S「それでもあなたの道を行け」ジョセフ・ブルチャック

SandM2005-03-25

めるくまーる


アナベキ・インディアンの血を引く著者が集めたアメリカ先住民の知恵の言葉110篇。各部族の教えや古い儀式の言葉や聖なる歌、長老達のメッセージ、シアトル首長の演説抜粋など様々な言葉の断片が集められている。シンプルすぎる為に当たり前に思えてしまうものや、読んですぐに理解できないものもあるが、どれも力強く信頼感のある知恵の言葉。収録されている先住民達のモノクロ写真も美しい。老人達の顔に刻まれた深い皺、英知を秘めた眼差し、色鮮やかであるのだろう羽根のついた頭飾り。ふと思い出した時に開いたページを読み味わうだけでも充分。

M「今日は死ぬのにもってこいの日」ナンシー・ウッド 

めるくまーる

今日は死ぬのにもってこいの日だ。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
生きているものすべてが、わたしと呼吸を合わせている。
すべての声が、わたしの中で合唱している。
すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。
あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去っていった。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。
わたしの畑は、もう耕されることはない。
わたしの家は、笑い声に満ちている。
子どもたちは、うちに帰ってきた。
そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。


反射的にカルロス・カスタネダの本を思い浮かべたのですが、今日はこれで。
プエブロ族インディアンのおじいさんの含蓄あるつぶやきが、英語原文と共に味わえて、けっこうキます。彼らの肖像画も収録されています。今気づいたのですけれど、これも「めるくまーる」社出版ですね。推薦文は中沢新一さんです。あっはっは(なぜ笑う)