特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『選挙前のニュースあれこれ』と映画『僕のワンダフル・ライフ』

東京では金曜から今日まで4日間、寒い雨が降り続いています。その雨の中、富士山登山に行ってきました。通りがかりに、2分で登れる富士山です。
●渋谷区の富士山。

●実際はこの通り。すすきで山頂が見えません。


さて、年末にかけて本当に朝鮮半島で戦争に危機が深まるかもしれないと言われていますが、在韓米軍が韓国に住む米国の軍人の家族&民間人を避難させる訓練を今月23日から27日まで実施するそうです。米軍の機関紙『スターズ&ストライプ』が報じました。
US military plans semiannual evacuation drills against backdrop of North Korea tensions - News - Stripes
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171014-00000472-chosun-kr


米軍は通常の訓練と言ってますが、きな臭くなってきました。武力行使が避けられるかどうかは来月のトランプと中国との会談次第なんでしょうけど、いざとなって、とばっちりを食うのは韓国や日本ですからね。日本にとっては、北朝鮮が存続して南北が分断かつ安定しているのが国益ですけど、強硬論ばかり吠える政治家はそういうこと判ってるのかなあ。国民の側だって、ちょっと考えれば判るはずなんですけどね。



さてさて 選挙の件 世論調査の動向は相変らず思わしくないんですが、安倍晋三への支持は低いままです。安倍晋三は辞めろと思っている国民は全体の47%、続投してほしいとする37%を大きく上回っています


ボクは週を追うにつれ立憲民主の支持率が上がっているのは好ましい兆候だと思っています。NHKや他の調査を見ても立憲民主は既に希望を抜いています。ニュース番組の扱いで野党トップは相変らず小池百合子なのは全く不愉快なんですが、それにも拘わらずこの結果です。あと1週間、立憲民主の支持率がどれだけ上がるか。 これは期待できます。


もう一つ、こちらにできるのは戦略的投票です。立憲民主は勢いはありますが、比例の候補者の数が少なく弾切れになる可能性がある。あとは不愉快でも今回は共産党の比例議席を増やすしかありません。小選挙区野党共闘がいれば、投票先は言うまでもありません(笑)。自公・希望・共産の場合は場合によっては共産に入れて比例票に回す。そして、比例区は不愉快でも共産に入れる。選挙区によっても違うかもしれませんが、今回は『比例は共産』が自公維の議席を減らすもっとも合理的な方法かもしれません。いずれにしても一番大きな要素は投票率選挙に行きましょう。

●経済面の論点はこれに尽きます


●棄権は犯罪



最高裁裁判官の国民審査もあります。木澤と小池は×!




ということで、新宿で映画『僕のワンダフル・ライフhttp://boku-wonderful.jp/

ゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーは、少年イーサンに命を救われてから彼の家で暮らし、いつも一緒に過ごすようになる。逞しい青年に成長したイーサンは大学入学で故郷を離れるはずだったが、ふとしたことから運命は暗転する。一方、年老いたベイリーは寿命で死を迎えるが、ベイリーはイーサンに会いたい一心で何度も姿を変えて生まれ変わり……。


今回はちょっと感情的な感想で申し訳ありません。
この作品はNYタイムスで1位になったべストセラー小説を、『サイダーハウス・ルール』、『マダム・マロリーと魔法のスパイス『川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進』と秋の映画2題:『マダム・マロリーと魔法のスパイス』と『ミンヨン 倍音の法則』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)などのラッセ・ハルストレム監督が映像化したドラマ。少年に命を救われたゴールデンレトリバーが、転生を繰り返しながら自分の使命に気付くという物語です。


公開初日に見に行きました! ボクは可愛い動物が出てくる映画は必ず見に行くことにしています。ボクの理想の映画は可愛い犬や子供が楽しそうに遊んでる映画です。普段は色々屁理屈こねてますが、本当はそれだけでいいんです(笑)。ところがそういう映画は非常に少ない。変にお涙ちょうだいに走ったり、露骨な商業主義に走ったり、まともな作品は皆無に近い。最近で言えば、難民問題と絡めた昨年の名作『パディントン』、今年の『世界で一番のイチゴミルクの作り方』くらいじゃないでしょうか。


