちゃん好きでした♪

それから、タエにとって重要な人たちが「骨」になっているというコンセプトもいろいろ考えさせられました。

「歩は私の最後の骨やった…もう一度歩き出す力をくれた、私の足の骨やった」

関わった人たちが自分の中に骨となって存在すること。

愛して愛してものすごく愛した人とか、

憎んで憎んでそりゃもうものすごく憎かった人とか、

イヤでもそういう、どうしようもなく関わってしまった人たちが結局のところ、骨となって私の土台をつくっている。その一方で、どうしても骨にはしたくない人もいる。コイツだけはあたしの中に入れたくないんだー、ということではなくて、「私」とゆうものの外側に、ちゃんと居て、一緒に歩いてほしい人たち。自分になっていてほしいもの、自分とは違うものとして好きでいたいもの。好きなものに共鳴したり同化したりするだけじゃなく、そういう「外側」の好きなものが増えていくのはきっとよいことなんでしょう、私にとって。


この、骨を持つ前よりも、あたしはちゃんと進んでいますか。


ちなみに私が行った回はおまけつきで、終演後に劇団員さん方が「劇場であった怖い話」体験を語ってらっしゃいましたが…普通に怖いって(@@;;)

一般に劇場って出やすい集まりやすいという話は聞きますが、そこへ加えて照明を落としてロウソクで百物語風に……

劇場って、コワいんですね。。;