たかがバロウズ本。

山形浩生著。作家ウィリアム・S・バロウズ の研究本です。「自由」をキーワードに鋭い分析あり、興味深い論考あり、充実の資料ありで、とても面白い本でした。いつもの山形節で安易にバロウズを持ち上げた人々を叩くコーナーもあります。

たかがバロウズ本。

たかがバロウズ本。

サポートページ(全文pdfファイルあり)→http://cruel.org/wsb/
私がバロウズを知ったのは80年代後半のサブカル関係でちょっとしたバロウズブームがあった時。(この本で叩かれている人たちが取り上げていた時)つまり、ミーハー的に飛びついたわけです。
バロウズの小説の中で、ちゃんと読んだ記憶があるのは「ジャンキー」「おかま」「麻薬書簡」くらいですか。初期の作品ばかり読んでいるのは、カットアップとかの前衛的な手法が使われる前の、読み易いのだけ読んでるってことで、肝心のものを読んでないのですね。

ジャンキー (河出文庫)

ジャンキー (河出文庫)

裸のランチ (河出文庫)

裸のランチ (河出文庫)

裸のランチ [DVD]

裸のランチ [DVD]

裸のランチ」は読み始めたのは覚えているのですが、読み終えた記憶は無いです。クローネンバーグ監督の映画「裸のランチ」は観たんですが、途中でウトウトしちゃって内容をあまり覚えてないです。
とまあ、こんなヌルいバロウズファンが読んでも「たかがバロウズ本。」は面白いので、少しでもバロウズに興味がある人にはオススメです。