Sagittarius_Arrowの経済・金融日記

2011-11-27

大証主力銘柄が人気

東京証券取引所大阪証券取引所が13年1月1日に経営統合することを発表、東証が大証の株式を1株48万円でTOBの上で子会社化、上場を維持する大証を存続会社とし、共同持ち株会社「日本取引所グループ」を設立する方針となっている。
混沌とする世界経済を背景に株式市場も手詰まり感に陥っているが、数少ない話題のネタが、売買高が大証主力や、大証単独上場銘柄の動きだ。新日本理化を筆頭に多くの銘柄が急騰している。両取引所で上場している企業をひとつの市場にまとめる作業が具体化すれば、大証単独上場銘柄が一段と関心を集めることになりそうだ。

なぜ、大証単独上場銘柄が関心を集めているのか。それは、今後の東証、大証の統合方法にある。
今後両社は売買システムの共同化をどう進めるかなどを調整するプロジェクトチームを設立し、さらに詳細を詰めることになってはいるが、現状ではホールディング会社の傘下に両取引所をぶら下げ、225先物オプション取引などのデリバティブを大証側に統合、上場銘柄に関しては東証側に統合させる案が有力視されている。
そうなれば大証単独で上場している企業群が東証に移動したうえで新指数に採用される可能性がでてくるからだ。当然ながら、ファンドの組み入れに採用される動きも出てくるわけで、全国区銘柄として関心を集める機会が増えるのは間違いないだろう。

大証上場企業にはオンリーワンの技術などを有する世界的な企業が豊富で、その代表格がやはり任天堂だ。任天堂はTOPIX Core30に含まれるほどの大企業でありながら、大証が主力取引市場であるため、これまで日経225には採用されることがなかった。
また、かつては大証2部単独銘柄だった電子制御横編み機で世界最大手の島精機製作所やゲームソフト大手のカプコン、カー用品最大手のオートバックスセブン、紳士服最大手の青山商事といった企業がその後、東証にも上場して人気化した経緯がある。

単独上場のなかでは、まず明星工業に注目したいところだ。熱絶縁工事に強い建設工事会社で、海外LNG出荷基地の保冷工事やLNG船では国内では断然トップの実績を誇る。また、魚群探知機、電子海図など船舶用電子機器の世界的企業で船舶でのGPS技術を生かして医療分野等の陸上機器にも注力している古野電気、水晶デバイスの総合大手で音叉型や民生用振動子などでは世界トップクラスの大真空からも目が離せない。
そのほかでは、アサヒペン、ダイハツディーゼルにも妙味がありそうだ。

いよいよ動き出した証券取引所「大統合」。今後、具体化の過程で他の大証単独銘柄も脚光を浴びそうだ。

Sagittarius_ArrowSagittarius_Arrow 2011/12/07 01:52 TOB発表後、大証(8697)の株価はおおむね440,000円前後で推移しているが、これはほぼ理論価格であることをご存じだろうか。
これは、東証が設定した買い取り株数の上限が、大証が上場廃止にならないギリギリの水準である66.6%(発行済株式数の3分の2)であるところに関連している。時価総額を基準に考えてみるとわかりやすい。
まず、TOB発表前の大証の時価総額は、株価365,000円×発行済株式数270,000株=985億5000万円である。
そして、480,000円で東証に買い取ってもらえる上限は179,999株なので、買い取られない分の株価が変わらないと仮定すると、365,000円×90,001株+480,000円×179,999株=1192億4988万5000円がTOB後の時価総額となる。
これを1株あたりにすると、1192億4988万5000円÷270,000株=441,666円となり、現在の株価に近い数字となる。ただし、365,000円の中には12年3月の予想配当4,500円も含まれているが、TOB価格である480,000円は配当落後の買い取りとなるため、実際の理論株価はもう少し高くなるだろう。ただ、逆に480,000円の現在価値ということも考えれば、こちらは少し割り引いて考えねばならないので、両者は相殺され、440,000円前後の株価は結局妥当性があるといえることになる。

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