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2015-11-05

Atlassian Summit 2015 Opening Keynote ハイライト書き起こし

今週、米国サンフランシスコにてアトラシアンの年次カンファレンスである「Atlassian Summit 2015」が開催されています。本日 11 月 5 日午前 2:00 (日本時間) から Opening Keynote セッションが行われました。

セッション内でもふれられているように、今年は Keynote (基調講演) がマーケット別にも実施されます。ソフトウェアチーム、IT チーム、ビジネスチーム、それぞれに向けて基調講演が行われます。そのためここで紹介するものは「Opening Keynote」と呼ばれているわけです。

さて、本セッションですがさっそく録画が公開されています。「Opening Keynote: Smarter, Better, Faster, Stronger Teams」をご覧ください。通しで見ると一時間ちょっとあります。全部をご覧になることをおすすめしますが、時間のない方はご興味のあるところだけ見るのもいいかもしれません。メモ程度ですが内容を下記しておきます。

D

オープニング (0:00)

この音楽、衣装。ダフト・パンクが DJ か??

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マイクとスコットの登場 (2:05)

ダフト・パンクの衣装を脱いで、アトラシアンの共同創設者兼共同最高経営責任者 (CEO) であるマイク・キャノンブルックスとスコット・ファークァーが登場。

JIRA のアジャイルボードで音楽を流していた。JIRA の「DJ Kanban」アドオン。

10 年以上前にマイクとスコットが二人でアトラシアンを起業した時の話。すべて二人でやった。マイクが展示会で写真に写っている。スコットはどこにいるか?写真を撮影している(笑)

今回のサミットの参加者は 2,500 名。二週間前に売り切れ。

起業時にたてた目標 (6:07)

小さなチームだったが大きな目標を設定した。50,000 顧客を目標にした。

その証拠として、2005 年のテレビインタビューの映像が流れる。マイクがインタビューを受けている。この頃はマイクがだいぶかわいい(笑)

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10 年経過し、この 50,000 社の目標を達成することができた。

アトラシアンの顧客の数え方はとても控えめ。個人の会社などは数に含めていない。

その他に、10 名以下の組織や無料ライセンスを使用しているのが、375,000 社以上もある。

3 つのデプロイメント オプション (9:22)

ここでスコットにバトンタッチ。3 つのデプロイメント オプションである Sever、Data Center、Cloud を紹介。

ここでは、昨年大きな投資を行った Cloud オプションについて説明。最近、アトラシアン顧客の Cloud オプション利用率が 50% に達した。今後も投資を行っていく。

アドオンを提供する Marketplace (11:07)

世界最大規模のマーケットプレイスである Atlassian Marketplace。アドオン数が 2,000 に到達した。

50% のカスタマー (JIRA/Confluence Server) はアドオンを使用している。こんなに多くの顧客がアドオンを使用しているのはすごいこと。

そして Marketplace の累計売上が $100M に到達。

Atlassian Foundation を通じたチャリティ活動 (12:34)

アトラシアンの企業文化として giving back がある。$69M 相当のコミュニティライセンスを寄付。

社員は 1% の時間をチャリティ活動に使える。

チャリティ団体 Room to Read とのパートナーシップにより、教育の機会を提供している。カンボジアの少女の例を紹介。これまで 250,000 人の子供に支援を提供できた。

Atlassian、Salesforce、RALLY で「1% Pledge」キャンペーンを開始。2 か月前に 500 社に到達。

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働きがいのある会社 (18:14)

アトラシアンは働く環境が良い。

オーストラリアでは全規模で 1 位。米国では中規模 (1,000 名以下) で 2 位。Best Place to Work

ミッションドリブンの会社 (19:33)

「Unleash the potential in every team」すべてのチームの可能性を解き放つ

Forbes:「Atlassian is to software as Apple is to design.」

ソフトウェアチーム向けで成功したが、IT チームにも。2 年前に目的別のソフトウェアとして JIRA Service Desk をリリース。大成功をおさめている。

ソフトウェアチーム、IT チームの他にも人事、会計、マーケティングなど多くのチームに。

2014 年では 35% の顧客が JIRA をソフトウェア開発以外に使用。2015 年には 50% に。

Fortune:「Atlassian, a favorite with software developers is redefining business collaboration.」 ビジネスコラボレーションを再定義。

