2009-01-30 バイ・アメリカ・・・
来るとは思ってたけど本当に来た。
■ バイ・アメリカ 
ずっと水面下では「バイ・アメリカ」、アメリカ製品を買えという基調はあったのだが、オバマ大統領のいわゆる景気刺激策で「正式採用」される可能性が高まった。
カナダでは懸念がひろまっている。カナダだけじゃなくて、EU、オーストラリアなども同様の様子で、EUの鉄鋼業界はそんなことをしたらWTOに提訴すると言っている。ちなみにEUの刺激策にはそんな条項はない、と。
Harper voices concern over ’buy American’ clause
「バイ・アメリカ」条項なるものが刺激策に盛り込まれる予定だそうで、それによれば、この政策が資金を出すインフラプロジェクトでは、外国製の鉄鋼がほぼ締め出されるのだそうだ。
これこれ。
米下院が「バイ・アメリカ」鉄鋼条項を承認、景気対策法案の一環
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200901290042.html
で、
これは報復来るよなぁ。
で、WTOを取りざたした場合、政府調達協定に入っている国だったら言い分はあるよな、やっぱりとか思う。WTO違反なんて気にするな、自由貿易なんて忘れろ、という合図なのか、これは。わかっていたこととはいえ、やっぱり、いいの、ねぇこれ???とは思う。
あと、現実にはアメリカの大きな輸出企業は多国籍企業で、報復されたとしても、影響というほどではないだろう。
が、最悪なのは、対米だけでなく、このアイデアを良しとして、そこら中で採用しちゃうことか。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=a6UlChG6V3sM&refer=jp_asia :title=インド:鉄鋼製品の輸入税引き上げ検討、国内産業保護で−PTI ]
あと、鉄鋼だけじゃずるいとアメリカの議員が言い出し、他のものも含められるとかありそう。
でも・・・。アメリカの道路、橋等々を立て替えるにあたって、完全にアメリカ製品だけでできなかったらどうするの? 素材とかでありそうじゃない???
カナダ側では、鉄鋼だけじゃなくて、アメリカとの間で問題になっていた問題(例えばランバー)が、また蒸し返されるんじゃないのかと疑っている様子。ま、アメリカってそういう国だからとあきらめている人とかもいるにはいるようだけどもさ・・・。
さっきテレビで見たところでは、俺らは石油があるんだから、それをアメリカに言ってやれ、と放言大将のおじさんが言っていた(石油というか、天然ガスも供給してる)。この感情的な反発が怖い。
ふと、悪魔だが、債券は買いますので、プロジェクトにも口出しさせろ、とかいう神が出てきたら面白いだろうなと思った。
ワシントンポストは、反対していた。経済団体および輸出の大きい多国籍企業とかも反対に回っている由。筋から言っても賛成はできまい。
なんてかこの、どの口で、自由主義とか自由貿易とか、あ、金融工学とか言ってたんだっけかなと思わずにはいられない。半年って早いものだ。
もっと早くから規制してたらなぁ・・・でしょうかね、やっぱり。
CDS取引を実質不可能にする規制の草案が明るみに−米下院農業委
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aaPILzMrkz5w
■ ダボス大悪口大会 
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-36148820090128
これだけ読むとチャイナだけが怖いこと言ってるようだけど、ダボスは大悪口大会だった模様。
あんな毒みたいな金融商品なんか開発して、そんなことしたら他の業種なら監獄行きだろうに、銀行だけなんで違うんだと言って喝采を浴びた人もいるそうだ。ホントに。
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/economics/wef/article5612801.ece
ジョージ・ソロスが、米政府がリーマンを放置したことを非難しているというのがとりあえず目を引くかな。この人もそう思ってるのか、と。
■ ウクライナの天然ガス紛争 
ウクライナがらみでは、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)さんがまとめを出してくださっていた。
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=0901_out_i_Ukraine_Gas_Dispute.pdf&id=2236
総じて、ロシアがやっていたことは結構というか、かなりというか経済合理的に理解できるものばっかりだわな、という感じで、一方のウクライナ、なんとかしなよ、という感じ。
各種いろんなことがこの先も起こるだろうけど、基本的にはFTの記事の、ユシュチェンコ大統領のこの顔がすべてを物語っていると思ってみたりする。でもって、それを掲載したFTの意図も。
Yushchenko vows to abide by ‘bad’ gas deal]
こことグルジアは、なんてか、国ごとレバレッジ経済みたいなことになってるからなぁ、など思う。
つまり、自前で持ってるものは非常に少ないが、化けますよ化けますよと言い募って、アメリカまたはEUからの資金を待つ、という形に慣れすぎ。
しかし、現実には経済は左前なのにディールでっせ、ディールとか言っているので、いい加減あきれられた格好だが、それにもかかわらず、一方では、ナブッコ・パイプライン関係者の結集集会みたいなのがあって、やる気になっている模様。
このプロジェクトは、
1)パイプライン施設ができても、取り込み口にあたる側のアゼルバイジャン他がどれだけ供給できるかどうかの確証がない(この部分をEU側がコントロールできてない)。
2)同パイプラインはトルコを通るのだが、トルコが、自分んちをEUに入れないのに、EUのためになるプランって、それは賛成しないかもね、
と言っている時点で、少なくともこの限りにおいては詰んでる(秘策があるのかもしれないが)。
その前に、とりあえずEUとしては通過国としてのウクライナを管理していく、紛争を未然に防ぐ方向に力を注ぐんじゃないのかな・・・とは思うものの、必要なときに必要なことを強力に進められないのがEUなので、わかりません(笑)。
■ 東欧というかロシア周辺というかEUというか 
で、もっと大きく見れば、ヨーロッパ中東部はこうやって、ロシアがプッシュしていって、アメリカが仕掛けていって、その「もみもみ」の中で、膿みたいなのを出しつつ出来る限り正常化っていう方向なのかなと思わないでもない。ロシアが正常な側にいるのが変だという見解もあるかもしれないが、ここらへんの地域紛争に関しては、だってロシアの強制力みたいなのがないと収まらないってのが実際本当だと思うもの。
たとえは悪いけど、ヤクザもどきには本物のヤクザを、みたいな。でもって、その中でどれだけ、それら関係者のうちの膿を取っ払って、その動きの中で市民の考え方を、力から法へと落としていけるのか、ってのが中長期的な課題なんだろうなとか思う。
非常に多くの人が陥りやすい(えらそうだが)ポイントは、ロシアが悪い、力志向だという視点に釣られて、東欧またはそこからバルカン、コーカサスにかけての各国はそうではないと思いなしがちだ、という点ではなかろうかとしばしば思う。
そこから考えた場合、EUを拡大していって、その中で膿を出して行く、あわせて市民の考え方レベルをEU標準に近づけるっていうのは一理あると思う。が、結果的には、EUじゃなくて、あろうことか対露感情を悪化させながら(革命騒ぎとか使ってわざとやったよね)NATOを拡大していっているという点が、きもい。このへん、EUのグランドデザインはどうなってんだろうか。
今後、西ヨーロッパのことしか考えられないっていう感じがさらに強まりそうなので、EUはさらに問題含みだと思う。
アメリカの保護主義への大きな一歩について、今後アメ側から、いつものフランス補助金叩きが来て、そうよフランスってとかなんとかが域内で始まりだすと、そもそも経済格差のある団体なので、えらいことになる。そしてEUは何ごとも未然に防げない。ああ。大変そう。
政府調達情報
2009/03/03 10:01
全国の政府調達情報(一般競争入札)を公開