今作は飼い主を思う犬が転生して、飼い主と再会する物語です。人間の勝手な想像に基づいた、手前勝手な物語です。でも、それでいいの!ガタガタ言うんじゃないよ。
とにかく犬がとても楽しそうです。延々と続く小麦畑を犬が嬉しそうに走っている(撮影はカナダ)。表情も豊かです。それだけでボクは充分です。


ゴールデン・レトリバーのベイリーと飼い主のイーサンは出会って以来、ずっと一緒に暮らしてきました。遊ぶ時も寝るときも彼女とデートをするときも一緒。
●犬って必ず、女の子との間に入りたがります。ボクも仲間だ!って思ってるんです。


でもイーサンは高校卒業寸前の不幸な事故で将来の道を閉ざされ、付き合っていた彼女とも別れてしまいます。そして年老いた愛犬のベイリーの死。それ以降 彼は心を閉ざしてしまい、ずっと孤独に暮らしてきた。
一方 ベイリーは死後、様々な犬に生まれ変わります。雌犬にも生まれ変わるし、不幸な境遇の犬にも生まれ変わる。だけど、飼い主のイーサンのことは忘れたことがありません。その心がイーサンを救います。かなり出来が良い話です。脚本上手い!


年老いてうらぶれたイーサンをお久しぶりのデニス・クエイドが演じています。心を閉ざした彼の演技はかなり良かったです。他人事と思えないのは別にして(笑)、彼が出てきてから物語が一段レベルアップしたと思います。


ラッセ・ハルストレム監督は何度もアカデミー賞にノミネートされている、名匠と言っても良い人かもしれませんが、ボクはいまいちだと思ってます。破たんがなく物語をうまくまとめ上げるけど、熱狂的なところがない。作品は大はずれは無く一定の水準を保っているけれど、いつも詰めが甘い。でも今作はそれが良い方に出ている。元々が都合の良い話をうま〜くまとめ上げている。
あと 主役である犬たちの表情が非常に豊かです。一部分だけでなく全編に渡って、この表情をどうやって引き出したのか。その手腕には非常に感心しました。


監督は犬をテーマにする作品は三作目だそうで、犬がやたらと楽しそうなシーンが多いこの映画を観ると、監督本人も犬好きなのはわかります。ただ、この映画は警察犬がダムに飛び込むシーンがあって、そのことで動物愛護団体から抗議を受けたそうです。確かにこのシーンはボクもムッとしました。が、実際は安全対策は万全だったことは調査した第三者機関が認めました。それでも警察犬のエピソード自体は要らなかったかも。
●警察犬と飼い主とのエピソードもそれ自体は良い話でした。

孤独な飼い主との絆は泣かせる良い話なんですが、やはり犬が危ない目に遭うのは正視しがたい。だいたい警察犬を傷つけようとする犯人なんか問答無用で撃ち殺せばいいんですよ。犬に酷いことをするような奴はそれだけで生きてる価値ないでしょ! そこは見ていてイライラしたし、かなり頭に来ました。犬と人間とどっちが大事だと思ってるんだ(怒)。
●この笑顔を見れば、この世に人間なんか要らない、という気持ちになります。この笑顔を引き出した監督の手腕には脱帽します。



ということで?この映画は号泣必至。ボクは上映時間の半分くらいは泣いてました(笑)。ですが、悲しい涙じゃない。純粋な愛に触れたことによる喜びの涙です。この映画には犬と人間との愛が溢れていますこれが愛でしょう。犬をテーマにした映画としてはAクラスであることは間違いありません。ずっとこの映像の中に引きこもっていたい(笑)。最近は3D、それにVR(ヴァーチャル・リアリティ)の映像が出てきましたが、こういう作品こそ、それにふさわしいと思います。犬映画の中ではかなり出来が良い、傑作だと思います。