チーム別の基調講演を行うので、今回初めて 4 つの基調講演。

顧客の声を聞く会社 (23:25)

We're listening

フィードバックを取り入れて良い製品を開発する。2001 年のウェブサイトで listens to client needs とうたっている。

パブリックにイシュートラッカーを利用できるようにした。当時、毎月 1,000 のフィードバックを得た。今では毎月 15,000 ものフィードバックを得ている。意思決定やロードマップに活用。

フィードバックにより 5 つの重要なエリアが決まった。

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1. Performance パフォーマンス (26:28)

製品ごとにパフォーマンス専門チームを作った。60,000 時間を費やしている。測定とモニタリング。地理的側面からも検討。全体論的なアプローチ。

JIRA アジャイルボードの改善。JIRA Software 応答速度が二倍速く。Confluence も二倍に。1 秒以内に応答するページ数は一年前と比較して 5 倍に。HipChat モバイルは 4 倍速く。一年以内で平均すると 2 倍速くなった。パフォーマンスに関するフィードバックも半分以下に。

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2. Simplicity シンプルさ (30:24)

顧客の声。柔軟で拡張性が高いが、シンプルさが欲しい。

アトラシアン史上最大のリリースである JIRA 7 において、目的別に三つに JIRA を分けた。ソフトウェアチーム、サービスチーム、ビジネスチーム。ベストプラクティスを利用できるように。ブループリント(テンプレート)を用意。

情報へのリンクを左側のサイドバーに集約。JIRA Softwareであれば、バックログ、スプリント、リリースなど。JIRA Core はもっとシンプルなサイドバー。

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Confluence、Bitbucket にもサイドバー。

デザイン (35:00)

ビデオ。デザイン部門長の Jurgen がアトラシアンのデザインについて紹介。

一貫性。アトラシアンのデザインガイドラインは三年前に始まった。

We’re listening

3. Scale スケール (37:40)

ここで再度、マイクにバトンタッチ。

三年前のサミットでとても大規模な顧客と会話した。製品についていい話を聞いた。しかし何百ものチームで上手くいかないので使用をやめなければいけないと聞いて、ショックを受けた。

アトラシアンには現在、エンタープライズ顧客(1,000人以上の社員)が 5,000 社以上ある。フォーチュン 100 のうち 79 社以上が顧客である。アトラシアンのコアの DNA を変えずに、大規模顧客に対応する DNA へと改善する必要があった。二年前からエンタープライズサービスの提供を開始した。

大規模に使用できるように「Data Center」を開発した。JIRA、Confluence、Bitbucket において使用できる。

この一年で Data Center 向けに行った 4 つのこと (40:42)
  • JIRA Service Desk Data Center: ミッションクリティカルな業務において使用できる。HA、高いパフォーマンス。
  • Data Center アドオン: 本日の時点で、Confluence アドオンの Top 25 のうち 23 アドオンが Data Center に対応している。JIRA では Top 25 のうち 24 アドオンが対応。
  • 大規模環境におけるパフォーマンス: JIRA 30%速い。数百万の課題。AUTODESK 社の事例。2,000人のエンジニア。事例セッションあり

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  • Bitbucket Data Center: 「Bitbucket Server Data Center」 で初めて Git クラスタリングを実現。Smart Mirroring フィーチャー。地理的分散チームに。中央サーバーと同期する。5GB のリポジトリの実験で、クローンが 25 倍速い。

4. Mobile モバイル (45:55)

世界で 2.1B のスマートフォンのサブスクリプション。毎年、顧客からのモバイル対応の要望順位があがっていった。

アトラシアンの旅。デザイン (2010 年)、クラウド (2012)、エンタープライズ (2013)、モバイル (2015)

HipChat。iOS, Android 50% 速く。Apple Watch、AndroidWear、Tablet などにも対応。

JIRA、Confluence のモバイルアプリ。Confluence と HipChat の間を行き来できる。通知から返信するなど。

Confluence デスクトップとモバイルの間で同期。バスに乗って、モバイルで、読んでいたページから続きを読める。

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ベータサインアップをこちらからできます。

atlassian.com/mobile

5. Integrations インテグレーション (51:35)

製品間の連係をスムーズに。JIRA、Bitbucket、Bamboo など。良い例が JIRA 7 で実装したリリースハブ。リリースの準備ができているか分かる。

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ビルドのステータスを JIRA 7 内で見られる。

3 つのアプリケーションにまたがり。

その他のツールにも拡張したかった。Atlassian Connect を開発したのはそのため。どんな言語でも。

Bitbucketスクリーン内で Bithound (他ツール) を使える。

HipChat Connect (55:23)

