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2008-02-04

[]恐るべき“テレビ屋”、田原総一朗

浅草キッドの対談集『濃厚民族』を読書中。ちょっとコアな芸能人・文化人と対談しており、その雰囲気は吉田豪の『人間コク宝』にやや似ている。ただ、吉田氏が相手の人生・人間性を徹底的に掘り下げるのに対し、浅草キッドはいわゆる芸人の対談らしく、真面目とボケの境目を歩いているような印象を受けた。個人的には浅草キッドの手法のほうが合っているようで、スラスラ読んでいたわけだ。……で、本書での田原総一朗氏の発言があまりにも面白かったので、ここにまとめたいと思う。まだ読了前なのでルール違反的で気が引けなくもないが、とにかく面白いんだから仕方ない。凄いよ、この人(以下、太線編集は僕)。

例えばね、山下洋輔って知ってる?(略)彼にどんなところでピアノを弾きたいか聞いたら、「弾きながら死ねればいい」と言ったの。じゃあ、弾きながら死ぬシーンを撮ろうと。当時は日本中の大学が全共闘運動で盛り上がっていた頃でバリケード封鎖中だった早稲田の大隈講堂からグランドピアノを持ち出そうってことになったの。そのピアノで法学部の地下ホールで演奏会をやろうと。そしたら学生たちが乱闘騒ぎになって、山下洋輔がピアノを弾きながら巻き込まれて死ぬだろうということで、これは面白いからやろうと。(略)実際やったんだけど、学生たちが来て乱闘騒ぎになるかと思ったら、みんな静かに聴いちゃってね(笑) これは誤算だったな〜。
テレビ東京には42歳までいたね。30代後半までディレクターやってて、干されちゃったの。あんまりひどいことするから。それで会社に居たままライターとして文章書いてたの。すると今度は書いたのが問題になって。局の方から僕に、連載を止めるか、局を辞めるかということになって。それでテレビ東京辞めたの。
『トゥナイト』に出たのはね、当時はまだパソコンをマイコンって言ってた頃だけど、パソコンの専門家として出たのが最初なんだよ。(玉袋にパソコンが詳しかったのかと聞かれて)全然、使ったこともなかった(笑)
いろんな番組をいくつも作ってましたよ。例えば、全共闘くずれの連中の結婚式の取材に行って、列席者の男たちと花嫁がセックスをするというのを撮りに行ったの。(略)参列者は全員裸。もちろん僕ら撮影スタッフも全員裸。そしたら花嫁が「まずはディレクターとやりたい。やらないなら、この取材はなかったことに」と言い出した。(略)そのディレクターってのは僕なんだけどね(笑)。しょうがない。僕が裸になって。(略)やった。オンエアでは僕の背中とお尻が映ってましたよ。(略)しかもこれをゴールデンで放送したしね。『日本の花嫁』っていうタイトルだったね。
僕が、作品の素材を探していたら高橋英二という役者がガンで半年の命しかないと告白したんだよ。それが野垂れ死にするのは嫌だ、死ぬまで精一杯演技をしてみせるって言うから、カメラで追っかけることにしたの。それで、ただそのまま死ぬだけなら面白くない。どうせ死ぬなら何でも出来るだろうと、もっと刺激的なところを撮りたいから、高橋に、散弾銃を持たせて国会議事堂の建物を襲撃させたんだよ

念のため、確認しておこう。これはテリー伊藤の話ではないし、マッコイ斉藤の話でもないし、高橋がなりの話でもない。あの、朝まで生テレビの司会を務めている男、田原総一朗の話である。うーん。まさかテリーに先駆者がいて、しかもその人物が田原総一朗だったとは……。

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