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音楽友に、今日も安眠 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2011-06-21

[][]指導教官からの衝撃のお知らせ

前回の記事の最後に少し言及した、「この夏の懸案事項」について書きたいと思います。それはさかのぼること、今年の2月初めのこと、「ちょっと話したいことがあるんだけど、僕の研究室に来てくれるかい」と、突然指導教官のホールデン教授(仮名)に呼び出されたのです。

何だろうと思って行くと、「ああよく来てくれたね」と、先生はにこやかに迎えてくれました。しかしその次の瞬間、彼の口から驚くべき言葉が飛び出したのです。

「Sillitoe、突然だけど、僕は今年度限りで退職することに決めたよ。」

えっ…えええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

退職って、もう私の博論の指導が出来ないってこと!?まだ退職って年齢じゃあなくないかいホールデン!?私は彼のもとで学びたくて留学に来たのに…。彼がいなくったら、他に私の研究をうまく指導できそうな教員が見当たらない!これはひょっとすると留学生活最大のピンチではないか!?

と、ホールデン先生の言葉を聞いた一瞬のうちに浮かんできて、先生には「right…」としか返せなかったのですが、内心かなりパニックになっていました。彼はまだ60歳で、退職まであと最低でも5年はあると思っていましたので、この展開は予想だにしていませんでした。

彼の説明は次のようなものでした。2010年5月に保守党連立政権がイギリスに誕生した。新政権は財政再建計画の一貫として、大学への補助金を今の3分の1に減らすことを決めた。これを受けてイギリス中の大学は、授業料の大幅な値上げなど新たな財源の確保にいま迫られている。その一環でシェフィールド大学も、来年度からスタッフの給与と退職後の年金の縮小を決めた。ホールデンはフィナンシャル・プランナーに相談した結果、今年退職しなければ、減額された給与のまま68歳まで働き続けないと十分な年金が受け取れないことが分かった。よって今年6月に退職し、奥さんのいるウェールズの首都カーディフに戻ることに決めた(彼の前の職場はカーディフ大学で、持ち家もカーディフにあるそうです)・・・

イギリスの給与・年金制度の細かいことはよく分かりませんでしたが、とにかく、収入と労力のバランスを考えた上での合理的な選択として、彼が早期の退職を決めたのだということは分かりました。保守党政権のネオリベ路線の影響で、イギリスの大学が大きく(しばしば学生やスタッフにとって悪い方向へ)変わりつつことはよく認識していましたが、まさかこんな形で私にも影響が及ぶとは…。しばし呆然としていると、ホールデン先生はさらに続けました。

「それでね、今日の話の要点というのは、実はここからなんだ。」

次回に続く…)