業務日誌

2010-12-20 月曜日(晴)@所沢

[]KICK-ASS

『キック・アス』鑑賞

さんざん煽られてきたし、公開直後ということで、立ち見も出てました。


原作*1より面白いと聞いてたけど、確かによくまとまってる。

というわけで、以下ネタバレ感想。

ストーリーは概ね原作どおり。

『イヤー・ワン』*2であり、『キリング・ジョーク』*3であり、『スパイダーマン』のオリジン的でもあるんだけど、視点は傍観者に据えられるんだよね。映画版はそれがより強い。

警察も呼ばずにキック・アス動画アップし、終盤の拷問も眉をひそめながらネットに殺到する。傍観者でいる限り、痛みも、恥ずかしい思いも、責任も伴わない。彼らはヒーローなんてカッコ悪いと小馬鹿にするけど、でも、実際にヒーローが目の前に現れれば、夢中になる。それは人々が抱いている「善意」の表れで、超能力なんてなくても、それこそがヒーローの本質であり、キック・アスのメッセージ

原作にはその原点回帰が薄く、虚無感が残るところに好き嫌いが分かれるかな。


メインの4人の改変は、かなりいいと思う。


まず、一番改変がないのはヒット・ガールかな。

彼女演じるクロエ・グレース・モレッツは、『(500)日のサマー*4の妹なのね。

あれはひじょうに印象に残る役だったな。


キック・アスも改変は少ない。

ひょろっとして、カッコ悪いコスチュームもいい感じ。

コスチュームを来ても、根は普通の人というのがにじみ出ているところに好感(笑)レッド・ミストとの待ち合わせのシーンが大好き。

ただ、ラストはなぁ……

悪人とは言え、敵を殺しちゃうのは人を超越してしまう行為なので、手を汚すのは二人に任せて、彼はあくまで普通の人のまま終わって欲しかった。

彼女とハッピーエンドなのはいいんじゃないでしょうか。原作は悲惨すぎ。

ロールシャッハみたいにマスクこそが人生ということに陥らず、デイヴの人生もちゃんと存在していく。


ビッグ・ダディが一番改変度が大きいか。

個人的には、原作のヒーロー活動の理由の方が現実離れしているように思えちゃうので、まんま、アメコミヒーローな映画版のオリジンの方が自然。

ニコラス・ケイジがコスチュームを纏っていくシーンは楽しそうだなぁ(笑)


レッド・ミストはひじょうにいい。

基本は原作通りだけど、ちょっとした演出で人間性が掘り下げられている。

ジョーカーで、ハリー・オズボーンなんだけど、友達と父の信頼が欲しい青年として描かれている。

コスチュームによって両方を得て、失ってしまう。

あらゆる意味で、キック・アスの対極にいる彼がジョーカーと化すのは、原作よりも説得力がある。


個人的には、デイヴの友達の眼鏡が好き。

小賢しいオタクっぷりがたまらん(笑)

あと、『スコット・ピルグリム』*5はああいう扱いなのね。


アンブレイカブル*6にはちょっと及ばないけど、オススメ。

『WANTED』*7も翻訳出してくれないかなぁ……


アングル・グラインダー・マンは元気なのかしら?