今日から HipChat も Atlassian Connect ファミリーに追加。HipChat Connect を発表

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HipChat 内にオブジェクト表示。ニュース記事や、JIRA 課題のリッチプレビューなど。

表示だけでなく、HipChat 内でアクションも行える。コンテキストを失うことなく。

Bamboo からビルド失敗の通知。HipChat 内でサイドバーにビルド履歴表示や再ビルドも。

ソフトウェアチーム以外でも用途がある。たとえばマーケティングチームでは、サイドバーに Twitter メンションを表示させる。関連するものがあればオブジェクトを会話へドラッグして議論を始める。たとえば NPS を製品チームへフィードバックする。

強力なフレームワーク。自分のアプリケーションを HipChat 内で動かせる。

「Input Actions」オブジェクト作成。投票を行ったり。「Dialogs」インターフェース内に表示。「Cards」とても柔軟性が高い。「Message Actions」カードやメッセージにアクション。Yes、No 投票など。「Glances」サイドバーに情報を表示。投票結果など。

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HipChat Connect 紹介ビデオ (1:02:20)

短いビデオを上映。

Connect と言えば、一年前、Atlassian Connect 対応のアドオン (Cloud で使えるアドオン) は 50 アドオンだったものが、現在は 300 以上になった。

まとめ (1:04:46)

最後に、このサミットで行われる 4 つの基調講演を再度紹介。そしてアトラシアンのハッカソンである ShipIt ライブのセッションをおすすめ。

Individual > Team だったが、チームがより重要に。ウォルト・ディズニー、マイケル・ジョーダンのブルズ、スティーブ・ジョブズのマッキントッシュ、iPhone などどれも一人ではできなかった。

Team > Individual になった。

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2015-10-29

ウェブサイトの翻訳、多言語化。Smartling の良い点、悩ましい点などについて

弊社アトラシアンはオーストラリアに本社がありますがグローバル企業なので、ウェブサイトも多言語化しています。もちろん基本として英語サイトがありまして、それを、スペイン語、ドイツ語、フランス語、日本語、ロシア語、韓国語に翻訳しています。

以前の記事「一人ジャパン」をどのように運営しているのか?にて、その多言語化のプラットフォームとしてオープンソース CMS の Magnolia を使っていることをご紹介しました。(ちなみにアトラシアンジャパンについて現在は、日本法人を設立し社員数は 11 名になっています。)

その後も Magnolia は引き続き英語サイトの運営に使用されていますが、翻訳については最近では Smartling.com というプラットフォームを使っています。アトラシアン日本語サイトも先日から Smartling を利用してコンテンツを提供するように変更しました。

Smartling とは

Smartling は翻訳プラットフォームを提供するサービスです。そしてその機能の一つに Global Delivery Network (GDN) があり、それについては彼らのウェブサイトから引用すると

The Global Delivery Network acts as a proxy for requests for localized pages; by detecting the language being requested, it delivers language and locale-appropriate content in real time.

というものです。つまり誰かがあるページの、例えば日本語を見たいと要求すると、Smartling がプロキシとして動作し、リアルタイムにそのページの日本語コンテンツを表示させるのです。見ている側には全く普通のウェブサイトと変わりなく、Smartling が動いているのを意識することはありません。この GDN を弊社では主に使用しています。

ではコンテンツの翻訳 (一つ一つを string と呼びます) そのものは誰が行うのかというと、もちろん自分でもできますし、外部の翻訳会社へ委託することもできます。

またワークフローを設定できるので、外部の翻訳会社が翻訳したあとに、公開する前に社内でレビューするプロセスをいれることなどもできます。

翻訳をする際の実際の画面はこんな感じです。String ごとに翻訳していきます。

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良い点

どんなサービスでもそうですが、しばらく使っていると良い点や悩ましい点がでてきます。

弊社はオンラインのマーケティング、セールスが中心のため、ウェブサイトのコンテンツ量が非常に多く、その更新頻度も非常に高いです。これまでの Magnolia 環境では日本語サイトはオリジナル英語サイトとは言わば別のサイトであるため、一度提供した翻訳コンテンツが基本的にはずっとそのまま表示されていました。私が変更を行うまではコンテンツが変更されませんでした。そのため、翻訳が追いつかなくなってくると、古い翻訳コンテンツがそのまま表示されていたりしたことが時々ありました。

