2007年4月〜6月期 超個人的主観によるアニメ講評
[評価]
SS (ダブルSランク) ・・・人類の財産レベル
S (シングルSランク) ・・・大学より優先して見るレベル
AAA (トリプルAランク) ・・・人にお薦めしたいレベル
AA (ダブルAランク) ・・・なかなか良作なレベル
A (シングルAランク) ・・・普通なレベル
B (Bランク) ・・・空いた時間に見るレベル
C (Cランク) ・・・ネタでしか笑えないレベル
D (Dランク) ・・・視聴放棄したくなるレベル
※未掲載作品は視聴してないので評価無し
※同じ評価でも作品ごとに差異があり
[1クール完結作品]
「一騎当千Dragon Destiny」 B
全編通してのパンチラ回数は358回だったそうな。チラっていうレベルじゃねぇぞ!
前作を見たのが2003年の秋。自身における深夜アニメ黎明期と丁度重なっていて、思い入れは深い。その割りには前作の記憶が曖昧で、ストーリーの理解度は低い。登場キャラ多すぎて把握しかねるし、三国志演義の知識が無いと分かりづらい。
派手さもエロさもパワーアップした戦闘シーンは見応えあったけど、クライマックスのドラゴンボール式空中戦は吹いた。人間離れにもほどがある(笑)
「sola」 AA
素晴らしき久弥直樹の世界へようこそ。えいえんはあるよ。
空がテーマだというから久弥阪「AIR」かと想像して見てたら、普通に「ONE」だったり「MOON.」だったり「Kanon」でした。混ぜるな危険(笑)
不思議能力や悲恋、転生といったKey的要素を活かしつつ、今風に良くアレンジ出来てたんじゃないかと。七尾奈留のED原画だけを目当てに見てた頃からは考えられないくらい終盤は目が離せなくなっていた俺は鍵っ子。
「この青空に約束を― 〜ようこそつぐみ寮へ〜」 B
駄目だこのアニメ、早く何とかしないと・・・!
と、最初は思っていたけれど暇を持て余して視聴を再開してみたら普通に最後まで見れたような。作画も演出も低水準だけど、何故か見てしまうのは「ラムネ」に通じる何かがあったのか(笑) これ、今期唯一のエロゲ原作アニメだったんだけど、本能がエロゲ分を求めたからとも考えられる。
ストーリーがヒロイン別の半オムニバス形式になっていたので冷遇されるキャラは出なかったけど、原作のダイジェスト展開で物語に厚みが出なかったのがマイナス点。原作知らない奴の勝利か(笑)
「神曲奏界ポリフォニカ」 D
eufoniusとkukuiの幻想的な歌声に導かれた僕たちがそこで見たものは、「作画崩壊」というあまりに悲しい現実だった―。
全然見てなかったから内容については多くを語れないけど、作画のヘボさは今期トップクラス。MUSASHIやキャベツのようにド派手に崩れないから、笑うに笑えない(苦)
奈々さんがレギュラーで出てたそうだけど、これは心眼で見るべきアニメ。
「陸上防衛隊まおちゃん」(リピート放送) C
記念すべきこやまきみこの初主演作アニメです。マンガ買おうと思ったら、赤松が描いてないことを知って購入をやめたのが懐かしい。
Aice5がテーマソング担当する作品はこれが最後?
