Deadgirl
『デッドガール』鑑賞
不謹慎すぎる内容が各国の映画祭で話題を集めた衝撃ホラー。冴えない高校生活を送るリッキーは、悪友JTに誘われて学校を抜け出し、廃病院へと忍びこむ。病院の地下室で、ふたりは鎖で拘束された裸の女性を発見。女性の汚れた体を見てたじろぐリッキーだったが、JTは女性をレイプしはじめる。主演を務めるのは、リメイク版「死霊のはらわた」で主要キャストに抜擢された若手注目株シャイロー・フェルナンデス。
監禁陵辱ものにして、報われない恋ものにして、ブロマンス、という欲望と愛情をゾンビで接着した、意外に見ないタイプの作品かも。
ボンクラと言ったらボンクラに失礼になるくらいのダメ高校生が、廃病院の地下で何をやっても死なない女を見つけ、性奴隷にしようぜ、というお話なんだけど、よくヤル気になるよなぁ。
例えて言うなら、手入れしないダッチワイフをみんなで使い回してる感じ。
そもそも、それを気持ち悪いと感じないような輩だから、こんなことを起こすのか。
バカと筋肉バカと凄いバカの3タイプしか出て来ません。
死なないという特性をもっと見せるのかと思ったんだけど、そのへんの描写はあまりなし。「不謹慎すぎる内容が各国の映画祭で話題」とのことだけど、これくらいなら、ジャパンのHENTAIマンガのほうが、はるかに未来を行ってますよ。
また、女の正体も全く語られず、ゾンビ禍が引き起こされちゃうのかもわからないというのも、ジャンルとして珍しい。観ている間は気にならなかったんだけど、少なくとも、ラストは大騒ぎになると思うんだけどなぁ。主人公視点なら、それも目に入らないほど、二人の世界に没頭したラブラブということなのか。
キワモノだから、こんなものだろうけど、もひとつキレが欲しいところ。
Naboer
1997年のデビュー作「ジャンク・メール」が東京国際映画祭やカンヌ国際映画祭で受賞を果たしたノルウェーのポール・シュレットアウネ監督が、人間の心の闇を描いたエロティックサイコスリラー。恋人と別れたばかりの男性ヨーンは、ある日、隣室の美人姉妹から声をかけられる。初対面にもかかわらず姉のアンナは「あなたのことを知っている」と謎めいた発言を繰り返し、ヨーンを混乱させる。さらに、妹キムは暴行された過去があり、ひとりにはできないという理由から、姉が留守中のボディガードを頼まれたヨーン。しかし、キムはあられもない姿でヨーンを挑発。姉妹に翻弄されるヨーンの日常は崩壊し、次第に心の闇が広がっていく。
『チャイルドコール 呼声』とセットで上映(同時上映に非ず)
ぼんやりした巻き込まれタイプっぽい主人公が、女を殴りながらセックスする派目に陥る、という映画。
サイコサスペンスだと思ったら、『ヘルレイザー』*1(or 『エンゼルハート』*2etc...)かと思ったら、やっぱりサイコサスペンスだった、みたいな。
やたら部屋が多く、廊下が長いアパートが、ノルウェーじゃ普通なのかどうか観ながら考えてしまったんだけど、これは悪夢的迷宮世界ということでいいんだよね?
その迷宮のような部屋が、主人公の心理描写なのか、それとも本当に異次元的な何かなのか判然としないところが面白い。
個人的には向こう側への扉を開けてしまったと、コズミック的に期待しちゃう(笑)内面世界だとすると、説明つかない部分があると思うんだよね。
この監督、こういうネタが好きみたいだけど、パズル的にはどうもツメが甘い。
『チャイルドコール 呼声』よりは好きかな。
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