インドで入籍 (必要書類)

ミクシィのあるコミュニティにて、「インドで婚姻届を出す場合、日本で用意しなくてはいけない書類は何でしょうか?」という質問が掲載されていました。


今から思えば、日本で婚姻届を提出する方が遥かに時間的&精神的にも楽だったと思うのですが、インドで先に婚姻届を出す方法を選択された方に、必要となる書類の一例をこちらのブログでも紹介したいと思います。 (2010年・南インドのタミルナードゥ州の一例です。)

国際結婚の手続きなんて、初めての経験…(それを言えば結婚もですが)。 日本に一時帰国した際、様々なサイトをリサーチし、これかな・・・?と思う書類を私も色々と用意しました。



☆ 参考にしたサイト:
1 国際結婚情報サイト:インド人との婚姻手続の概要
2 海外移住情報サイト:インドの国際結婚手続き
3 外務省HP:アポスティーユに関して


☆ 後で役に立ったサイト:
4 インド人との結婚:インドで先に登録する場合
5 行政書士が運営されているサイト:婚姻要件具備証明書


日本で用意した書類:
1 独身証明書婚姻要件具備証明書
2 戸籍謄本
3 上記2通の英訳
4 上記2通の英訳に、日本の外務省証明班によるアポスティーユ (公印)を捺印


そして上記をバンガロールの日本領事館に持っていくと、下記2点で良かったのに・・・と言われました... (ガーンッ)。


1 戸籍謄本
2 パスポート


これを聞くと、僅かな一時帰国の間に様々な役所を練り歩いたのは一体何だったんだろう・・・と軽く拍子抜けしましたが、公的機関である現地の【日本】領事館で戸籍謄本の英訳を依頼し、公印を押して頂くと公式文書としての効力があるとのことです ← これが独身証明書の役割を果たします。 (確か、翻訳料は500ルピー程でした。)


尚、日本の(在大阪)インド総領事館独身証明書の公印を貰いに行きましたが、あっさりと、「あなたは日本人ですので、日本の公的機関に申請ください」、と言われてしまいした。(確かに、考えてみればその通りです... )

独身証明書は既定のフォーマットがないらしく、下記の内容を盛り込んだA4用紙一枚(上段日本語、下段英語)の書類を自分で作成しました。 (結局、これが必要だったかは定かではありません。)

『申請者は、戸籍謄本の内容通り(氏名・生年月日・本籍)独身であり、インド人の結婚相手(相手の氏名、生年月日)と結婚する上で法的に問題がないことをここに誓います』


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☆ 婚姻登録する方法 ☆ は、<1> 特別婚姻法 と <2> ヒンドゥー教徒婚姻法の二通りがあります。 そして上手く行けば・・・、

<1> は、書類提出後、婚姻届が事務所の入り口に貼り出され、その間(約1カ月間)に、異議を唱える人が出てこなかったらOK。

<2> は、申請する登録事務所の管轄区域内のヒンドゥー系寺院で結婚式を挙げた後、寺院が発行する<結婚証明書>を持って登録事務所に行くと、一週間後には申請完了となります。

どちらの場合でも、登録事務所に行く際に2−3人の証人に同行して頂き、同意書みたいな書類に署名してもらう事になります。(証人の方は、身分証明書の持参必須。)


もし、<2> を選択される場合は、日本人はほぼ仏教徒なので自動的にOKの筈ですが(イスラム教徒、キリスト教徒はNG)、場合によっては宗教証明書が必要になるケースもありますので、日本のお寺の住職さんとかに問い合わせて日本で取得しておかれるのが良いかと思います。(お寺の住職さんも、そんなもの聞いたことも書いたこともないという方が多いと思いますので、ご自身で作成・英訳し、住職さんに署名&捺印のみお願いするのが良いかと思います。)

私の場合は、ややこしいのは面倒な性格&既にヴェーダを唱えていたりと、ほとんどヒンドゥー教徒のようなものだったので、Arya Samaj 系の寺院で改宗儀式、Shuddhi Hawan Ceremony を受けて、ヒンドゥー教徒に改宗していました(顔写真2枚・証人2名の同行・署名が必要です)。 

余談ですが、改宗証明書にはヒンディー名の記入が義務付けられていますので、事前にご自身の誕生星【ナクシャトラ】に合った(吉兆な)発音で始まる名前を決めておかれると良いかと思います。この星宿は、ジョーティッシュ占星術を鑑定してもらう際に教えてもらえますが、簡単にオンラインで計算する方法もあり、結構便利です。(ちなみに、日本の時差