「シャイニング・ティアーズ・クロス・ウィンド」 C
原作の視点変えダイジェストだった前半部から一転、後半はスタッフがいい意味でやりたい放題やってくれたのが良かった(笑) 話の本筋はゲームと変わらないけど、BL演出が強化されててビビった。保志×保志、保志×石田には盛大に吹いた。
何度も言うけど、話は原作ゲームとほとんど変わりません。こんなシナリオでよくゲーム作れたもんだな(爆) 一応、奈々さん出てたけど、全然目立てませんでした\(^o^)/
[2クール以上完結作品]
「DEATH NOTE」 A-
9ヶ月という長きに渡る作品も今期で終了。L編は原作準拠でじっくり進んでたけど、SPK編は1クールに超圧縮されていろいろ端折られてた。ミサイルとかジョバンニとか有り得ない展開が多い後編は元々好きじゃないんだけど、この圧縮のせいで余計に見る気が失せた(笑)
注目のラストは月の死という結果こそ同じものの、原作とも映画版とも描かれ方は大きく違っていた。リュークに命乞いまでして惨めに死んだ原作に対し、アニメ版では聖人みたいな最期だったな。夕陽の差し方が美しいし、Lの幻影まで出てきたし。賛否両論あるけど、自分は原作のラストに納得してない派なので、この改変は大いに結構。自殺を想起させるミサのフォローもしてるし。欲を言えば、映画のように相打ちにして欲しかったな。ニアがのうのうと生きてるのはやはり納得いかない(笑) 描写不足だった後日談は夏のスペシャルで補足かな。
「のだめカンタービレ」 AAA
クラッシクに明るくなくても楽しめるっていう触れ込み通りの作品だった。ストーリーより、のだめの奇声や千秋のツッコミが面白かった気がするけど。普通なら重い雰囲気になりそうな時も、あの白目を剥いた変顔のおかげで笑えてしまうってのがスゴかったな(笑)
23話っていう中途半端な話数で終わったけれど、本当の最終回はDVDで?仲良くパリへ留学することになったのだめと千秋は末永くお幸せに。
「セイントオクトーバー」 B
片岡あづさ、福井裕佳梨、小林ゆうの実写PVが一番楽しめました。DVD特典じゃなくてCD特典にしてくれたら喜んで買ったのにね。KONAMIにはがっかりだ。
子供向けを装う作風に反して、内容そのものはシビアな部分も多く含んでいた。友人とは何か、親子とは何か、正義とは何か。普段の軽いノリと重いテーマとのギャップが印象的だったかな。最近のネルケはマシになってきたな(笑)
[2クール以上継続作品]
「天元突破グレンラガン」 SS
GAINAXは最高に熱血なアニメを作ってくれました。肛門辞任した赤井前取締役は災難だったな(笑)
作画と演出は近年のロボットアニメでは最強じゃないかと。1話作るのに何ヶ月掛かってるんだろう。ストーリーも毎回熱い。展開も早いので中身が異常に濃い。お色気にも手を抜いてなく、朝っぱらからヨーコはおっぱい揺らしまくり。やりすぎてテレ東から放送差し替えを強いられるってどんだけ〜。
8話のカミナ死亡、11話のシモン復活の話には本当に目頭が熱くなった。アニメ見て真剣に悲しくなったり、感動したりするのはいつ以来かな。こういう作品に巡り合える度に、一アニメファンとして幸せを感じる。
「ハヤテのごとく!」 AA+
グレンラガンの一時間後に始まるこちらには感動もへったくれもあったもんじゃない!(褒め言葉)
最近ではらき☆すたとのパロディ合戦がヒートアップしてきて盛り上がってまいりました。4クールこの調子で続くのか・・・なげぇよ!(笑)
「ヒロイック・エイジ」 AAA+
俺は釘宮理恵の種族。
前半1クールで比べれば「蒼穹のファフナー」より断然面白い。それは当然か、脚本家的に考えて。エイジ最強すぎじゃないかと心配してたけど、そこら辺は上手く調整取ってきたな。エイジは人類を守るために戦い続けているのに、足引っ張ってるのが無能な人間というのが皮肉だけど。ディアネイラ姫が指揮を執らない限り、銀の種族に勝つことは無いな。
2クール目もこの調子で失速しないでがんばって欲しい。このアニメはエイジの純粋さで成立しています。
「瀬戸の花嫁」 SS
新感覚ハイテンション任侠コメディーは文句無しで今期No.1だった。原作大人買いした判断は間違っていなかった。
このアニメで俺の中でのモモーイ評価は急上昇。変な電波キャラしか出来ないと思ってたのに、まともな演技も出来たのね(笑) 方言のイントネーションも違和感無いし、デフォルメされた燦の独特な棒読みっぷりには正直やられた。すごい・・・可愛いです・・・。OPの「Romantic summer」も好き。ワンダーモモーイからは想像できない歌声だ。モモーイ以外のキャストの人が全員でしっかり脇を固めているから、この安定感が生まれてるんだよね。特に政さん・・・!