一方 Smartling は上記したようなプロキシの仕組みを使っているので、その時点で最新の情報を表示させることができます。また、オリジナルの英語コンテンツが少しでも更新された場合、違う string として認識されますので、その新しい string に対して翻訳が行われていないとやはり英語がそのまま表示されます。

ここで Smartling の良い点ですが、(英語になってしまうかもしれないが) オリジナルサイトの情報を忠実に伝えられるという点です。オリジナルサイトに更新があって、それをフォローしきれなくても、少なくとも古くて間違った日本語翻訳が表示されることはありません。(なお、Smartling には cache という機能もあるので、それを on にしておけば、ある時点での翻訳コンテンツをずっと表示させるということも可能ではあります。)

また、ハイパーリンクがある word は翻訳入力窓が別になるので、違った word にリンクをはってしまうというような間違いが起きることはありません。この点においても情報の正確性が高いです。

悩ましい点

悩ましい点は、良い点のまさにトレードオフです。オリジナルの string に 1 word でも変更があるとまた string 全体の翻訳をやり直さなければいけません (翻訳メモリから候補が呼び出されるので、一から翻訳をやり直すというわけではないですが)。弊社のようにコンテンツが大量にあり、更新も頻繁な場合はかなり面倒です。放っておくとウェブサイトにどんどん英語のコンテンツが増えていってしまいます

また、string の検索にちょっとクセがある感じがします。慣れるまでは欲しい string を見つけるまでに苦労しました。詳細な説明は省きますが、ワークフローのステータスが異なると検索結果に表示されない、日付で検索できない、翻訳メモリの都合で URL での検索が必ずしもうまくいかない、など。

それから、Smartling においてはコンテンツのローカライズが少々面倒です。例えば日本語サイトだけスクリーンショットを差し替えたい、リンク先を変更したい、ときなど。できることはできるのですがソース HTML に手を入れる必要があります。その方法は Smartling サポートに掲載されていますのでご参照ください。"Create Localized Content"

ただし、上記の点は私が使っている状況においてですので、誰にでもあてはまることではないと思いますのでご注意ください。

その他

Smartling の説明をしましたが、弊社では Bitbucket や SourceTree といった製品インターフェイスの翻訳にはまた別のサービスである Transifex.com を使っています。こちらはどなたにでも翻訳に参加いただけるようにオープンにしてありますので、ご興味がございましたらぜひアカウントを作って試してみてください。

他にもいろいろな翻訳プラットフォームがあると思いますが、Smartling を使用している方や検討中の方、それ以外にも何かの参考になれば幸いです。

2014-04-27

「オプトアウト」型の情報共有方法

オンラインでの情報共有のスピードを上げるために、私は全ての仕事を社内のパブリックスペースで行っている。プロジェクト計画、イベント企画、議事録、備忘録など全て。隠す必要があるものだけアクセス制限をかける。

一般的な日本企業はこの逆で、基本的にはローカルコンピュータで仕事をして、共有したいものだけをどこかにあげて共有する。だからスピードが遅い。メールも関係者だけしか見られないのでローカルに近い。

私の情報共有の方法(というかAtlassian社員のほとんど)は言わば「オプトアウト」で日本企業は「オプトイン」。オプトインだと誰かが欲しい情報があったときに、共有スペースですぐに見つかればいいが、そうでない場合は大変。まず誰がその情報をもっているのか探す必要がある。それからその人に共有を依頼する。時間がかかりすぎる。

オプトインに良い点があるとすれば、厳選された情報だけが共有されているので、受け手はあまり迷わずに情報を受け取れるということ。その点、オプトアウトは情報がたくさんあふれているので、もし受け手に取捨選択の能力がないと、検索などに余計な時間がかかってしまう。

これってインターネット上の情報に関する議論に似ている。インターネットには玉石混交の情報があふれかえっていて、時にそれが批判の対象となる。しかし能力のある人はきちんとその中から必要な情報を見極められる。オプトアウトに近い。

社員の能力があまり高くない企業は、情報共有をオプトインにして、高い企業はオプトアウトにするのがいいんじゃないだろうか。と言ってしまうと投げやりな感じなので、日本企業はなぜオプトインなのか、その理由を考えてみると、

  • 上層部が自分の情報を出したがらない
  • 社員の能力を過小評価している、信用していない
  • スピードよりも(なんちゃって)コンプライアンスを重視している
  • オプトアウトの考え方があることに単に気づいていない
  • 上層部が情報統制のイニシアティブを握りたい、ボトムアップを認めない
  • オプトアウトの仕組みを作るためのコストを負担できない

他にはどんな理由があるかな?そして、それらは企業の成長のために必要な理由なのだろうか?

