旅人の手記 三冊目 ‐ 蝉海のブログ -

日常のよしなし事や、マンガ・アニメ・ライトノベルなどのポップ・カルチャーに関する文章をつらつらと述べるブログ。その他の話題もたまに。とっても不定期に更新中。

『すずめの戸締まり』を観てきました

またまた新年明けて、二か月経過してしまいました。 もう面倒なので、新年の挨拶は抜きで本題から入ります。 コロナ禍になって以来、三年半(正確には三年と七か月)ぶりに映画館で映画を観てきました。 観てきたタイトルは、新海誠監督の『すずめの戸締まり…

もう半年寝るとお正月

暑中お見舞い申し上げます、蝉海です。もう七月ですね。暑いですね。mixiの日記から数えて11年間やっていた新年のあいさつですが、とうとうここに来て、ストップです。七月の更新は、さすがに新年のあいさつとは言えませんよね。いや、二月とかにやったこと…

王冠はもういらない

謹んで新年のお慶びを申し上げます。 昨年は、言葉で言いつくせないような出来事が多く起こり過ぎたように思えます。正直、何を言っても忌み言葉になってしまうので、詳しくは控えさせていただきます。一日も早く、この世界が「優しさ」を取り戻せますよう願…

アニメ『食戟のソーマ』におけるジェンダーの役割分担について

先日、5期に渡ってシリーズが続いたアニメ『食戟のソーマ』が最終回を迎えた。大変面白かった。とてもきれいな終わり方で、この作品らしい結末を迎えたように思える。 さて。私は本作において最も注目した点は、登場人物の役割分担がジェンダー的に見て、極…

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の魅力の核には、オールドガンガン系作品の特徴である『優しさ』が潜在している

ガンガンONLINEで連載中のマンガ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』(谷川ニコ)について語られる際、取り挙げられる本作の特徴として次のような言葉がよく見受けられる。「非リアもの」「痛々しい失敗譚と成長物語の同居」「百合百合しさ」な…

今のTwitterは議論ができないどころの話ではない

「Twitterでは議論にならないことが多い」 こんな嘆きを耳にして久しい。 私は、それはそうだ、と思う。何故なら、そもそもTwitterは「リプなどで各tweetの前後関係が乱され易く、議論などシステム上成立し得ない」し、「議論の前提であるはずの、『主観的な…

2020年代の幕開け

もう一月も終わりですが、明けましておめでとうございます。昨年は二回更新しましたが、今年は果たして。 余りはっきりとは言えないのですが、今年もしばらくの間は進路のことでいっぱいの一年になりそうです。それと家のことでもやや変化があり、私があれこ…

マンガ版『カゲロウデイズ』の結末におけるアヤノの決断が提示した「分裂と創造」というモティーフ

じん(自然の敵)Pが展開するメディアミックス・プロジェクト「カゲロウプロジェクト」の一角である、マンガ版『カゲロウデイズ』が2018年2月発売の「コミックジーン 2019年3月号」を以ってその連載を終えた。そして今月の27日にその最終巻である13巻が発売…

平成最後の年明けのあいさつ

あけましておめでとうございます。蝉海夏人です。 恒例となってしまった一年に一回、ブログの更新の時間でございます。 これが平成最後の投稿にならんことを。昨年一年で一番大きな出来事は何かといわれれば、やはり修士論文を書き終えたことでしょうか。 他…

にい・まる・いっ・ぱち

寒中お見舞い申し上げます、蝉海です。恒例の新年の初投稿。例年の一投稿。本年で最初で最後の投稿。 年明けてから、もう一ヵ月半経ってしまいましたね。 ここもどれだけの人が見ているのかもはや分かりませんが、 近況をお伝えすることに致します。まず前回…

鬼胎は期待へ、激動から跳躍へ

あけましておめでとうございます、蝉海です。 このブログも、すっかり一年に一回の更新になってしまいました。 昨年は政治面・文化面などで大きな事件が多くて何かとかまびすしく、 当事者ではなくても心持が不安になることが多くあったかと思われます。 本…

テン年代後半戦

新年になって一月経ちますが、あけましておめでとうございます。 昨年度はずっと更新停止しておりましたが、 そんな中でもアクセスしていただき誠にありがとうございます。 今年初の記事は例年通り、 話題ごとに段落を分けて振り返りと展望といきたいところ…

ありがとう、おざ研

尾崎教育研究所が閉所致しました。 2年前、はじめて行ったときから ここでは本当に色々な方とかけがえのない時間を過ごしました。8月の後半はほぼ毎日開けていて、私も週三回くらいのペースで赴きました。 昨日の『まなびストレート!』の上映会とその後の呑…

読書会の司会進行をすることになりました――他諸々近況

桜の花もすっかり散り終えようかとしております。更新停止してから三週以上経ちましたね。この間、中野に行ったり、いつもの読書会に参加したり、 ジャッキーさんが新宿中央公園で主催されたお花見に行ったり、 色々やってました。ブログの方はしばらく、 こ…

冬眠覚めて春眠へ

ちょっといろいろ思うところあって、このブログの更新を一旦停止します。 定期更新しようとしまいとアクセスが上がるときは上がるので、 このまま続ける意義に確信がもてなくなりました。 生存報告は主にtwitterの方でやっていきます。早ければ夏。遅ければ…