2クール目からは不知火明乃とラストアマゾネスの出番か。既出キャラをどんどん喰っていく新キャラたちのインパクトはズルい(笑)
エンジェる〜んで逝ったと思われた岸監督のセンスも全快したみたいでファンとして嬉しい限り。そういえば、GONZO×AICってハズレが無いよなぁ。
「らき☆すた」 A+
アニメオリジナル話の面白さは異常。原作通りのまたーり進行はなかなか面白くないのだから、全編「もってけ!セーラーふく」と「らっきー☆ちゃんねる」クオリティで突き抜けちまえばいいのに。いや、よく考えたら白石とアニメ店長が面白いんじゃないか―。
声優の変更は時間が経てば気にならなくなってくるもので、今は元々のゲーム版がどうだったのか思い出せない(笑) それにしても、立木とくじらは自重すべき(爆)
「ぼくらの」 A
監督自ら原作嫌い発言したことで、原作ファンとの溝が一気に深まり今では冷戦状態。自分も先が気になって原作読んでみたけれど、確かに暗い話が多くてアニメに向かないところがあるとは思う。だからといって手当たり次第に改変しまくるのはどうかと。キャラの心情描写が希薄になり、高次な部分での作品理解が乏しくなっているのが残念。
原作者は「終わり方は好きにして構わない」と言ったらしいけど、この監督だったら冗談抜きで全員復活させそうで怖い。テーマが崩壊だ・・・。
「キスダム -ENGAGE planet-」 C
作品中の世界よりも、アニメ制作現場の方が危機的状況なのは間違いない。話題作りと疑われた監督逃亡はどうやら本当のようで。
作画クオリティは超低空飛行、脚本は矛盾だらけで破綻。それでもキスダムを見続けてしまうのは、そこに至高のネタっぷりがあるからだ。2クール目も笑わせてくれ。そういう意味では先の読めなさ加減は最強なんだけどね(笑)
一度は死んだ主任(CV.奈々さん)の出番もこれから増えていきそうでよかった。
「ながされて藍蘭島」 AA
典型的ハーレム作品ってあまり好きじゃないんだけど、作画と演出と声優陣がツボにはまって、うっかり原作大人買いしてしまったのが記憶に新しい。アフレコ時に色が付いた画が出来上がっているアニメなんて、国産のトキ並みに希少価値高いんですよ。
作画水準は高いままで保たれているけど、原作同様、話の展開がマンネリ化してきました。これはその場のテンションで乗り切るしかないぜ!エロを活かす為にも、アイマスと放送局をチェンジすべき。
「機神大戦ギガンティック・フォーミュラ」 D
キャラの顔のキモさに耐えられません(東京都在住 男性)
表情の変化は「かみちゅ!」っぽいのに、元々の造形がカエル面ってのは致命傷。門之園さんのED原画との比較が話題になったけど、あれは傷口に塩を塗りこんだ。門之園さんのキャラが動くのは劇場版「CLANNAD」までオアズケ。
メカも全部CGっていうのが嫌。大河原邦夫、河森正治、山下いくとといった有名なアニメーター達にギガンティックデザインをしてもらったのに、CGにしたら折角の持ち味が・・・。話もエヴァオマージュ+ガンダムファイトだし、栗の子のOPが唯一の良心。
「桃華月憚」 AAA
逆再生ギミック、つまり「初回の放送から最終回を流す」という異例な手法を使ったり、山本麻里安や能登麻美子といった人気声優に脚本書かせたりと話題性は高い。脚本書かせるのはネタに近いけど、逆再生にしたのには何らかの意図が隠されているはず。そうでなかったら分かりづらいだけでムカつくのですけど(笑) そういう訳だから、話が非常に難解。全部見終わった後でもう一度正規の順番で見直さないと無理だな。
エロティックな耽美系のアニメはスタジオディーンの十八番なので、作品のクオリティ自体は良好。ヤミ帽の能登ニースタッフならこれくらい平然とやってのけるぜ!
「銀魂」 S-
今になってから特に書くことも無いけど相変わらず笑える。銀さん最高!紅桜編が意外に長かったけど、銀魂のシリアス話にしては面白かった。いつもは空気違いすぎて早くギャグ話に戻ってくれと願うんだけど(笑)
予断ですが、お通ちゃんのCDが欲しいです。
「おおきく振りかぶって」 S
腐女子に人気の野球漫画ってこういうことだったのかと、1クール付き合ってみてよく分かってきた。この台詞回し、狙っているとしか思えない。目を瞑って聞いていたら三橋と阿部くんはアッー!