2012-12-19

なぜアトラシアンを好きなのか?その3 #augj

このエントリは Atlassian Advent Calendar 2012 #augj の 18 日目のエントリです。 前日は @yut148 さんの「Confluence4.3でGoogleカレンダーを組み込む #augj」です。明日は、、、書きたい方がいらっしゃったら立候補してください!いなければまた私かな?

前々回、「なぜアトラシアンを好きなのか?」という記事をエントリしました。「自分たちの製品やサービスをきっちり自分たちで使っているという点」が好きだと書きました。

そして前回、「なぜアトラシアンを好きなのか?その2」という記事をエントリしました。「オープンな文化とドキュメント化の文化、そしてそれをオンラインで実現する仕組みがあるという点」が好きだと書きました。

アトラシアンを好きな理由を (たぶん) もう一つだけ書かせてください。簡単に。

それは、アジャイルな開発、アジャイルな経営がエキサイティングであるということです。

アジャイルな開発、アジャイルな経営

アトラシアン製品のリリースサイクルはとても早いです。製品によりますが、3ヶ月程度で新しいバージョンがリリースされます。新しい機能を使ったり、ユーザーに紹介できるのはとても楽しいです。そのスピードにすっかり慣れてしまったので、たとえば1年間、ずっと製品の機能が変わらないままだったら、飽きてしまうかもなぁ。(なお、少し古いですが、リリースサイクルの詳細は Developers Summit 2010 Preso でご覧頂けます。)

そして機能が追加される上で重要なことは、それが新しいだけでなく、製品(ツール)が便利になるという点です。アトラシアンではバグ報告や機能リクエストなどを受け付ける課題管理システムを公開しており、またそれ以外にもユーザーの要望をくみ取る仕組みが充実しているので、ベンダーの自分勝手な機能追加がほとんどないのです。(顧客からのフィードバックについては「アジャイルとイノベーション」アジャイル編 – Atlassian における顧客フィードバックが参考になるかも)

便利な機能を一度使い始めて、2,3日経つと、もう以前のバージョンには戻りたくない気持ちになっていることに気付きます。

経営についても、とても動きが速いです。たとえば、DVCS (分散バージョン管理システム) に対する取り組み。DVCS が今後、ソフトウェア開発において超重要になると考え、DVCS コードホスティング Bitbucket を買収して自社製品化。続いてエンタープライズ向けに特化した Git ツールが必要と考え、Stash というGitリポジトリ管理ツールを開発。これは Bitbucket を作り直すのではなく、エンタープライズ向けのスケーラビリティやセキュリティなどを考え、一から開発した製品。

走りだすと速いです。エース級メンバーを開発チームに集め、製品企画段階からローンチまであっという間でした。

今後もそういったアジャイルな開発、アジャイルな経営に貢献し、仕事をできることを思うととてもエキサイティングです!

2012-12-13

なぜアトラシアンを好きなのか?その2 #augj

このエントリは Atlassian Advent Calendar 2012 #augj の 13 日目のエントリです。 前日は @yusuke さんの「JIRA 5.2のいいところ その2 - Universal Plugin Manager #augj」です。明日は、、、書きたい方がいらっしゃったら立候補してください!いなければまた私かな?

