2007-05-10
■[読む芸能]『たのしい中央線』狂走曲!
本屋なんぞをふらふらしていると、芸能本をまとめて置いている本棚の一番下、一番端っこのコーナーに、なにやら胡散臭い本が立ち並んでいるので、なんとなしに手に取ってみれば、そのタイトルが『たのしい中央線』と、如何にもなもので驚いた。一応、四国は香川の端っこに生きている身ではあるけれども、中央線が何くらいは知っている。何って、ほらァ……路線だよ。路線。そう、電車とかが走ったりするヤツ。中央線ってのは、路線なんだよな。その路線をテーマにした本ってのは、なんとも不可解、奇ッ怪、奇妙奇天烈七不思議ってなもんだ。そして僕、幼少の頃より爬虫類と妖怪を愛でたという、これまた不可解、奇ッ怪、奇妙奇天烈七不思議な経歴を持つ人間としては、これを無視するわけにはイカナイダロウと思い、そそくさと購入し、拝読した次第である。
さてさて、肝心の内容は基本的にインタビュー記事の目白押し。まずは西原理恵子とゲッツ板谷が立川を闊歩する対談に始まり、早々に先制パンチを食らったかのような気持ちになり、続けてリリー・フランキーがダメからダメへ進学した話をこつこつと語り、みうらじゅんが●ンコをオっ勃てながら銭湯のこだわりをベラベラ。生前の高田渡はインタビュアーに説教をかまし、角田光代と森三中は中央線の飯屋で食い散らかし、DJ YUTAKAなる謎の人物は中央線に対決を申し込む。ああ、訳が分からない。訳が分からないが、面白い。その中でも、妙なオーラを発していたのが銀杏BOYZの四人。ボーカルの峯田和伸は借りる気もないのに中野で物件を模索し、ベーシストの安孫子真哉はレコード店の話を愛撫するかのように丁寧に語り、ギターのチン中村は芸人でもないのに中央線の各駅で一発ギャグを披露するという自虐プレイを展開した。そんな、太陽の様に燃え上がる三人に対し、ドラムスの村井守だけはダークなオーラを発揮していた。テーマは純粋に「喫茶店」についてのはずだったのだが、気付けば喫茶店でバイトをしていた頃にやたら森本レオが来たという話になり、精神的に危うくてトイレで寝てみたりしたという話になり、綺麗な女性店員を見かけてはトイレでオナニーをしていたという話になる(誰かを思い出さなくもない)。ああ、狂気。狂気乱舞(注:わざと誤字です)。そんな狂気じみたムック本『たのしい中央線』だのに、どういうわけか読後は中央線への憧れでいっぱいになり、俺の人生はもっとジャンキーになっても良いんじゃないかと勘違いのフルスロットルを決め込み、朝から鼻に一発注入してやろうという気になってしまったのであった……あ、狂ってるじゃないか。ダメだ。うん。とりあえず、佐世保バーガー食いてぇなァ。
■[芸能コラム]『芸人が絶対に言われたくない言葉』文字起こし
太田「オレは絶対カミさんには一つだけ、絶対に約束してくれって結婚する時に言ったのは、「どんなに俺がつまんなくなっても、つまんないとだけは言わないで!」」 (ここで出演者が「へぇー」と反応) 太田「(ここに編集が入った?)言われる前に、絶対自分で分かってるからです。「あっ、外した!」って言うのは、絶対自分が一番先に気付いているもんな。だから、それを外したのを誤魔化しているだけであって、それを「つまらない」って言われたらもう、もう……それはもう……死ぬしかないよ」 (ここに編集点) 品川「面白くないって簡単に言う奴って何だろうな?」 太田「何だろうなァ?」 土田「なんらかのお笑い評論家みたいな人って、何なんでしょうね?」 太田「あれ、何だろうね?」 土田「ネタを作ったことがあるのかどうかも分かんないし、舞台に立ってお前結果出したことあんのかも分かんないじゃないですか。よくこっちのこと言えるもんだなあって」 小池「でもさ、女の子ってフツーに「えー、つまんない……」」 品川「(小池の発言に被せて)それも俺、絶対キレるもん。「あン? じゃあ俺らより面白いこと言ってみろよ、この糞女。アッー!?」って」 (小池と客席(?)ドン引き) 土田「でも、これはそうでしょ。(そういう考えの)芸人さん、いますよ」 品川「そういう女も(伏字)も一箇所に集まって死ねばいい!」 (太田含め全員爆笑) 小池「なんで(伏字)なのよ!」 品川「新聞に今年のM-1は小粒揃いって書いたんですよ!」 (客、(伏字)にドン引き) 品川「(興奮のあまり立ち上がる)漫才の事、言ってんじゃねぇ! (伏字)がコラ! (笑いながら)……あっ、すみません……何かすいません」
なんだか、一部の人たちの間で話題になっている、“品川の暴言”というタイトルのYouTube映像ですが。こうやって見ると、それほど問題ではない気がしますが。そりゃまあ、品川さんが言っていることの幾らかは本音だとは思いますが、たぶん途中から誇張している部分があるだろうし、このやりとりだけを見て品川さんの芸人としての評価をアレコレ考えるのは、やや的外れでは無いかと……そもそも、ここで話されている「お笑い評論家みたいな人」っていうのは、前に僕が批評論で書いたタイプの人だと思うんですよ。つまり、大してそれについて知っているわけではないのに、テキトーな知識で物事を語る一般大衆的な人のことだと思うんですよ。で、これを「お笑い評論家」として捉えてしまったから、変に話が飛躍してしまった。まあ、それにしても……新聞で「今年のM-1は小粒揃い」なんて書いたのは、何処の誰でしょうかね。
こっから追記。僕も一応、アマチュアお笑い評論家なんて名乗っている立場ではあるので、この件については色々と思うところがあるんですけども、それにしてもアレですね、なんというか、いつから評論家はこんなにも偉そうになったんですかね? “愛があるから評論をする”と書かれている人がいますけど、それはその愛が演者に伝わってないという評論家の力不足を示すことにしかならないのではないでしょうか。実際、問題の映像で品川さんがどっかの誰かに憤りを感じたのは、その人が書いた「今年のM-1は小粒揃い」という評論に、愛が感じられなかったからでしょう。しかし、どんな書き方をしても、評論家は演者を傷つける可能性を持っている。だから、評論家はあえて演者を傷つけてしまうということを考慮したうえで、評論をやらなくちゃならない。で、それを分かってないような評論家がいるから、こうやって演者自身が愚痴らなくちゃならない状態になってしまった。むしろね、演芸評論家なら恥ずべき状況ですよ。品川さんが言うべきことじゃないことを、言わせてしまったんですから。情けない。えー……まだ書きたいことがあるので、ちょっとまとめて反論を書き上げたいと思います。元気があれば、ないかもしれない。そんな感じで、お待ち下さい……最終的に粋じゃなくなったなァ、おい……。追々記。書く元気は無さそうなので、すいません。リクエストがあれば……あるかなあ……メールでどうぞ……。