そういういちいちBLチックなところは水島監督なりのギャグとして捉えておいて、野球描写はしっかりしているので問題無い、と思う。間違ってもらっちゃ困るけど、俺は野球目当てで見てますから(笑)
「怪物王女」 D
毎度毎度1パターンで飽きてきた。キャラ目当てで見るのにもそろそろ限界が。夏の新番が始まったら真っ先に切るなこりゃ。
「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」 A
掴みに失敗した感がある第1話からの3ヶ月でだいぶよくなってきた。各エピソードは2話完結式で、主人公の回りの変化が激しく、毎回違う展開を見せるのが面白い。契約者とかの設定がいまいち理解できてないけど(笑)
奈々さんは警視庁のエリート女警視役という今までやったことのない“大人の女”を熱演中。低音で落ち着いた役の方が絶対に上手い。今回で確信した。
「魔法少女リリカルなのはStrikerS」 S+
ごめん、みんな・・・。やっぱ俺は小学生じゃないと無理みたいだ・・・。
無印とA'sだったら最終回だった13話を終えての率直な感想を。リリカルなのはの面白いところは、毎回息の抜けない展開の連続と、それに伴う敵との全力全開の魔法バトルだった。一方、なのはStSは2クールなので展開は遅い。やたらと訓練などの日常パートが多く入り緊張感に欠ける。(例外的に8話の白い悪魔降臨とかはあるけど)
そして、なのはやフェイトやヴォルケンリッターたちが揃ってオーバーSランクで、機動六課で世界制服出来そうな最強部隊に。その為、各員が能力を制限され、卍解限定解除しないと全力が出せない。それでも十分強いので、スバルら新人達のお荷物っぷりがより際立つ。この二点がいまいちのめり込めない理由といったところかな。なのは達に貫禄が出すぎていて可愛気が無いところだけど(笑)
最後に一言。敵も味方も新キャラ増えすぎて覚えられない。せめてナンバーズのコスチュームに特徴つけてくれ。それにやたらと兼役多いし、制作費やばいのかな(汗)
「電脳コイル」 S
さすが日本ひきこもり協会。このアニメのせいでまたヒッキーが増える。
絵柄的には子供向けなんだけど、話と設定の難解さは小さいお友達には分かり辛いような。でも、今時の子供には携帯電話はインターネットが当たり前に使える環境が整っているから大丈夫なのかな。10年前の自分が見たら、電脳のシステムすら理解できずに終わる(笑)
いくら時代が変わっても、好きな女の子に意地悪しちゃったり、いつもとは違う縁日での浴衣姿にドキっとしちゃう男子小学生の甘酸っぱい恋心は変わらないもので。アキラを見ていたらノスタルジーに泣けてきた。
でも一番の魅力はドSのイサコ様ですが。小学生達がMに目覚めるぜ、こりゃぁ。跪いてイサコ様の足をお嘗め。
「アイドルマスター XENOGLOSSIA」 AA
Q.アニメ版のアイマスの駄目な所を一点挙げてみろ、同士軍曹。
A.パンチラが無いところであります、大尉殿。
UHFだからそっちの方にも期待していたんだけど、テレ東でやるのと変わらないじゃないか。藍蘭島との枠交代を要求する。
パンチラ無いから駄作理論は置いといて、サンライズ第8スタジオのメカ作画はさすが。手描きだからこそあそこまで躍動的に動かすことが出来るんですよね。ストーリーの方は、真がモンデンキントを離反してトゥリアビータに寝返ったことで1クール終了。舞-HiMEよろしく、2クールからは鬱展開?何人死のうが最終回で全員復活するけどね。
「風のスティグマ」 B
時間を持て余していた結果、視聴再開してしまいました。エレメントバトルってのは好きなジャンルだけれど、2クール目も今まで通り負っていけるのかと聞かれたら正直微妙。このアニメ自体影が薄いんだよな・・・(笑)
ヒロインの炎髪灼眼ツンデレ剣士っぷりには激しい既視感が。弟のショタくんは可愛いと思います。
[総評]
夏以降も続く作品がほとんどなので、評価は今後の展開次第で180度変わるかもしれない。前クールの凶作っぷりから考えると、今期はなかなかの豊作だったかな。
[編集後記]
四半期に一回の、書く側も読む側も大変に面倒な更新がやってきました。
昨日から各局で夏の新番組が順次オンエアされているので、そろそろ春アニメについて書きたいことを書いちゃおうと思いやってしまいました。
今回、言及した番組数は27本。一時全然見てなかったんだけど、第二期GWとかのおかげで1クール25本のノルマは達成。相変わらず駄文に長文でスマソ。誤字脱字があったら笑ってやってください。