河鍋暁斎記念美術館では暁斎の貴重な下絵が観られる

こんばんは、蝉海です。 はてなプロフィールの更新やっていたら遅くなってしまったので、 今回は近況だけです。すみません。一昨日ですが、蕨の河鍋暁斎記念美術館に行ってきました。 暁斎といえば幕末から明治の前半にかけて活躍した絵師で、 いまや世界中…

『ずるさ』のあるズレたコード――『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫J)作者: 森田季節,文倉十出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2008/09メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 318回この商品を含むブログ (104件) を見る ありがちなようで不思議な物語を読んだ。或いは…

怠惰のカルタ(3)

さ 三時のおやつバナナはおやつに入りません。 し 集中力私に最も賭けているもの。 す すみません私の口癖。 せ セカイ系 「傷つくヒロインと無力なボク」……と整理するべきジャンルというか傾向。ありがちな「中間項(経済活動など)の喪失」という括りだと…

No music. No whiting.

こんばんは、蝉海です。 このところ記事が充実していなくてすみません。 小説の原稿はラストスパートに入っており、 今週の半ばには書きあがるので そうしたら少しはまともな更新ができると思います。ところで今日は、 よく私のブログの記事の末尾に書いてあ…

晴れた空に指した青い傘は

色つきの影を作る一つの宇宙 .,,..,,,,_ / ,' 3 `ヽーっ l ⊃ ⌒_つ `'ー---‐'''''" すみません。更新間に合いませんでした。 まだまだ原稿執筆中です。 来週には、少しはまともな記事が書けると思うので、 もうしばしお待ち下さい。(BGM:the FIELD OF VIEW『…

歳を取るごとに冬が嫌いになっていく

((((;ω;))))ガチガチガチガチガチガチというわけで、今回は近況だけ。 新人賞に送る原稿をずっと書いているので、 来週もまたこんな感じになると思いますが、ご容赦を。 最近ですが、CASCADEのTAMAさんがニコニコで公開している 「歌ってみた」シリーズにはまって…

『劇場版まどマギ』は「ループもの」そのものに対する叛逆だった

先日ですが『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語』を、 TSUTAYAでDVDを借りてきて鑑賞しました。 物語は完全に本編と繋がっているため、 アニメ視聴者か総集編の劇場版二作品を鑑賞した人向けになっています。まず総評からいくと、演出や特殊効果が本…

生きてく強さ

こんばんは、蝉海です。 ごめんなさい、日付変わってしまいました。 そして遅れてナンですが、今回は告知だけです。えー、定例の定期試験の時機がやってまいりましたので、 次回と次々回と次々々回の更新をお休み致します。 再開は2/8(日)となります。今年…

第3使徒が襲来した年になりました

あけましておめでとうございます、蝉海夏人です。 昨年度はごアクセス頂き、誠にありがとうございました。 今年初の記事は例年通り、 昨年の振り返りと今後の展望についてお話したく思います。昨年は新しい大学に編入学したことで、 今までと生活スタイルが…

社会人は地獄、勤労学生も地獄、受験生も地獄、ただの学生は天国の師走

こんばんは、蝉海です。 ちょっと色々とやることが溜まっているから今日は近況だけで。年末……ですね。 いやはや思い起こしてみれば、今年は学生に戻ったことで余暇ができ、 色々なことを見聞きすることができたように思います。 (しかし、思いのほかやり切…

図書館のリサイクル本は苦学生の味方

こんばんは、蝉海です。 昨日はゆりいかさんの開催される読書会に参加してきました。 お題は『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治) 近代文学の中でも飛びぬけて知名度があり且つ難読なことで有名な作品で、 予想通り議論は大紛糾の状態となりました。 終わったのは、…

倫理の授業を受けたことがない

タイトルの通りです。 実は私。大学で哲学を学んでおきながら、 高校時代にまともな倫理の勉強をしたことがありません。「倫理」という授業自体は1年のとき必修で受けさせられましたが、 実際は世界史をやっていたため、全く学んでいないも同然なのです。 い…

三島由紀夫による〈外面―表面への意志〉と美的死生観(後編)

・ 死――、内と外の合一。及びカイロスの問題について 『鏡子の家』(1959年)は三島の作品の中でも、「筋肉」と「美」の関係性と「死」の問題について、徹底して考察された指折りの一作である。あらすじは次の通りだ。 資産家の令嬢である鏡子の家には、四人…

三島由紀夫による〈外面―表面への意志〉と美的死生観(前編)

序文 三島由紀夫は、内面の外面への還元、及び両者の合一という問題に対し、その命を以って敢然と挑んだ作家であった。 通例、人間をして内面とは精神のことであり、表面とは肉体のことを示す。このような「内と外」の二元論はソクラテス以来、西洋において…

刹那の夏

こんにちは、蝉海です。 今日も簡単な近況と読んだ本のごく簡単な紹介だけ。このところどういうわけかまた、 昔のエニックスのマンガに触れる機会が多くなっています。 夜麻みゆきさんの『レヴァリアース』『幻想大陸』を読んで、 どっぷりオッツキイム沼に…