さて、どうにか賄賂を支払わずに婚姻届を出す方法を探していると、Arya Samajで結婚式を挙げ(双方の両親参加)、同寺院発行の『Marriage Certificate』を登録事務所に持っていけば、役人は賄賂云々と言わずに結婚証明書を発行せざるを得ない、と聞きました。
「高い交通費を支払って両親に同席してもらうのはナンセンスだから、代わりに親族として参列してあげるよ・・・」と親切な知人に言われましたが、(騙されたのを含めて)もう既に2回も結婚式を挙げていた私達…。「これ以上無意味に結婚式を挙げて時間やお金を無駄にしたくない」、という私のリクエストでこの案は無くなりました。


結局、すったもんだの揚句、弁護士を立てて<2>で申請した際に(詳細はインドで入籍・前半後半にて)、宗教証明書と、結婚式の写真がとても役に立ちました。


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そして、最終的に必要となった書類は下記の通りです。

☆ 先ず先にインド側に婚姻届を出す場合 ☆

日本人側 (私)
1 戸籍謄本
2 ↑ の在インド日本大使館総領事館発行の英訳(抄訳と法的に結婚可能の旨)・公印
3 パスポート(ビザのページも) 
4 宗教証明書 (Shuddhi Certificate)
5 顔写真 2枚


インド人側(彼)
1 パスポート
2 PANカード/運転免許証
3 住所証明書としての Ration Card  ← 取得していないので、彼の会社の人事部発行の勤務証明を兼ねた住所証明書
4 居住住所あてに届いた請求書など
5 顔写真 2枚
6 結婚式の写真
7 それぞれの両親が祝福している写真 (駆け落ちではない、という証明)
8 寺院発行の結婚証明書、無ければ、結婚式の招待状 (結婚当事者の名前・場所・日付が記載された招待状)←結局、弁護士の方がコネで?証明書を用意して下さったので必要なかったです。
9 改名証明書・改名発表をした新聞記事(日本人からすると...えっ?という感じですが、夫婦同姓にするため、結婚を機に彼は名前にラストネームを追加しました)


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☆ 在インド日本領事館に婚姻事実を反映させる場合 ☆ (結婚成立から3ヶ月以内)

日本人側 (私)

1 戸籍謄本
2 パスポート(ビザのページも)
3 インド発行の結婚証明書 (Marriage Certificate)
4 ↑の和訳
5 日本提出用の婚姻届 (領事館で用意して頂けます)
6 顔写真 2枚


インド人側(彼)
1 パスポート
2 PANカード/運転免許証
3 住所証明書としての Ration Card ← 取得していないので、彼の会社の人事部発行の勤務証明を兼ねた住所証明書
4 改名証明書・改名発表をした新聞
5 顔写真 2枚


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留意点としては下記4点となります:

1 お相手の氏名のスペルと生年月日がパスポートと一致していること
2 戸籍謄本の期限が切れる(3か月)前に余裕を持ってインド側に申請すること
3 お金を支払う際は、必ず領収書をもらう。(何に対しての対価を支払ったかを明記させる。)
4 大切な書類を紛失されて慌てないように、全ての書類のコピーを取って保管しておく。(婚姻届も、発行部数を聞かれたら2コピー以上お願するとよいかと思います。)

これは、インドのお金・時間・戸籍や書類管理に対する概念がとってもおおらか...?な点が理由だと思うのですが、地方によって英語のスペルが微妙に異なる、出生時に出生届を提出する義務がないため、小学校入学時に誕生年を一年若く登録する場合がある... 正直に口約束だけで相手を信用していたら、色々と理由を付け、後でびっくり箱のような料金を請求される… 等の理由です。


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実際、州や担当役人によっても必要書類や、それこそ要求される賄賂の有無にもばらつきがあると思いますので、現地の方にも問い合わせてみてください。(弁護士に問い合わせる場合は、質問だけで料金が発生する場合もありますので、事前確認が必要です。あと、絶対に、国際結婚の申請は今回が初めて、という弁護士は避けた方が賢明です。)

日本で、政府とか、公的機関と聞くと、(まだ?)ある種の尊敬の念が浮かぶと思うのですが、インドでは、ガバメントと言うと、賄賂や腐敗、劣悪なサービスといったマイナスなイメージがあるように思えます。州政府管轄の有名な観光地、タージ・マハールマイソール・パレスでさえ、堂々と約10倍の外国人料金を徴収している現状を考えれば、公的機関への諸申請(ビザ、婚姻届等)は、日本で済ました方がよっぽどスムーズで、ひょっとして、インドより割安?な、ような気がします。


ルールが在って無いようなインドですが、これから、インドで婚姻届を・・・と思われる方々の幸運を祈ります!




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