前回、「なぜアトラシアンを好きなのか?」という記事をエントリしました。「自分たちの製品やサービスをきっちり自分たちで使っているという点」が好きだと書きました。

アトラシアンを好きな理由はまだたくさんあるのですが、今回は、もう一つ別の好きな理由を書きたいと思います。

それは、オープンな文化とドキュメント化の文化、そしてそれをオンラインで実現する仕組みがあることです。

オープンな文化

アトラシアンでは、給与や人事評価などのデリケートな情報を除き、全ての情報が基本的にオープンで、全社員がアクセスできます。

他の部署のメンバーに今取り組んでいるプロジェクトや顧客情報を話した時に、古い日本の会社では「なんであの部署に話したんだ!」とか上司から怒られたりすることも珍しくないでしょう。

アトラシアンではそんな心配はありません。私は日本企業で働いた経験もあるので、社内なのに情報を一部のグループに限定して議論されたりする現場も見てきました。同じ社内なのにそんなことを気にしながら仕事をすすめるのがとても嫌でしたし、効率が悪いと思っていました。

アトラシアンにおいては、社内はもちろんのこと、多くのことを社外の顧客とも共有しようとする文化があります。製品の課題管理システムを公開しているのはその象徴的なものの一つです。

ドキュメント化の文化

情報をオープンにし共有する文化があっても、オフィスや働いている場所が離れているとなかなかコミュニケーションが難しいかもしれません。でもアトラシアンではそれらをドキュメント化する文化があるので、検索することができるのです。ドキュメント化というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、全てがきちっとした文書であるわけではなく、走り書き程度のアイデアなどでも共有していきます。そのアイデアを面白いと思う人がいればコメントを残したり、ページに情報を書き加えたりしていきます。

ドキュメント化されていると、検索して見つけることができます。たとえば私がJIRAの今後のマーケティングプランについて知りたいと思ったら、社内システムを検索すれば見つかります。従来であれば、まず担当者を調べて、その人にメールして「マーケティングプラン」を送ってくださいと頼んだりすることでしょう。メールを送る方も受け取る方も余計な時間がかかります。担当者がもし違ったら、そのメールを転送されて、また余計な時間がかかっていくことでしょう。

ドキュメント化の例として、社内のページをひとつあげます。下記のスクリーンショットは私が作成した日本のビジネスのポータルページです。社内で日本に関する話がでてきたときは、検索してこのページを見に来る人が多いでしょう。日本マーケットに関する主な情報へのリンクをここから張ってあるので、いちいち私に問い合わせなくても情報をとれるのです。

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オンラインで実現する仕組み

アトラシアンでは、オープンな文化とドキュメント化の文化をオンラインで実現するツールとして自社のコラボレーションツール「Confluence」を使用しています。これはリッチなコンテンツを簡単に作成できますし、検索も簡単です。そして、他のユーザーとコミュニケーションをとる仕組みもよくできています。

オンラインで情報を共有したりコミュニケーションがとれるので、私のようにメインオフィスと離れて仕事をしているものにとっては特にありがたいです。

先のマーケティングプランの例ですが、メールでそれを送ってもらったとしても、そのあとにその内容が更新された場合、それを知るすべがありません。たまたまオフィスの廊下で会って話して、内容が変更になったことを知ったりするぐらいでしょうか。アトラシアンでは、もちろんマーケティングプランなどもConfluence上に書きますので、それを自分で検索して見つけ、そのページを「ウォッチ」しておくことによりページに更新があったときには通知を受け取れます。

オンライン・コラボレーションを活用したワークスタイル

この文化と仕組みがとても心地良いし、効率も良いし、素晴らしいものだと思います。なので、これに慣れてくると、これがないと仕事がやりづらい(効率が悪い)と感じるようになります。幸い、Confluenceはウェブアプリケーションなので、インターネットにさえつながる環境であれば、快適に仕事ができます。

時々、コラボレーションツールがあっても書き込む人が少ないから、浸透しないという声をききますが、私からすると信じられないし、とてももったいないと思います。情報を書き込むことでメリットを一番うけるのは自分です。情報を整理できるし、記録できます。あとで検索すれば出てきます。他のチームから質問を受けてもページを見てもらうだけですみます。そもそもそういった質問が減ります。日頃から情報を発信していると、ステークホルダーからの理解も得られやすいので、何かを行おうとするときにスムーズに進められます。

また、他のメンバーからアイデアをもらえます。オンラインでブレイン・ストーミングができます。社内でそのトピックに詳しい人を紹介してもらえることも多いです。コラボレーションツールは情報を一方的に発信する掲示板ではなくて、双方向のコミュニケーションをとる場です。効率良く、イノベーティブな仕事を行なっていく上で文化に加え、コラボレーションを実現するツールも必要でしょう。

すいません、書いているうちに最後はConfluenceの宣伝みたいになってしまいました(笑)でも本当に良いツールですよ。